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なぜ、あなたは流山に転入してきたのですか?~私と「景観まちづくり」と政治~

この記事でお伝えしたいこと

・増えている子育て世代の転入者は、おおたかの森駅前の景観を気に入って転入してきている。
・巨大開発の乱開発防止を目的に、景観まちづくりの土台が進められてきた(これは、いざき市政の元、行政職員と市民の方々の知恵と力の結集によるものです)。
・近藤は、これを台無しにしないために、広告物や道路工作物についてもガイドラインを提案し、実現。
・景観を守ることは、あなたの資産を守り、まちの資産を守ることでもある。今後は他の地域でもご理解を得ていきたい。建築出身の近藤みほは流山市のまちづくりのために働いていきます。

なぜあなたは、流山市に転入されてきたのですか?



転入者が増え続けている流山市。市議になってからは都度、転入されてきた子育て世代の方々に、この質問をしてきました。

「なぜあなたは、流山市に転入してきたのですか?」

すると
「流山おおたかの森駅におりたら、パーっと視界が広がっていて。車が入れないから、子どもの手を放してもいい状態にできるし。単純に、あぁ・・ここに住みたいな、子育てしたいなって思ったんです。。」

「子育て支援は期待されてなかったんですか?」と聞くと「母(父)になるなら、流山市。とうたってるし、子育て支援は充実しているのかな?って思って^^」とのこと。
もちろん保育園の入りやすさ等を調査されていた方もいらっしゃいますが、具体的な子育てサービスをイメージされている方は多くない印象です。

それもそのはず。子育てはみんな初心者。
子育ての困難さ、何が子育てしやすいのかを具体的にイメージできる状態ではないためでしょう。またご家庭によって子育てのニーズは違うので、それに合ったものが合致しないと満足度は上がりません。
どちらかというと流山おおたかの森の安心で広い歩道、心地よい緑地空間、景観の方が支持されるのだと思います。

おおたかの森駅の変遷を撮影してくださっている方(©2008 Ohtsu Masaki)がいたので、シェアします。


景観まちづくりは巨大開発の乱開発防止を目的に始まった

流山市はつくばエクスプレス沿線と住宅を一体的に開発することが決まってていました。その面積はなんと市の1/5と広大自由な開発を認めれば乱開発になりかねないことから、流山市は景観条例やグリーンチェーン認定、まちづくり条例や開発条例、地区計画、高度地区などを積極導入し、良質な住環境が整備される土台を作ってきました。

近藤みほ通信 7号より「こちら


この土台の上では大きな開発が行われる度に、市はびっくりするくらい景観の調整をしています。涙ぐましい調整については「こちら(約15分動画)」をご覧ください。

景観重点区域である流山おおたかの森周辺では、まちなみづくり指針「こちら」も公表されています。歩行空間が心地よいものになるような指針と、流山市の植生を調査しリスト化することにより、古来からあるものを植えていだけるよう工夫しています。

森のかいわい小道

流山市の取り組みについては、近藤も視察を積極的に引き受け、他自治体の方々に価値を伝えてきました。推進している政策は中長期で責任を持つ、縁の下の力持ち的な職員の方々の仕事に光をあてることも重要だと思っているからです。

2022/12/15 静岡県長泉町の議員さん視察対応  森のかいわい小道1号を説明
2022/12/15 静岡県長泉町の議員さん視察対応 森のかいわい小道1号を説明

「近藤みほ」が実現したこと

①流山市広告物条例:看板で台無しになるのは、もったいない

せっかくここまで頑張っているのに、看板一つで台無しになるのがもったいない!ということで広告物の規制を求め、平成27年12月、平成29年3月、平成30年6月議会で提案、平成 30 年10 月 流山市広告物条例の制定に至っています。令和2年9月の議会では、この定着に向けて提案をしています。

流山らしい、まちの景観とは?
流山らしい、まちの景観とは?

広告物の規制については「こちら」。
市民の方々に分かりやすいガイドブックが作成されています。「広告物ガイドライン~デザインのたまてばこ~「こちら」」。楽しい冊子がオープンデータになっているので流山市の事例をご紹介いただく際に、ぜひご利用下さい。

広告物ガイドライン~デザインのたまてばこ~

②路側帯のサイン、流山市公共施設等景観ガイドライン(案):路面標示・道路工作物で台無しになるのは、もったいない!

令和3年3月の議会では、自転車路側帯の路面標示について、白色のサインにしていただくよう要望、白色の自転車サインになりました。国土交通省が指定しているものは「青色」ですが、地面に空の色があるのは「森のまち」として不自然だと思ったためです。これについては景観に理解がある市民の方も声を上げて下さりました。

また、令和4年3月の議会では、景観への影響が大きい道路工作物(ガードレールや車止めなどの防護策)色味や質感などの基準を作ることを求めました。安全第一ではあるものの、事故のリスクに関わらず景観を無視した原色のポールが乱立してしまうと、これまでの景観が壊れるためです。
事故が発生するとポール設置の要望が高まるため、強度もあって、落ち着いたものに(茶色+反射板:白)に調整いただきました。
令和5年3月の議会では進捗を確認し、「流山市公共施設等景観ガイドライン(案)」の策定作業が行われていることを確認しました。担当課のご尽力に感謝申し上げます。

道路工作物の景観の調整例

景観まちづくりは、あなたの資産と、まちの資産を守るためもある

日本は、2021年9月までの1年間、64万4千人が減少しました。減少数は毎年増えています。今後は未曽有の人口減少時代に入ると言われています。人口が減少するということは、住宅を購入する方の母数が減ることですので、何もしなければ皆様の住宅の資産価値は(市場価格)は減少していきます。しかし「このまちに住みたい」と思う方が多ければ、減少しないのです。

資産価値が落ちなければ、住宅ローンは現金預金をしているのと一緒になります。生きていれば予想しない出来事も発生しますが、住宅が売れる状態なのか、そうじゃないのかで人生の選択も異なってくるでしょう。
私は、皆様の大切な財産を守る観点からも景観まちづくりの推進は重要だと考えてきました。

景観形成は10年スパンでの政策ですが、日本であまり推進している自治体が少ないため、実施すれば確実に成果が出る政策と確信して推進してまいりました。資産価値は固定資産税価格に連動します。多様な行政サービスが求められる中、歳入確保策として大変重要だと思います。

景観まちづくりをおおたかの森以外の地域でも推進したい


私は、市民活動期間含め10年ほど、景観まちづくりに関わってきましたが、最初の頃は
「近藤さん、景観なんて頑張っても、この時代、住宅の資産価値なんて上がるわけがないよ・・」
と言われてきました。

 他自治体がやっていないからこそ競争力がでてくるのだし、流山市にはその強みを発揮できる条件が整っているので、絶対に進めるべきだと考えていました。少しだけ結果は出たのかなと思っています。

 先日、住みたい街ランキングで流山おおたかの森が初の千葉県1位になったことを契機にメディア発表が行われたのですが、景観や広告物条例に触れていただいたようです。とても嬉しいです。
今後は、ご理解を頂けるなら、他地域にも展開していきたいと思います。建築出身の近藤です。流山市のために働かせてください。

皆様が関心を持てば政治は変わります。

「近藤みほ」からのお願い

ご賛同いただける方、ぜひとも近藤の応援をよろしくお願いいたします。

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私は議員=タウンマネージャーでありたいという目標をもって以下のポリシーで活動していますが、日々様々な葛藤もあります。 <ポリシー> ①自…

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