#043『ある日どこかで』(1980)

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( 043/365)
『ある日どこかで』(1980)(103分)
原題:『Somewhere in Time』

書店時代のバイト仲間からのオススメ。

物語は、脚本家として1歩目の成功をおさめた、リチャードが主人公。パーティの席で見知らぬ謎の老婆が「帰ってきて」という言葉と懐中時計を残し去っていく。
物語は8年後、1980年。スランプに陥ったリチャードは旅に出る。旅先のホテルの資料館で見た女優に惹かれ調べることに。その写真は1912年に撮影されたエリーズ・マッケナであり、あの老婆の若かりし頃であった。
彼女は8年前に亡くなっており、その晩大切にしていた懐中時計がなくなったとメイドから聞かされる。

原作者リチャード・マシスンの自分の投影らしく、1975年に発表されたこの作品は、20世紀初頭の女優モード・アダムズ(Maude Adams)に心惹かれ、彼女について調査を続けこの作品ができている。

未見の人がいれば是非見てもらいたい物語だ。
確かに原作者の経験がなければ生まれない作品だ。

奇跡の物語。一つずつが奇跡の積み重ねだ。
一度見た後、冒頭を見直すといい。フィニー教授に会うあたりまで。

・リチャードが1度グランドホテルを通り過ぎる。
・ホテルの老ボーイであるアーサーがリチャードの担当になる。
・資料室でなにかに引き寄せられる。

この全てが奇跡なのだ。

マシスンがこの作品を執筆したことを考えると心が温まる。少し切ないけど。

エリーズがどういう奇跡を経てリチャードに会いにきたかは謎を残したままなのだが、そんなことは本当に些細なことだと思う。

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