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【My Story#1】時間も場所も自由なライフスタイル

私はインドネシアのバリ島内陸部にある、ウブドという街に住んでいます。 そこでカフェの経営と、ビジネス・コンサルティングとコーチングを仕事にしています。

カフェは35席ほど、スタッフは16名です。カジュアルで家庭的な雰囲気のカフェで、ウブドの中心部から少し離れた村の中にあります。 

メニューは欧米の料理中心ですが、巻きずしやインド料理もあります。ソース類、ピザ生地、スイーツやアイスクリームも、できるかぎり素材から手作りしています。そして、インドネシア産のアラビカ豆をオリジナルブレンドしたコーヒーが、いちばんの人気商品です。ウブドの街の反対側から、わざわざカプチーノを飲みに来てくれる常連さんも少なくありません。

お客様の9割以上が欧米人で、国籍はさまざまです。いろいろな言語が聞こえてきます。コロナ前は半分が観光客、半分が長期滞在者と移住者でした。

飲食店ときくと、キッチンに立って料理をしたり、コーヒーを淹れたり、レジ打ちをしたりと、めまぐるしく働くオーナーの姿を思い浮かべる方も多いと思います。でも、私はカフェの現場での仕事はまったくしません。現場の仕事はスタッフに任せて、私は経営者としての仕事に専念し、なおかつ自分の経験を活かして、コンサルティングやコーチングの仕事をする時間もあります。

母親でもあるので、忙しくはあるのですが、会社員時代の忙しさとは種類が違うと感じています。なぜなら、自分の時間の使い方を100パーセント自分で決められるからです。

時間だけではなく、働く場所も自分で決められます。私は自分のカフェには週2回だけ行きます。それ以外は、自宅で仕事をすることが多いですが、お気に入りのカフェやレストラン、ホテルのラウンジで仕事をすることもよくあります。

バリ島には景色や雰囲気のいい、手頃な価格のカフェやレストラン、素敵なリゾートホテルがたくさんあるので、その日の気分と、お財布の状態に合わせて、よりどりみどりで好きな場所を選ぶことができます。 あるときは木々や田んぼの緑を眺めながら、あるときはビーチで海を眺めながら仕事ができるなんて、本当に贅沢だと思います。

数年前、三ヶ月間ヨーロッパを旅行したこともあります。その翌年、息子と二人で二年間ポルトガルに移り住み、ヨーロッパでの生活を楽しみました。私がいなくてもカフェがちゃんとまわるよう、優秀なマネージャーを雇い、仕組みを整えました。マネージャーたちとオンラインで緊密にコミュニケーションをとることで、ビジネスは好調でした。

会社員時代、私は東京世田谷区の1LDKのアパートに住んでいました。環境がよくて、交通の便もよい場所でしたが、ベランダから見えるのは、ほかの家の窓でした。外資系の会社だったので、連続2週間の有給休暇も取りやすかったのですが、さすがに3ヶ月というわけにはいきませんでした。

旅行が趣味だった私は、よくこんなことを妄想していました。
「満員電車に乗らなくてよくて、働く時間を自分で自由に決められて、週休3日で、毎年1ヶ月の休暇がとれて旅行に行けて、それでもちゃんと食べていける仕事がいいなぁ」 

20年後、これらのすべてが現実になっています。

人に自慢できるようなすごい才能があったわけでも、血の滲むような努力をしたわけでもありません。ただ、今ふりかえってみると、ある一定の法則というか、コツがあったことは確かです。

ここから先、私の物語をお話しますので、おつき合いいただければ嬉しいです。


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