コーチングはコーチの目標達成の場じゃない
私のセッションを受けた方のなかに、途中で撤退するという接し方をしてくれてありがたかった、とおっしゃる方が3人ぐらいいらっしゃった。
コーチングされている方は、きちんと結論とか明確なものが出るまでやろうとする方が多い中、そうはならなない今の自分に寄り添ってもらえてほっとした、らしい。
コーチングというのは、スポーツのコーチが分かりやすいけれど目標達成のツールなので、それを実践する人がコーチを名乗るのはいいと思う。けれど、誰の目標かというとクライアントの目標だということを忘れてしまうコーチが多い気がする。とくにコーチング歴の浅い人はそう。このコーチングセッションでクライアントの問題を解決するぞ、とか目標達成させるぞとか、課題の明確化をするぞ、とコーチ自身のめざすものに固執してクライアントの状態が見えなくなる。
そうなってしまう原因として1つは、クライアント思いの情熱家という性質があるだろう。
でも本当にクライアントを思うなら、自分の目標は手放して相手を観察し相手に真に必要なことを渡すことを優先するはず。
成果をあげたい、実績にしたい、いいコーチだと思われたい、その結果継続的に受けてもらいたい。仕事としてコーチングしているとこう考えてしまうのは仕方ないけれど、でも結果として相手ファーストでなくなるのでクライアントは離れてしまう。
クライアントはいずれは変わったり、価値観を明確にしたりする必要はあるかもしれない。でもそれは今じゃないかもしれないし、自分とでもないかもしれない。
しかし、いずれ変わるためのこの1回のセッションは必要なステップで、最後の背中を押す印象的なひと押しではなくても、この自分との時間があるからその変化もいずれ訪れる。
自分が最後の印象的なコーチになりたい、というのは自分の欲求で相手のものではない。このセッションでクライアントを変えたいというのも自分の欲求。責任を感じるというかもしれないが、その責任も自分の理想が作り出した範囲のもの。
それをぶつけるのは、相手と正面から向き合って相手からもらおうとしている姿勢だ。
どこまで進むかは受ける本人が決める。本人の魂が決める。コーチはそれを信じるだけ、と私は思ってセッションをしている。
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