フルーツバスケット一気見した

中学生の時にブックオフで立ち読みしながら号泣した漫画、フルーツバスケット。
Paraviを開いたら偶然サムネを見つけ、懐かしさで思わずクリックを押した。
でもよく見たらアニメ化されたのは2019~2021。そういうこともあるんだなあ。

3日間くらいで全部観た。
ほぼ毎話泣いてた。涙活。

個人的に感じたテーマは
愛、絆、死、人生

ハリーポッターにも似てる。と思った。

草摩一族は代々獣付きが産まれてくる家系で、お話の中では十二支と猫の13人が全部揃ってる歴史的な世代。
異性に抱きつかれると自分についてる動物に姿が変わってしまうから、一般人との恋愛は不可能…というのがと話のはじまり。

聖母(のような)本多透
主人公の女の子。本当に心が綺麗。
辛いことたくさんたくさん経験して、それでも優しい心を持ち続けて、自分よりも相手のことを考えて…(これは登場人物みんなそう泣)
彼女の深い愛がみんなの心をどんどん解していくのがほんとうにすごい。

草摩家の当主 草摩慊人
ほんとは女の子。
ちょっとだけヴォルデモート的立ち位置に似てる。
とっても怖がり。
怖がりというのは
愛して貰えないのが怖い、みんなが離れていってしまうのが怖い、だからメンタルをえぐるようなことをしたり、物理的に傷つけたりもして恐怖心を植え付けることをして十二支のみんなを絆で結びつけちゃう。
この様子を見て、改めて、ひとは心で生きてるんだと痛感。トラウマや強いストレスはどんなに心の底に追いやって、忘れて、乗り越えたと思っても、ふとした時に溢れてきて、心と体を蝕むだ…。

まずひとつめのテーマ、愛
みんな、相手のことを思い過ぎて自分の気持ちに蓋をしてしまう。
獣付きのみんなは相手を抱きしめることも出来ないから、大好きな相手を幸せに出来ない自分なんかより、もっと幸せにしてくれるひとがいるはずってみんな考えて…お互いにお互いを思いやるばかりにすれ違っていってしまう様を見て涙が止まらなかった。
獣付きの子を産んだ親は、拒絶してしまうか、極端な過保護になるか。
拒絶をしてしまった親はどんどん壊れていってしまうから、自分が獣付きの子供を産んだという記憶を抹消される。抹消するのは草摩家専属の医師で自分自身も獣付き(辰年、だけど、タツノオトシゴ)のはとり。いったいどんな気持ちで抹消しているの・・・・
極端な過保護は「可愛い可愛い」と愛は注いでくれるけど、家から出してくれなかったり、他人との交流を認めなかったり、結局は周りにバレるのも怖いし、親なりに色々な恐怖心と戦っている感じはある。けどその子と真剣に向き合っていないのは確か。
拒絶されて育った子は「愛して貰えない、必要としてもらえない」という恐怖を持ってる。
過保護で育った子は自分のことを信頼してくれない親に悲しみを覚える。
どっちも、孤独を感じる。
何のために生かされてるのか、自分は必要とされてるのか、ありのままの自分が愛されるなんてありえないのか、ちいさいときからずっと考えてる。

次のテーマ、絆
絆ってなんなんだろうってずっと考えながら見てた。
昔、神がひとりが寂しくて、でも人間とは暮らせなくて。そんなとき一匹の猫がやってきてずっと一緒にいてくれたそう。神はそれが嬉しくて、人間以外とだったら仲良く暮らせると思い一緒に過ごしてくれるものを募ったら、今の十二支が集まったそう。
ある日猫に寿命がやってきて、神はそれが悲しくて、生まれ変わっても永遠にみんなが一緒に繋がれるように絆で結んでしまったそう。十二支もそれに大賛成だったけど、猫だけは永遠を望んでなんかはいなかった。有限な時間を全うしたかった。
猫のこの考えは神と十二支を酷く傷つけた。裏切りだと思われた。
これからこの絆は本当に効力を発揮し、一族の中で獣付きの子供が産まれ続けていた。
そして十二支と猫が同じ時代に産まれてきたのは本当に歴史的なことだと。
みんながいうには、心の中に自分以外の人格がいると。勝手に絆を感じているものが心の中にあるそう。
そして神の生まれ変わり(のよう?)慊人が産まれてくることも感じ取る絆。
心に宿ってるってやつだね。
そしてそこにさらに、本人たちの人格形成にも周りの環境とか、慊人からのメンタルコントロールというか、そういうのも相まってとり「縛られる」関係が出来上がったのかなあ。

3つめは死
主人公の透は小さいときにお父さんが亡くなっている。お父さんが亡くなったことよりも、どんどん虚になっていくお母さんを見ているほうがしんどそうだった。
獣付きの子供たちも、親がヒステリックになって自殺していまうと、お前が殺したんだと周りから言われて育っていた。
みんな自分が死ねばよかったのか、でも生きていたい、生きていてはいけないのか、ということをずっと考えてる。
死は取り残されるほうも辛い。だからその人が生きていたということを忘れないために常に心の中でその人を思って、一緒に生きていく。

4つめは人生
愛、絆、死と向き合いながら、生きていく。
愛にはいろんなかたちがあるけど、自分の気持ちに蓋をしてしまったら、結局相手も傷つく。
古の絆は実はもう、最期だった。終わりかけてた。みんなどこか感じてた。でも絆がなくなるもの怖かった。だから何もしなかった。
人が本当に死ぬときは、自分のことを覚えてるひとがいなくなったとき、という言葉を聞いたことがある。だから、残されたひとはみんな一生懸命悲しかった気持ちを忘れないように、楽しかった思い出が薄れないように、ずっとずっと思い返す。でも生きてる人間はどんどん進んでいく。心の整理もついていく。悲しいことも楽しいこともどんどん増えていく。これをだめな変化だと思ってしまう。死んだひとに対して何も思わなくなっていってしまう自分を罪な人間だと思う。
死を制するものは、死を恐れぬ者なり。ハリーポッターの中に出てきた言葉。
これは死ぬ側のことだけど、生きてるほうも自分の変化を恐れてはいけない。
前に進み続けなければいけない。そしてそれは、いいことなんだ。

わたしが一番刺さったことは
透のお母さんが言った、「優しさのかたちはひとそれぞれ」
人は生まれたとき、欲しか持ってない。
やさしさっていうのは、成長していくうちにその人自身が育てていくものだから、みんな形が違うし、大きさも違う。表現のしかたも違う。
だからこのひとの優しさはこれなんだと、受け止める。
これはわたしの人生の教訓にもしようと思って、心の中にしまっておく。



この記事が参加している募集

#アニメ感想文

12,830件

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?