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カフェで本を読むだけの幸せな休日

原稿が一日早く終わり、数か月ぶりの「何もしない休日」が、ひょっこり私のもとへやってきた。

ダイニングの椅子で体育座りをしながら、今日1日の予定を考える。

あんまり化粧をしたくないから、家でゆっくり本でも読もうーー。考えがまとまってきたところでふと窓の外を見ると、キラキラ輝く日差しが入ってきた。今日は晴れみたいだ。

最低限のメイクだけして公園を散歩し、ベンチに腰掛けて読書しようか。外が気になると、「どうせ行くならおいしいコーヒーも飲みたい」という気持ちもわいてくる。結局、散歩+カフェで読書をとり、散歩にちょうどよいくらいのカフェを目指して家を出た。


大きな通りだけれど人は少ないし、歩道も広いから車の心配もない。そらを見ると、うすい水色に筋斗雲のようなかたちをした雲がくっきり浮かんでいて、なんだか特別なものを見つけたような気持になった。

ラボのようなこのカフェでは、こだわりのコーヒーが楽しめる。カフェインで疲れないように午後のコーヒーは控えめにしているのだけれど、せっかく来たので一番さっぱりした味のコーヒーを頼んだ。「550円です」と言われてハタと気づく。そういえば、税率10%になってしばらく経つ。

390円とか、660円とか、今までのカフェメニューは算数の苦手な私にとってちょっと頭を使わないとわからなかった数字だけれど、税抜き500円のおかげでようやく税率が変わったことを実感したのだ。今更…!と思うけれど、これが私。


一番窓側の、仕事をするときには絶対座らないようなソファ席に腰掛けて、本を読み始めた。BGMでゆずを聞いてたら、ストレートな歌詞に思わず気持ちをもっていかれ、こっそり目頭を押さえた。誰にも気づかれてないといい。

本を読み、時々窓の外を眺め、コーヒーを口に運ぶ。毎回こんな休日だったら……と思うけれど、多分私は飽きてしまうかもしれない。たくさん動き、たくさん働き、その中でようやく手に入れたこの時間だからこそ、単なる「カフェで読書」がまるで特別な日の出来事のように思えたのだろう。


帰りは駅前に立ち寄って、ザワザワした人混みにちょっと疲れてからスーパーに寄って帰った。1日家で過ごさなくてよかった。爽やかな疲れがやってきた。

「何でもない休日」を楽しめるように、家から出たくなるくらいの体力は残して働きたいな。そんな風に思った三連休最後の日。

※4日に書いたものを5日に公開しました。

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