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編集とライティングと、働くこと

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未経験から編集者を目指していた2017年以前の私に向けて、編集者の仕事、参考になるnote、編集者となった自分はどんなことを考えて日々働いているかをまとめています。
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#編集者

編集者になって学んだ、作品の味わい方

ひたすら『リアル』を見て泣いている。以前読んだのは19歳。その時も確かに泣けるシーンがあったけど、この十数年でずいぶんと刺さる言葉が増えた。なんでかなぁ。心に残った言葉たちを写経して、ちゃんとじっくり考えたい。 この十数年で変わったことは、涙もろくなっただけじゃない。心に残る作品に出会う度「どういうところから着想を得たんだろう」とか、「この言葉、どうやって導き出したんだろう」とか、「編集者さんと、どんな会話しながら作り上げていったんだろう」とか、作る過程やアイデアの源を知り

赤入れの学び

先日提出した原稿の戻しが届いた。googleドキュメントを開けると、提案モードで赤入れされた、ピンク色の文字が並ぶ。 「どうしてうまく書けないんだろう」と、自分にイライラしながら書いた原稿。熱い思いをたくさん聞けたインタビューなのに、私が書くとドラマの無い、半分もいかないうちに離脱してしまうような文章に見える。もやもやを抱えて提出したところ、構成の変更提案を受けて整えたら、だいぶスムーズな流れになった。編集者にしっかり見てもらえるのは、とてもありがたい。 修正の中で、「こ

編集者の必要性

取れ高のいいインタビューは気持ちがいい。話ははずみ、インタビュイーも楽しくなり、聞いているこっちもワクワクしてくる。 「いいインタビューだった!」と胸をときめかせ、「いい記事かくぞ!」と意気込み、文字起こしをしてハタと気が付く。切り口がいっぱいありすぎて、まとめ方がわからなくなっていることに。 昨日公開したサーティワン企画の記事が、まさにそれだ。インタビュー前にどんな話を聞きたいか、誰に向けて書きたいかは考えるものの、「これまでどう生きてきたの?」から聞いていくため聞きた

ライターは「情報」を「言葉」に変える仕事

仕事で各都道府県の"ガイド記事"なるものを作っている。 いわゆるキュレーション記事。編集部内で記事の要素、構成を考え、ライターさんへ依頼。上がってきた原稿をチェックして公開している。複数のライターさんに類似した構成の記事を依頼して感じたのが、書いてもらった記事が「情報の羅列」なのか「紹介文」なのかで記事のクオリティが全然変わるということだ(改めて言うにはあまりにも当たり前のことかもしれないけれど)。 例えば由布院とは?の説明に「大分県由布市にある温泉」と書いたとき。「ふぅ

ライターになって心がけた「守破離」

これまで、ライティングのスキルアップは「守破離」でPDCAを回してきた。 「守破離」は修業の理想的なプロセスを3段階で示したもの。師や流派の教え、型などを忠実に守る「守」、それを疑い、自分なりのやり方を模索する「破」、新しいものを生み出す「離」だ。 「守」で意識している2つのこと私がライティングで行う「守」の部分は、2つ。 ひとつは文章そのものの型を守ること。これはハウツー本などに載っている内容を実際の記事で使ってみたり、取り入れたりすることを指す。私が参考にしているの

"弟子になる"の先にあるもの

何でもやります!ライターで稼ぐ!人生かけて来ています!……など、"熱量パンパン"の人から感じられる雰囲気に「自分はここにいてもいいのか……?」と不安になり、終始オドオドしていた「パラレル親方」イベント。 弟子候補の方々の熱い思いに気負いしてしまいそうだったので、ひと息ついて、「そもそも、どうして応募しようと思ったんだろう」と改めて考え直し、言語化して残すことにしました。 活動の動機はいつも、"恩返し"から2017年4月に、本業として編集者/ライターのキャリアが始まった私で

出来ることから始める「企画の考え方」

「今、何をしたらいいか」目標に対する具体的な第一歩ががわからない時、出口が見えずに必ず焦ってしまう。今回の焦りテーマは、「企画」です。 毎週なんとなく出た企画がいいとも悪いとも言われずに流れ、その中から独断でピックアップし記事を作っている過程に不安を感じる日々。それを解消するため、ライティングコミュニティ・Sentenceのオフラインイベント「読書会」で、参加した方々へ相談をしてみることに。 しかし結果は、周り人の「企画」に対する悩みフェーズが違いすぎて、「私は何でこ

ゆるレポ#ライター交流会「ライターの生産性アップ~早く書くコツ~」(2017/6/3週目)

6月17日(土)に五反田のコワーキングスペース「CONTENZ」で行われた#ライター交流会vol.19に参加してきました。テーマは「ライターの生産性アップ~早く書くコツ~」! 転職直後は書くのが遅いことが悩みで、「早く書くにはどうしたら…」と悩んでいた私に差し出されたかのようなテーマ。神にすがる思いで参加してきました。 イベントではお2人の方に登壇していただき、運営元である有限会社ノオト代表、宮脇さんとのトークセッションが1時間半程。その後、参加者5~6人でグループを作り

向き合うのは「文章」ではなく「文章を”書いた人”」(2017/5/4週目)

編集部の先輩が担当予定だった記事を、代わりに編集させてもらうことになった今週。編集していくなかで考えたこと、悩んだことがいくつかあったので書き出してみた。 ①言っていることが先輩と逆にならないか ②「せっかく書いたのに」と、嫌な気持ちにならない戻し方 ③このライターさんは、どんな思いで書いているのか ①については、ライターさんと先輩がやりとりしているメッセージを読んでて気づいたこと。写真が少ないな、と思って記事に加えていたが、過去に「写真は使いすぎないで」と注意していた経

1か月を振り返って広がった業務の幅を確認(2017/5/3週目)

今週やったこと ・執筆、編集 ・フェイスブック運用、新企画の進行、記事改など ・振り返り会 など 5月中旬に入ってくると、今月公開予定の目標記事数と現状をみて、スケジュールの立て直しが始まる。フェイスブックやインスタの運用、その他執筆以外でやることが増えてきてからその業務に追われ、1日書かない日があったけれど、スケジュールの再設定にあたって改めて「書くこと」「編集すること」は日々欠かせない仕事だということを痛感。 また、MATCHAでは所属長と毎月「振り返り」をやっていて

まったく違う職種で働いていたからこそ、役立てられるもの(2017/5/1,2週目)

「すべてを周りに合わせなくてもいいのよ。今まで全く違う職種で働いていたからこそ、役立てられるものは無いかを探してみて」 転職を報告してしばらくたった後、「会社の規模もやっている仕事も変わるから、その環境に慣れていけるか不安になってきた」と当時の部長にぼやいたときにもらったアドバイスだ。今週のとある出来事をキッカケに、その言葉の意味がスッと自分の中に入ってきた。 編集部の仕事は記事を編集、公開していくことに付随して、今月の公開予定記事、各ライターさんの進捗状況、公開後の記事

関係者とスムーズに仕事をするうえで大事なこと(2017/4/4週目)

ライター応募は、ワンクリックで出来るからこそ、相手が「どの位本気でやりたいのか」「本当にやってくれそうか」さらに「一緒に仕事しやすい人か」を判断するのにいくつか段階を設けてみている。 応募に対して連絡→返信が来るか、来ないか。 返信が来たらお試し記事の執筆依頼→やってくれるか、くれないか。 上記2点で、「どの位本気でやりたいのか」「本当にやってくれそうか」がなんとなくわかる。 そして、お試し記事の内容からは、「一緒に仕事しやすい人なのかどうか」が見えてくるような気がした。

勉強ってたぶん”疑問をもつキッカケ”を作ること(2017/4/3週目)

少しづつでも情報を入れていると、「疑問に思うこと」が浮かびやすい。会社にあったインバウンド関係の本を読み始め、疑問に思うことが増えてきた。 例えば各国の旅行者の傾向が載っている本を見て、「MATCHAのユーザー層って、年代、性別、旅行形態など、具体的にはどういう人が多いのだろうか」と疑問に思い、その翌日に調べてみたり。 「見やすい記事にするために心がけていること」という記事に目が留まり、そういえばMATCHAの記事は見やすいだろうか、PC、モバイルどっちから見てる人が多い

前職では当たり前にやっていたことが出来ない(2017/4/2週目)

早速落ち込み始めた2週目。「みほって趣味=不安でしょ」と言われるほどネガティブ思考が強いもりやみほにとっては、「とうとう訪れたか…」と来るべくして来たネガティブを受け入れなくてはいけなかった。 漠然と不安になるのは意味がないし、何が不安かを言語化して課題を作り、解決策を立てるんだ…考えるな不安、考えるな不安、うおおおお…と必死に自分のネガティブと戦っていた。 特に、仕事内容と関わらず、前職では普通に出来ていたことが新しい職場で出来なくなったのはストレスというか、情けなかっ