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それでもフランス語を勉強する理由
今の部署でこんなに英語ができない人材が所属することは先にも後にもないだろうと思うほど、私は「英語ができない」人間。
後輩にも先輩にも上司にも「いい加減、英語を勉強しろ!」と言われ続けうまく避けてきた。ついにはTOEICを毎年受験して英語力を伸ばしなさいと通達を頂く。半年に1回ある直属上司からのフィードバックには毎回、「フランス語ができるのだから、英語もできるようになると引くてあまたよ。どこの企業も欲しがる人材になれるのだから、頑張りなさい。」とありがたいお言葉を頂く。
でも私は何を言われてもどんなことがあっても(突然、日本が英語以外話すことを禁止する法律ができない限り)、
英語<<<<フランス語
で勉強を続ける人間。日本社会でもこれだけ「英語!英語!」と言われているにもかかわらずフランス語を優先して勉強し続けられるのはなぜだろう。時間がたっぷりある今だからこそ、考えてみた。
1. 西アフリカ地域×ビジネスに関わりたいという思いがある
西アフリカ地域の中にあるどこかの国を訪れたことがある人なら分かるでしょう。
「こんなに英語が通じないなんて!!!!!」
そう、西アフリカ地域は植民地の影響により公用語でなくてもフランス語を話す人が多い。西アフリカ出身の友人達の中で英語をペラペラ話す人は政府系組織に勤めている、もしくは英語の先生(結構、レア!)しかいない。後は現地にある英語圏に本社を構える外資系企業に勤める人ぐらい。この地域でビジネスをするならば、フランス語を話せたほうが優位。
私の中で一番大きな理由であり原動力となっている。ブルキナファソで現地の友人達とビジネスを始め、黒字化・自走化できたことにより、フランス語を学び続けるという意思が強まった。私はあくまで「現地の方が主導で」ビジネスをすることにこだわっていきたい。日本人が社長というよりは彼らのやりたい・やってみたいをサポートできる人材でありたい。人生のテーマとして掲げている「その国の土にはなれないけれど、風を起こす人になりたい」に繋げていけるように。今は絶賛、修行中。
後は「何もできない・色褪せたと思っていた自分の人生をワクワクさせてくれた国や地域(=西アフリカ地域)に関わり続けたい」という思いが一番。苦しいときも多いし花が咲くまで時間はかかるけれど、飽き性の私自身がびっくりするほどコツコツやれている分野なので、線引きしたところまでやり続けたい。
2. 意外に?!幅広い地域や国で使用されている
「リンガ・フランカ(Lingua franca)」という言葉が世界にはある。どれぐらいの人が耳にしたことがあるだろうか。この言葉はイタリア語で「フランク王国の言葉」という、母語が異なる人々が話す"共通語"を指す言葉。現在は英語と答える人が大多数。しかし、本来は「フランス語」を指していた。実は意外!?に多くの国や地域で使われているフランス語。ベルギーやモナコ、スイスといったヨーロッパはもちろん、学生時代を過ごしたセネガルやビジネスをかじっていたブルキナファソ等のアフリカ、ニューカレドニアやポリネシアといった日本人にとって人気のリゾート地等、たくさんの国で使用されている。(29カ国は公用語として50カ国以上で話されている。)
言語学習ウェブサイト・アプリで有名なDuolingoの統計では英語、スペイン語に次いで世界で学習される言語という結果もある。ちなみに日本語は8番目に人気の言語らしい。意外に人気じゃなかった!(詳しい結果はこちら→■)
また、フランコフォニー国際機関(OIF)は今後、30年間で全人口の8%がフランス語話者になり、世界で2、3番目に話される言語になると試算しているという結果も。もちろんこれは、アフリカ地域の人口が増えることが大きな要因。2050年には世界中にいるフランコフォン(=フランス語話者)の約85%がアフリカにルーツを持っている時代がくるとか。そんな時代に生きていると思うと楽しみ。
3. フランス語から見た世界がどんどん広がっていくから
フランス語専攻でも国際学部卒業でなくても「フランス語」に出会ったことで仕事でもプライベートでも多くのチャンスを頂き、世界が広がった。
▶ある市の観光課でフランス語を使って芸術祭のフライヤーやサイトを立ち上げ
▶上記をきっかけに報道局で半年、有給インターン
▶西アフリカ地域で今後、大臣や外交官になるであろう若者たちと友達として知り合える
▶入社2年目でフランス買収案件やTICADに関われたりと「フランス語なら私」と言って頂ける企業に就職できた
▶友人と街にあふれる変なフランス語でくすくす笑い合える
▶苦楽を共にしたフランス時代の友人たちが世界中で活躍している姿を見て元気をもらえる
もちろん英語しか見えない世界もある。逆に、フランス語だから見える世界もある。ここは欲張らないでフランス語だから見える世界をまだまだ楽しんでいたい。
最後に
世間の「英語=必須」の流れは変わらず、むしろどんどん進んでいくと思う。それを否定はしない。でも、絶対に英語なんだと言い切り、強要する人たちにはなんだかなという疑問を持っていたり。色々と理由を考えつらつら述べてきたけれど、やはり
「フランス語を通してみる世界が好き、ワクワクするから。」
ここに限る。
私の友人の中には英語は全くだけれどネパール語を巧みに操り、ネパール語で仕事をしている。
英語はそこそこだけれど、ブラジル・ポルトガル語とポルトガル語を使い分け、世界で活躍している。
そんな尊敬する人たちがたくさん周りにいる。なんで英語じゃないの?と聞かれた時、理論的な理由よりも「×××語を通してみる世界が好き、ワクワクするから。」の一言で良いんじゃないかなと思う。そして、友人達や周りの人の色鮮やかな世界をのぞき見したいなと思っている。みんなの世界、見せてください。
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