見出し画像

こうしてぼくは海賊になった(評論社)

『こうしてぼくは海賊になった』
文:メリンダ・ロング/絵:デイビッド・シャノン/訳:小川仁央

ある日、海辺で遊んでいた少年ジェレミーは海賊アミヒゲとその手下たちに遭遇し、なんと仲間にならないかと誘われる。海賊船に乗り込んだジェレミーは自由気ままな海賊の暮らしに大喜び、すぐに海賊の作法を身につけて、気分は最高だ。しかし夜になると、ジェレミーは海賊がやらないことを見つけることになる。それは彼にとっては大きな問題だった。

砂浜で遊んでいたら海賊にスカウトされる!なんとワクワクする始まりだろう。このアミヒゲ船長、カリブに来たかったのに北海岸についてしまうなど若干頼りない気がしなくもないが、荒々しくも憎めない海賊たちとジェレミー少年のやりとりは賑やかで、なかなかの急展開も子どもが飽きずに楽しめる。そして、ジェレミーが見つけた「海賊のしないこと」は、子どもにとってきっととても大切なことなのだろう。大人としてはほっこり温かい気持ちになりながら、やっぱり騒々しいが優しい結末を見守ることになる。魅力的な本であった。
海賊の台詞としてどうしても品が良いとは言えない荒っぽい言葉遣いが頻発するので気にならないこともないが、その非日常感も我が子は気に入っているようである。まあいいか。

■初めて読み聞かせた年齢:4歳
■読んだきっかけ:図書館

□なんとなく評価(最大5)
・わかりやすい言葉づかい:☆☆☆
・理解しやすい物語:☆☆☆☆
・我が子にウケた:☆☆☆☆☆
・自分が面白かった:☆☆☆☆
・絵の多さ:☆☆☆☆☆


この記事が参加している募集

#読書感想文

189,023件

よろしければお願いします。