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木のお弁当箱の選び方

三保原屋本店は静岡の家庭用品専門店。創業は1687年といわれています。

「使ってみたいけど、選び方が分からない」商品の1つが木のお弁当箱(わっぱ、めんぱ)。そういった商品をしっかりと説明できるお店でいたいので、今回は木のお弁当箱の選び方をnoteに書きます。


①見た目の好み、容量

塗り物と、木目が見えるもので、好き嫌いはしっかりと分かれることがあります。

お好みに関しては、お客様ごとに判断が変わるところなので、文章は控えめにしたいと思います。

見た目だけでいえば、大きく
●木目が見えるものが好きな方(ウレタン塗装等)
●漆など、塗り物が好きな方
の2つに分けることができます。

②内部の塗装有無

木目が見えるもので、外側にウレタン塗装がなされていても、お弁当箱の内側にはウレタン塗装がされているもの・されていないものもあります。
ウレタン塗装は汚れには強いのですが、無垢の方が調湿機能は優れています。

また無垢の場合は、汚れてしまっても、紙ヤスリなどで内面を削ることでメンテナンスする方法を教えてくれるメーカーさんもあります。(ウレタン塗装の場合は紙ヤスリなどは利用できません。)

写真だけでは分かりませんが、店頭では肌触りと、香りですぐにわかります。

例えば、汚れが気になる方であれば
「白米は木のお弁当箱を使い、おかずはタッパーに入れる」というお客様も多くいらっしゃいます。

木のお弁当箱にんは白米しか入れず、お弁当箱に求めることが「美味しい白米を食べる」というご希望でしたら「お弁当の内側が無垢(無塗装)」のものをおススメすることがあります。

③つくり

メーカーさんにより考え方が異なるので、一概に商品の価格のみで「高い・安い」を判断しないほうがいいかと思います。
同じメーカーさんの中で、形によりお値段が変わることがありますが、そこには必ず理由があります。

同一のメーカーさんの商品ですが、つくりの違いにより、価格が異なります。

たとえば、こちらの写真で比較した場合、お弁当箱の底面の形状(写真左は、底面が出ていない/写真右は、底面が出ている)により、価格が異なります。

一般的に、底面が出ていないものの方が価格が高くなり、強度が高くなるといわれています。

④木目

木製品に必ずあるのは「商品の個体差」。

材料の木は、育った環境・樹齢などが全部異なるため、1つとして同じものが出来ません。
同じ木であっても、切り取った部分により、木材の表情(年輪等)は必ず変わります。


年輪は1年に1本ずつ増えてきます。
(年輪の白い部分は春夏の成長、年輪の茶色い部分は秋冬の成長)
●寒く、日照時間の少ない地域で育った木材の方が成長が遅く年輪が密になる
●一定の樹齢を超えると年輪が密になる
など、一般的には年輪が細かい木材の方が良いものとされています。
(※使用用途や、木の種類によって「良い」の捉え方は変わります。)

もしも、お店で上記の写真のようなお弁当箱が並んでいたら、形や予算などにもよりますが、右のお弁当箱がおススメです。
ネット通販等で木製品をおススメしにくい理由がここにあります。
店頭(場合によっては、お店の在庫)から、木目を見比べて選んでいただけると、お弁当箱により愛着がわきます。

⑤その他の使い方

お子さんの進学等により、お弁当をつくる機会がなくなってしまうなど、お弁当習慣は途絶えてしまうことがあります。

その場合は、おひつとして、木のお弁当箱をご利用いただくことをおススメしています。

炊いたごはんを、木のお弁当箱に入れていただければ、お部屋の状態にもよりますが、常温でご飯を保存することができます。
木のお弁当箱自体は、電子レンジにかけることはできませんが、常温保管された白米の方が甘みを感じるという方もいらっしゃいます。

最後に

木のお弁当箱で気になるのがメンテナンス。
こちらは改めて記載しますが、
とにかく
●「洗ったら、すぐに、しっかりと乾かすこと」が大切
●長時間の水の漬け置きはNG
ということは覚えていただきたいと思います。

また、ご存じの方も多いですが、
●食材を電子レンジで温めたり
●食洗器(特に、乾燥機)で洗う
ことができません。

このあたりは、あらかじめご了承ください。
ネット通販での購入も便利ですが、必ず個体差のある木製品は是非店頭でご覧いただきたい商品です。

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