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インフラエンジニアの私がシリコンバレーで就職した話

Overview

最近IT系で転職や海外就職等の話が盛り上がっていますが、主にソフトウェアエンジニアの方で学生の頃からすごい人だったりスペックが雲の上すぎるので、もうちょっとハードルの低い話を書いてみました。

私は特にすごいところもなく、新卒時もパッとしておらず、出世欲や海外勤務欲もあんまりない、ゆるい系というか普通な感じです。でもそんな人達、スペックがすごすぎる人と自分は違うなって思ってる人達が大半だと思います。この記事で「こんなケースもあるんだな」って思ってもらえたら幸いです。

現在

2015年7月からシリコンバレーに本社があるITベンダーでテクニカルマーケティングエンジニア。(テクニカルプロダクトマネージャーみたいに言うと仕事内容を想像してもらいやすい)製品のコードは書かないけれど、お客さん・社内のセールス・開発エンジニアと話して製品の機能を作ったり売るのを助けたりドキュメントを書いたりしてます。

新卒入社まで

中学から大学までエスカレーターの学校でのんびり過ごす。大学の単位は取れても特に自分でプログラムを書くとか興味の対象もなく、研究室で論文を書くということが壊滅的にできなくて4年時とても辛かったです。英語で受験勉強をしたことがなかったので喋るはおろか文法もよくわかってなかったけど外資系ITベンダーの日本支社に入ることになりました。理由は大学のIT施設を見学した時に「これ一台で家が一軒買える」と言われさらにそれがActive-Standbyとやらで使ってないのにもう一台あると聞いたから、というのと面接官の方が皆いい人だったから。

新卒

外資系ITベンダーの日本支社だったので、仕事はカスタマーサポートまたはプリセールスエンジニア。技術職同期は12名。男性は皆院卒(3人が留学生)、女性は私以外帰国子女で、やばいところに来てしまったと思った。入社時に社内の英語ページを読まされて、本当に何にもわからなくて愕然。

それでも中途の方は日本企業出身、お客様は日本企業がメインなのでなんとか生きていけました。わからない事があったら本社に聞かないといけないし、新機能のドキュメントを英語で読んで日本向けに資料を作っていたのでなんとなく英語への苦手意識は少しずつ薄れていきました。

先輩方もお客様にもパートナーにもとてもお世話になり、仕事は楽しく自由でした。当時自社製品関連の本だけでなくVMwareの本や監訳にも関わらせてもらう機会があっていい経験になりました。

きっかけ

ある朝、「膝が痛くて歩けないから、ちょっとこのミーティング出てくれる?」と言われて、海外からの製品担当者と日本のお客さんとのミーティングに出ることになったのです。膝を壊した同僚は本社勤務経験もあり英語堪能で、その人がいつもやっていたし、その人が担当できない時に頼む他の人もいたけれど、ちょうどその日休暇だったので私に連絡が来ました。

部屋に言ったら、本社から来た知らないプリンシパルエンジニアがいて、その時まだステルスモードだった製品のミーティングを2-3顧客くらい対応しました。全然知らない製品でしたが、ミーティングの対応していたらなんとなくその製品がわかってきました。

約一年半後、その人がその製品の担当として私を雇ってくれ、本社のあるUSに移住しました。

応募のきっかけ

別にいきなり「お前すごいから来いよ!」と言われたわけでもめちゃくちゃその人と仲良くなったわけでもありません。打ち合わせの後普通に日々は過ぎていきました。その製品と周辺分野を日本で担当するエンジニアの一人というだけで、リーダーでも最もテクニカルに突き詰めていくタイプでもなく、本社のその製品部署に知り合いは数名いる、それくらいでした。

仕事に特に不満はなかったのですが、強いて言えば外資系ITベンダーの日本支社にちょっと飽きていました。新製品や機能が出たらそれを学んで日本に展開する、お客様とパートナー様にトレーニングする、売る、サポートする、ざっくり言うとその繰り返しです(もちろん違うケースも色んなロールもあります)本も書かせてもらえたし、これから日本でプリセールスエンジニアとしてどうしようかなと思いました。乱暴に言うと、違うベンダーに転職しても売るものが変わるだけだし、自社への不満はないので転職するほどでもない。そんな感じでした。

海外も気になってポジションを検索したりはしましたが、もちろん英語が堪能なわけでもないので応募には至りませんでした(当時はビザが大変と言うことも知らなかった)

そんな時、本社からその製品担当の他のエンジニアが来ていて、数名で飲んでました。二次会の時に、その人が「そう言えばあいつの下にオープンポジションあるよ」と言ったのです。

勢い

Job descriptionにはすごい事が書いてあります。だいたい Strong written and verbal communication skillsって書いてあります。それを読んで普通は応募しません。しかもポジションはUSでの採用を前提としています。(人を移動させる分の予算を加味してあるInternational open positionではない)

でも私は酔っていた。それに加えて当時好きだった人が海外就職を目指していた事もあり、これは私が海外で共にサバイバルできる事をアピールできるのでは!?という、今思えばそこじゃねーんだよという勢いで私はその場でfacebook messangerを開いてテキストを打ちました。

今に至る

色々あり無事採用され、USに移動し、なんとかクビにならず生き延び、グリーンカードも取りました。

ここで面接に至るまでどうだったかとか、どうやってUSでの採用前提だったのに雇ってもらえたとか、年収遍歴とか、辞めた時の日本への不満とか、移動してからの仕事の仕方とか、英語とかが有料記事になるんでしょうか。需要があるかわからんし、確定申告めんどくさくなりそうなのでここまで。気が向いたら備忘録的に書きます

要約: 運とタイミングと勢い

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