議員とは何する人か #1 夫は私の議員活動を支えないといけないのか?身の丈にあったやり方で

テレビなどで発信される議員のイメージは偏っていて色々なことを言われるのですが、一番は身の丈にあった多様な活動方法で良いのでは?という主旨の発信です。


□1.夫は私の議員活動を支えないといけないのか?

4年前の選挙の時、こんなことを言われました。
「近藤さんの旦那さんは何をしているの?お手伝いしないの?」
「旦那が一緒に頭に下げに来た方がいいよねー」

なんで私が立候補するのに、夫が関係あるのだろう・・・。
私には最初、この意味が分かりませんでした。

夫は会社員で、毎日遅くまで働いている。
互いの両親も近くに住んでいるわけではないし、忙しい期間は彼に子ども達の生活の一式を多大に支えてもらうこともある。
家庭と仕事、やること一杯。これ以上負担をかけたくない、と思っていました。

夫は人生のパートナーだと思っていますが、立候補を決めたのは私です。
昨今の夫婦や子育てのあり方などは意見交換はしますし、レターのチェックなどお願いすることもございますが、政策を彼と話し合って決めているわけではありません。
何より彼は彼の人生を生きてほしいし、生活を大切にしてほしいのです。

□2.頭を下げるのは私の仕事だ

4年間の議員活動では、出来るだけ論理的に政策を訴えようと心掛けてきましたが、論理的に言えば言うほど、市民の方には伝わらなかったという経験も沢山しました。「論理的」が「べき論」と捉えられると、常識のぶつかり合いで不毛な衝突に発展することがあります

先日先輩議員と話した時、駅で演説をしていたら缶を投げられたことがある💦と伺いました。

議員は誰か1人のための利益誘導はできず、より多くの方の幸福度を上げるために働くので、結果的に誰かの得になっても、(直接的な)他の誰かの得にならないことは沢山ございます

缶を投げられることは流石に当然とは思いませんが、自分の得にはならなかったことを「理解して欲しい」と伝えるのですから「納得いかない」と思われる方もいるのは当然でしょう。

特に、子どもの政策提言の場合、種まきから結果が出るまでに3年はかかるのが普通で、お子さんの成長に追いつかないことがあります。
そんな時は私も、理屈を超えて頭を下げたくなる時があります。裏に「お子さんに間に合わなくてごめんなさい。。」という気持ちがあります。自分の無力さを感じる時です。

でもその気持ちは夫に負わせるものではなくて、私が職責として背負っていくことだと思います。

3.多様性の一波である女性がチャレンジしたいと思える職業になるよう貢献していきたい

私はこの4年間、地域に「いいなぁ・・」と思う女性がいれば「立候補しない?」と勧めてきたのですが、その度に断られてきました。

皆様には、この自己矛盾が想像できますでしょうか(笑)。


女性であれば誰でも良いわけではありませんし、それなりに勇気をもってお誘いして来たのですが、魅力的な仕事と思っていただけた方にも、最終的には「家族の理解が得られなかった」と断られました。

先に書いた通り、理屈を超えて頭を下げなければならない場面も出てくるのは確かです。でもそれは本人が引き受ければいい話で、家族も背負わなければならないというのは、女性は特にハードルがあがるのではと感じています。

日本の女性議員の比率が少ないことは問題視されていますが、4年間の活動の中で、女性議員が一定数いることが重要であることを私は実感しています。

女性の体のこと、子どものこと、家庭のこと、もっといえばDVなど、行政とつなげた方が良いような生活におけるナイーブな話は、異性には相談しにくい場合があるからです。家庭のことは相対的に多くの女性が担ってきたことなので、当事者として相談を受けることも出来るでしょう。

説明しなくても当事者感覚で伝わる

これは政治の現場では合意形成のコストを下げる上でとても重要なことです。現場の課題を政策として届けることも出来るのですから、そもそも数が少ないことに問題があります。
例えば、相対的に多くの女性が担ってきた子育てについては、課題が家庭から外に出ず、何が課題の本質なのか政治家に届いていないから少子化が進行しているとも言えます。

4. 身の丈にあった活動でいい(にチャレンジしてます)

運よく家族の理解も得られ、議員をさせていただいている私ですが、時々「議員として当然やるべき」と指摘される活動や、あるべき像の期待に応えられているかというと全く自信はございません。

しかし、身の丈に合ったやり方を見つけながら精一杯活動したいと思っています。欲を言わせて頂くなら、そのことが市政に現場の声を届けるために「様々なやり方があっていい」と思っていただければ嬉しいなと思っていますし、女性に立候補を勧めても断れない職業になるよう、少しでも貢献したいと思います。

多様性の第一波として先ずは女性を想定していますが、そこに貢献することでより多くの方がチャレンジできるようになることを願っています

※ご家族に支えられている活動を否定するものではございません。議会は様々な背景や特徴を持った方々で構成された方が良いと思うので、私は私が出来るやり方を模索しているだけです。他の方を否定するものではないことをご理解いただけますと幸いです。



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