1年近くかけて慢性上咽頭炎を克服した話①

慢性上咽頭炎という症状をご存じですか?
簡単に言うと、鼻の奥の上咽頭という場所に慢性的な炎症により、様々な症状が起こります。
私の場合は、喉の痛みに始まり、咳が止まらない、寝汗がひどい、夜眠れない、倦怠感、微熱等から始まり、ひどい時には、手足の指の痛み、ひどい首こり、胸が苦しい、めまい、などなど、本当に様々な症状が現れました。
それまで、私自身も上咽頭炎という言葉は聞いたことがなく、鼻の炎症だけでこんなに様々な症状が起きるのかと半信半疑でした。
ここに私の治療経過を残すことで、少しでも上咽頭炎の認識が広がり、今困っている方々の助けになればいいなと思っています。

ことの始まり

まずは自己紹介から始めましょう。
私は日本のとある田舎県に住む、しがないOLです。
仕事内容は至って普通の事務職。現在27歳の独身女性。
ただの普通の人間で、ただただ普通に生活を送っていました。

あれは去年(2022年)の6月の終わりのことでした。
急激に暑くなった日のことを覚えている方もいらっしゃるでしょうか。
突然、30度を超す日々が続き、私は熱中症のような症状になりました。
体が熱く、だるい、手足の痺れなんかもありました。スポドリを飲みまくっていると、2、3日で症状は治まっていきましたのでこのまま治るものとその時は思っていました。
今思えば、あれは確実に熱中症だったし、病院に行けばよかったのですが、当時は絶賛コロナ禍中。熱があると受診を拒否されるような狂った世の中であったので、自力で治したいと思い病院には行きませんでした。
後にお世話になった鍼灸の先生によると、熱中症をきっかけに体調不良が続く人が多いそうです。最近ではコロナをきっかけに上咽頭炎になる人も多いようです(これが後遺症の原因とも)。熱中症だと思ったら迷わず病院に行きましょう、というのが今回得た教訓です。

熱中症の症状が抜けた後も、だるい感じが続いていたのと、寝汗がひどく夜中に起きることが多々ありましたが、猛暑で自律神経がイカれているんだなと思っていました。また、寝起きに喉が痛いことが多く、咳の症状も軽くありましたが、これはクーラーを着けて寝ていたためだと思っていました。

ひどくなる症状

そんな調子で7、8月が過ぎ、9月に入って少し暑さも和らぎましたので、これで体調も良くなるだろう、と思っていました。

否。
むしろ体調は悪化していったのでした。
夜寝付けないことが増えました。
咳もひどくなっていました。
咳といっても、風邪の時のようなゴホゴホといった咳ではなく、喉の浅いところでケホケホむせるような咳だったので、コロナではないというのは自分の中で確信していたのですが、当時は咳が出ると言えばPCR検査を受けるために病院をたらいまわされる可能性があったため、病院からは足が遠のいていました。
しかしもう2ヶ月近く咳が続いていましたので、流石に観念して、9月中旬、近所の内科に行きました。

咳は2ヶ月前から、熱は出ていない、周りにコロナに罹ったことがある人もいない旨伝えると、コロナ疑いの隔離室のような部屋に通され、診察してもらうことができました。
喘息の検査やレントゲンも撮りましたが異常なし。
冷房やマスクで喉が乾燥しているのだろうと、以前風邪で咳が止まらなかった時に同じ内科にて処方された麦門冬湯という漢方を処方されました。

しかし、2週間ほど漢方を飲むも、症状は改善せず。
むしろ寒くなっていくにつれ、さらに症状は悪化していきました。
この頃には、寝ている間に指がこわばって、その痛みで起きたり、日中も手や足の指が痛いことが多くなりました(結構痛かった)。集中力の低下、視力の低下、めまいもひどくなっていき、呼吸が浅く胸が苦しい感じがありました。
(この場合のめまいとは、よく言うぐるぐるするようなものではなく、ふわふわするようなめまいでした。)
また首こりがひどく、右側の首が痛い。肩もゴリゴリです。

こまでくるといよいよ不安になり、ネットで色々症状を検索しました。
その中で、咳や自律神経失調症のような症状の原因に後鼻漏という物が関係しているという情報がありました。
後鼻漏とは、鼻水が後ろに垂れる症状で、確かにその時、鼻の奥に鼻水が精製されている気配を感じるのですが、鼻をかんでも出てこない、口に落ちている感じがしていました。

そこで次は耳鼻科に行ってみることにしました。
こちらでも咳が止まらないと言ってみてもらい、鼻からスコープを入れられて、口腔癌なども見ているようでしたが、特に異常なし。
アレルギーか逆流性食道炎か、と言われて、とりあえずアレルギーの薬を処方されました。
鼻の奥に鼻水が溜まっているとのことで、鼻の洗浄と吸入をしました。
鼻を洗浄した後は気分がすごくスッキリしたのを覚えています。

処方されたアレルギーの薬を1週間ほど飲んでみるも、症状は改善せず。
この時も休まず仕事には行っていましたが、そろそろ辛くなってきていました。めまいで視界はずっとふわふわしているし、集中力も低下していてまあ仕事が進まない。(集中力の低下なのか、いろんなところに足や手をぶつけたり挟んだりして、よく傷を作っていました。)記憶力は低下して、人や物の名前が驚くほど出てこない。指が痛いのでキーボードを打つのがとにかく辛い。

いよいよヤバいと思い、とにかくネットで検索しまくりました。そこで出てきたのが“慢性上咽頭炎“と“Bスポット“という治療法でした。
Bスポットとは塩化亜鉛を染み込ませた綿棒を鼻から突っ込み、上咽頭を擦るという治療法です。

ついに原因にたどり着く

鼻の奥の炎症で、こんなに意味わからない症状になるか?しかも鼻の奥を擦ると治る?意味が分からない、と半信半疑でしたが、内科もだめ、耳鼻科もダメで、もうすがるものが無かったので、Bスポット治療をしているという近くの大病院の耳鼻科に行きました。

上咽頭炎かどうか見てほしいと言って診察してもらいました。
先生がスコープを鼻に入れて、2、3秒だったと思います。
「うん、上咽頭炎ですよ」

次回、Bスポット治療編へ。



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?