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発達障害の子どもとの関わりから学んだこと〜ABC分析ってなに?

ASD(自閉症スペクトラム)の二人の子どもの加配担当になって、4日目が過ぎました。例えばAくんとBくんと表記して行きます。日々の記録をノートに手書きでとっていますが、時々ここにも残そうと思います。

Aくんは、既に3歳の頃にASDの診断が出ていて、養育センターにも通っています。分かりやすい症状が出ていて、比較的対応がしやすい。今まで加配に関わった方達の努力の甲斐あってか、要所要所での手助けは必要ですが、次の行動へと比較的移りやすい。ルールも理解出来ていて、枠を大きく外れることはないので、それなりに安心して見ていられます。

ですが、まだ診断を受けていないBくん。こちらの手こずり感が大きい。

しばらくは、新しく加配担当になった私とその子達との信頼関係を築くことから、と言うことで、甘えも全面的に受け、決して叱らず、いつも笑顔で対応して来ました。その子達にとっても「私」と言う存在が新しい先生なんだな、と言う認識は持っているものの「どこまで許容してくれるのか?」を日々試されている時期です。

私は特にASDのような定型の発達とは違った、発達バランスのバラつきがある子には、その全てを受け止め、その子らしさとして関わって行きたい気持ちはあるけれど、どこまでそれを続けて良いのか。診断の降りたAくんはまだしも降りてはいないけれど、明らかに気持ちの切り替えが苦手で、集団生活に支障を来たす場面が多いBくんは、来年度小学生になる事を考えると、少し焦ります。。。

まだ4日目を終えたところではあるけれど、これまでの歩みも知りたくなり、この子がどこまで出来てどこまで出来ないのか?その真意も気になって来たところです。私を相手に全面的に甘える行動が、今の状況なのか、それとも前から本当に出来なかったのか、今日も担任の先生と少し話して聞きました。本当は出来るけど、甘えていると分かることもありました。

加配と言う仕事は、一人で出来るものではありません。他者の目も必要になって来るし、アドバイスもたくさんもらって、自分の軸を新しく作って行きたい。その為に、基本的なことは頭に入れておかないといけない、と納得するまでは、書物にも頼ろうと思っています。

Bくんの今の課題は、気持ちの切り替えをもう少しでいいから早めること。公園からの帰り、帰園してから部屋に入るまで、お昼ご飯を食べる用意には1時間はかかります。そして、午睡後からの生活の流れ、お着替えをして手を洗ってうがいをする。それに30分以上はかかります。その後おやつになるのですが、みんながごちそうさまでした。をしている頃に食べ始める毎日。

Bくんの主張はこうです。「もっと公園で遊びたかった!」いつもそうなので、今日は、急な行動の切り替えが苦手なBくんに、公園を出る5分前に「そろそろ保育園に帰る時間だからね、100数えたら帰るからね。」と先に話しておきました。「うん!わかった!」と良い返事。突然遊びを中断させられて、もう帰る時間、と言われてもBくんにはそれが短い時間で受け入れられない。

声掛けの成果もあったのかそれは分からないけれど、今日は、割とすんなりと公園を後にすることが出来ました。けれど、園に着いた途端、また始まります。「公園に戻りたい!靴を履き替えたくない!!イヤだ!イヤだーーーーー!!」寝転がって、保育園の玄関から二階まで響き渡るような声で抵抗します。それから何とかかんとか抱き抱えて部屋に戻っても、手を洗うことに抵抗します。かなりの時間を要し、とりあえず手を洗っておかなければ、特にこのご時世、体調を崩されても困ります。時々まだ指吸もします。なので、抱き抱えて手を石鹸で洗ってあげました。そこでBくんのイライラが最高潮に達し、廊下に水を撒き、びちょびちょにしてしまいました。私は少し離れた方がいいな、Bくんの気持ちが落ち着くまでそっとしておこう、とその場を離れ、様子を遠くから伺っていました。そんな毎日です。

そこでタイムリーな事にこの書物と出会い、帰宅後、勉強しました。そこで学んだABC分析。

前の状況(Antecedent)➡︎行動(Behavior)➡︎結果(Consequence)

ある行動に対して、大人が方針を曲げない事。大人が作ったルールに子どもを縛って行くのは、本当は私はやりたくありません。けれど、これから生きて行く為には、最低限のことは私がやって行かなくてはならない事だろうと思います。たった4日、されど4日。十分お互いの認知は出来ている。いつまでも「そのままを許す」ことは、結果そのBくんの為にはならない。まだまだ出逢ったばかりなので、拒否反応を示されては困ります。なので、徐々に徐々にですが、「ここはあなたの主張は通さない。」いくつかのポイントに絞って、その対応をしなくてはいけないと感じ始めています。

また、Aの段階で事前予告をする。「今日は公園から帰って、玄関で寝転ばないよ。わかった?(最後に必ず、問いかけ確認させる。)」それを繰り返し、ぐずる時間を少しずつでも短縮して行く。

公園から帰った時、玄関口でみんながわーっと靴を履き替えます。競い合うように。その状況は、ASDの彼らにとって、頭の中が混乱する落ち着かない状況だとふと思います。公園で走り回って、並んで道路を歩き保育園に帰って来て、体力的にも疲れている(お昼ご飯前でもある)ところへ、しんどさを更に抱え、次の動きのやる気も失います。Bくんの対応をしていると、向こうの方でAくんも寝転んでいます。

それでもAくんは、手助けすれば、次に移ることが出来ます。なので、Bくんは、気付けば1人きり取り残され、更に心情がざわつき、頭の中がパニック状態。これを先ほどのABC分析でどのように導くか・・・。

担任の先生に少し提案をして、話してみようと思います。今、思い付いたのは、お友達を一人か二人残ってもらって、励ましてもらって一緒に誘導する、など。幸い、このクラスの子ども達は、Aくん、Bくんのそのままを受け入れて、優しいです。決して悪口も言いません。本当に良いクラスだと思います。多分、そのやり方は、日ごとに変えていかなくてはいけません。今日うまくいった事でも、次は同じようにはいきません。

根気の要る事ですが、Aくん、Bくんの未来の為に今私が出来ることを日々模索し続けて行こうと思います。



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