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【カナダモントリオールワーホリ】初めてのタックスリターン申告方法とそれよりも重要な極意

緊急でしたためます。

これは私の懺悔です。

【初めてのタックスリターン申告方法】というよりはむしろ、失敗経験の共有となります。ご承知おきください。

カナダのモントリオールでワーホリ中、働いていたためタックスリターン申告を行う必要がありました。
タックスリターンとは年末調整のようなものです。
概算で支払っていた税金を、後からちゃんと計算して払い戻してもらいます。
日本のように企業側ではなく、自力で行う必要があります。
自力と言っても、そういう文化のため代行業者もいます。ご安心を。

前年に働いていた方は、翌年の2月頃、雇用主から前年分の源泉徴収のようなものを貰います。
「T4」というものと、「RL1」というものです。
この2つの書類を元に申告をしていきます。
いきなりですが、この記事で一番伝えたいことを言います。

受け取った瞬間に動き出せ

です。
この後共有する私の失敗の原因も、すべてはこのスタートダッシュが出来ていなかったところに帰結しています。
悪いことは言わないので、T4らを受け取った瞬間に行動してください
少しの迷いが命取りです。


では、自力で行う流れを見てみましょう。
※うろ覚えなので間違っているかもしれません。あくまで私が行った方法なので、自己責任でお願いします

1. タックスリターン申告用ソフトを見繕う
【montreal income tax software】などで検索すると政府のウェブサイトに羅列されています。
すべて政府認証済みのソフトなはずなので、好きなものを選んで問題ないと思います。

2. 申告用ソフトに書類の情報を入力する
案内に従って慎重に情報を入力していきます。
イラストなどを使いながら1つずつ入力する画面に誘導されるため、さほど難しい場面はないはずです。(ソフトによる)
向こう数カ月間確実に住んでいる住所を申告しましょう。
前年に他国、他州から移り住んで来たかどうかを尋ねられた場合、Yesで進みます。
ただ全てを慎重に行いましょう。

3. CRA, Revenu Québecへの提出
申告ソフトで最後まで入力すると申告書が完成します。
概算のリターン額が判明すると思います。
が、ここからが本題です。

CRAへは国Tax、Revenu Québecへは州Taxとして、それぞれ申告書を提出する必要があります。
ソフト上から連携できそうなので進んでいきますが、ここで新参者への洗礼を受けます。

〜CRA登録方法(いくつかのページは省いています)〜

CRA: こんな感じのページから登録
CRA: SINナンバーを入れる
CRA: セキュリティコードを郵送する住所の確認
CRA: 認証方法を選択
CRA: 電話番号認証を選択した場合、電話番号を追加
CRA: TextまたはCallでOTPを受信
CRA: 受信したOTPを入力
CRA: セキュリティコード送付の説明

CRAには、登録はできるはずです。
ただし、マイページ的な深い所にいくにはセキュリティコードが必要になります。
この時点でCRAへの提出はできました。

CRA: 途中でこんな画面が出ることもあったけどめげないで。どうにかしたらできました

セキュリティコードは登録から10日以内に届くとのことでしたが、結局届かず、他に方法がなかったので意を決して電話をし、その翌日に届きました。
提出後に間違いに気づいた場合は、CRA内で直接直せるようです。(具体的な方法はわかりませんが、友人がやっていました)

問題はRevenu Québecです。
こちらも同じく意気揚々と登録を試みますが、SINナンバーを入力するとエラーが起きます。
よくよく調べると、「9から始まるワーホリナンバーはインターネットからの登録ができない」ということのようでした。

じゃあどうするんだよと再度調べた結果、残された方法は郵送での提出。
申告ソフトで作成した申告書(Revenu Québec用)をまるごと印刷し、指定の住所へ送付しました。

Revenu Québec: 送付先例

以上です。
ここまでができたら、あとはCRAとRevenu Québecから小切手が届くのを待つだけです。
意外と簡単ですよね? そう、本来ならばそのはずなのです。

なので失敗した者の声を聞いてください。

ここまでを2月中、少なくとも3月上旬までには行ってください。
そして申告した住所からは決して引越さないでください。
もしくは予め新住所で申告後、すぐに引越しましょう。

これを肝に銘じなければ、簡単ではなくなってしまいます。
何故なら2023年11月現在、私は現にまだRevenu Québecの小切手を受け取れていないからです。


どうしてか、説明します。
事前に連携と提出が終わっていたCRAに関しては、無事3月下旬に小切手の受け取りが完了しました。
私はRevenu Québecへの郵送提出にかかる準備を怠り、愚かにも4月中旬に行いました
これが命取りでした。今思えば、恥ずべき愚行です。

周囲の声を聞くに、早めに申告を行った方は2〜3週間程度で全て受け取りが完了したようでした。
初めてのタックスリターン手続きという点でも、時間がかかるものだったのかもしれません。

6月初旬、何故かまたCRAのセキュリティコードが届きました。既に受け取っているので、無視。
7月初旬、Revenu Québecからメールが届きました。
あの時、SINナンバーが弾かれてできなかったアカウント登録ができるようになりました。
つまり、郵送して提出した私の情報がおそらく無事に届いたということです。
歓喜しました。もうすぐなのだと。

しかし、私は6月末に既に申告住所から引越していました
狂気の沙汰と言っても過言ではありません。
引越しが決まった時点で連絡すればよかったものの、居住期間ぎりぎりまで小切手が届く可能性を夢見ていました。
この関係で、住所変更方法の確認で再びRevenu Québecに電話をかけなければならず、辟易しました。
電話の中では「明日届く予定だ」としきりに言われましたが、もう住んでいないので受け取れません。

あのまま申告住所に住んでいれば本当に受け取れていたのかも、今となってはわかりません。
念のため旧住居の管理会社に連絡し、確認を依頼しましたが、既に新たな住人が入っているため確認できないとの返答でした。
7月中旬、前回と同じ申告書のコピーと住所変更の旨を記した陳情書を、またしてもRevenu Québecに郵送しなければなりませんでした。

Revenu Québec: あっ、ステータスが…?!

一応マイページは見られたので確認すると、何やらbeing modified(変更中)のステータスに変わっていました。
住所変更の依頼が届いたものと思いたいです。
しかし小切手は、待てど暮らせど一生届かない。

時は経ち9月上旬、オーランド旅行への出発前の空港内で仕方なく、再びRevenu Québecに電話をかけました。
「引越しで受け取れなかったため住所変更の依頼を郵送し、その後にマイページのステータスがmodifiedになったが、あとどれほどかかるのか」の確認と、
「マイページから変更した新たな銀行口座へのDirect Depositによるリターンは可能か」を約1時間もかけて聞いた。

結果、「最初に申告したリターン方法で処理は進むため、Direct Depositでのリターンはできない」。
「初めてのタックスリターン申告の場合、処理に最大6ヶ月ほどかかる」ということが判明しました。

あわよくば「Direct Depositで口座に戻ってきた税金を使って旅行しよ♪」と思っていた気持ちも、ここで潰えました。
「6ヶ月」という言葉を聞いて呆気にとられたというか、諦めがつきました。
もう、もう、待つしか無いんだ──。

ただその「6ヶ月」がいつからの6ヶ月なのか聞きそびれたので不安なところです。
最初の郵送の時点からすると、既に約7ヶ月経過。
旧住居に「明日届く」と言われた時点からだと、約5ヶ月経過。
住所変更の依頼をし、ステータスが変わった時点からだと、約3ヶ月経過。
変更後の住所は彼氏の家にさせてもらっていますが、現時点ではまだ届いていないとのことでした。


ちなみにCRAから届いていた分の小切手は、銀行アプリ内からのスキャンで口座にDepositできました。
便利。窓口に赴かないとならないと思いこんでいたので、かなり興奮しました。

現地にはタックスリターン申告の代行業者もあるので、はじめから依頼するのもいいかもしれません。
多少の手数料はかかりますが、不安はぐんと減るかと思います。

初回の申告を終え、CRAとRevenu Québecのアカウントを持っている状態だと、翌年のタックスリターンは全てインターネットで完結するようです。
両方でDirect Deposit設定を終えているので、今度は小切手でなく口座に直接戻ってくるはずです。
来年2月に今年分のT4とRL1が届くはずなので、またアップデートをお知らせできたらと思います。


皆様、よくわかっていただけましたでしょうか。
すぐに動き出さず、しかも引越しまでした人間の末路がこれです。
何かの問題が起きても、チャットやメールサポートがなく、電話をかけるしかありません。
異国で初めてのタックスリターンというややこしすぎる状況の中、電話をかけそれを説明し、相手の理解を英語でしなければならない。

本当に面倒です。皆様には同じ思いをしてほしくありません。

自力で頑張るにしろ、代行業者に頼るにしろ、言えることはひとつです。
私の失敗から学んでほしいタックスリターンの極意は、

T4受け取った瞬間に申告し、そこから動くな

です。
この情報を11月のうちに出した意味も伝わると嬉しいです。


〜おまけ〜

帰国した10月上旬、CRAへのログイン不能に気づきました。
ログインに使っていた連携口座を既に解約していたことを、最悪ながら失念していました。
口座解約前、IDとPWでログイン出来る方法に変更しようと考え登録を試みた際、ここでもまたSINナンバーの入力で弾かれて出来ないままだったことを、この時に思い出しました。

しかしちょうど数日前、新口座情報と再連携してログインするように変更できることを知り、意気揚々と再連携ページへ。
ニヤけながら新口座にログインし、出てきたポップアップは「電話番号認証」。
登録されているのは、もちろん解約済みの電話番号です。

…どうしよう♪(未解決)

今年分はせっかく二度目のタックスリターン申告で、インターネット上で完結できようになったはずなのに、また初回みたいな手続きを踏まなきゃならないかもしれません。
辛い。

皆様はこの轍を決して踏みませんよう、お願いします


北海道出身