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シングルマザーの恋愛〈12年目〉

タイトルと全く関係ない清水寺の〈出世大黒さま〉の写真を添えてお送りするシングルマザー歴12年、シングルマザー大ベテランのわかめです。

ラッパーのRYUZOさんが、歌う〈hate my life 〉というの名曲があるんですが、田舎からDJでの成功を夢見て上京したヘッズの心情や、水商売で家計を支えるシングルマザーの少し淋しく揺れる心をを代弁したリリック。ゆったりしたフロー。

リリックの中に、〈シングルマザーももう3年目〉という部分があり、当時は私もシングル3年目だったので、それはそれは感情移入して聴き入った。RYUZOさんは絶対にシングルマザーと付き合ったことがあるとしか思えない内容。女性アーティストなら例えばMINMIちゃんもシングルマザーの曲を作ってるけど、お母さん目線なのでまた違うというか。男性ラッパーがシングルマザーの心情を代弁するっていうのがたまらなく〈エモい〉 わけ。ね?聴きたくなってきたでしょ?

私はというと、この12年の間何人かとお付き合いをしてきた。

シングルになったばかりの頃はまだ26歳で、家族や親戚からも〈今は離婚なんて珍しいことじゃない、再婚すればいいじゃない〉 とか言われていたし、周りを見ても再婚して2人目3人目が生まれたりしてたから、その頃は彼氏もいたし、自分も自然にそうなるものだと思っていた。

4年目。30を過ぎた頃、〈小学生のうちならまだ再婚しても新しいお父さんにも慣れるかもね、まだ30だし大丈夫よ。〉なんて言われたりもして、そうか、まだいけるかな?と親戚の結婚式でハッピーな気持ちになったりした。

10年目。35を過ぎた頃、〈わかめちゃんは、1人でもたくましいよね。十分生きていける。男なんかいらないわよね。今は女性が強い時代だし!全然大丈夫よ!〉 と言われるようになった。

この頃から親戚のおばさんというのは、本当にいつも大迷惑で無責任な物言いをするタヌキだと思うようになった。

そして12年目の今、集まっても私に対して誰も何も言わなくなった。触れてこなくなった。言われたことといえば、〈もうすぐ40?がん保険は大丈夫?1人なら入れる今のうちにちゃんとしなくちゃ〉と保険の勧誘をされた。

誰がこの先も1人だと決めた?私はこの先ずっと1人でいることを全然のぞんでないし、いつだって誰かといたいと思っているし、いつだって淋しい。なんなら12年間ずっと淋しい。節目節目で彼氏はいたりしたけど、なんせ続かないことばかりで何度泣いたことか。

そんな中、彼氏とうまくいってたり、再婚してるシングルマザーを見るたびに劣等感を抱え、マッチングアプリで出会ったと聞けば登録した。しかし、〈キモイ!どいつもコイツもキモイ!ラーメンと猫の写真ばっかりじゃねーかよ!好きな事のカテゴリにドライブとオシャレカフェ巡り?そんなん行きたくねーわアホ!〉と深夜に一人でクダを巻き、数時間後には退会理由に〈キモイ〉とだけ記し退会。

マッチングアプリでは私の幸せ見つからないと知った深夜3時。

こんなリアルなシングルマザー12年目の震える心を、RYUZOさんには是非代弁していただいて、続編を発表してもらいたい。なんならRYUZOさんじゃなくてもいい。可愛げが半減し、強さだけが倍増した年季がはいり、ゴロツキのようなシングルマザーのネタが必要ならいくらでも提供するから、このままタヌキのおばさんに保険勧誘でノックアウトされる前にどうか、どうか一花咲かせたい。

#ryuzo




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