![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/109689374/rectangle_large_type_2_7e939c7900717e86c09374933a882ab7.png?width=1200)
【パッケージの話012:個包装】
今日は個包装の話。
いろいろありますが、一番よく見かけるのは透明フィルムのピロー包装。お菓子に多いですね。紙の箱と違い、ベースが透明なので白版作成などデータが少し厄介。基本グラビア印刷なのでロットは大きくなります。
ピロー包装のしくみ
![個包装1](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/29220482/picture_pc_cf27f38dda6a215c86d1b994333151c5.jpg?width=1200)
表面のデザインから見て、上下に入る表示は逆さまになります。また、光電管の黒いマークがあるのもフィルム包装ならでは。このマークで感知して自動製袋(せいたい)します。
実際の形はこちら。確かに枕(ピロー)っぽいかも。ちなみに個包装のピローと、箱のピローは全く違う展開図になります。
![40-レインボーシリーズ蜂蜜かすてら](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/29323116/picture_pc_21d7e1cdff754cdfdbbd082cef6482a7.jpg?width=1200)
そのほか、よくある個包装
![個包装4](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/29221505/picture_pc_788467678da241fb5008fae1fac87f38.jpg?width=1200)
ガゼット袋はピロー包装にマチがあるものです。厚みのあるクッキーや、除菌シートなどもこれです。三方袋はタレや、化粧品の試供品も多いですね。周囲が全てシールのものは四方袋と呼びます。
![画像5](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/29222326/picture_pc_30a5038751a6c084e4f3c3fb165ff2cd.jpg?width=1200)
余談ですが、写真は数年前にソウルの明洞で集めた試供品。これも個包装と言えますが、デザインを大きく見せられる四方シールの袋が多いですね。韓国コスメの試供品はデザインに力入ってて楽しい。
透明フィルムには白版が必要
透明フィルムや蒸着フィルムにデザインをする時は、白版を作る必要があります。紙にデザインするときは基本ベースが紙の白であることが多いですが、フィルムは透明なのでわざわざ白を作ってあげないといけません。
上のピロー包装の写真のデータはこんな感じ。わかりやすく白版が横にありますが、実際はカラー版の下にレイヤーで入ってます。また、白ベタだとわかりにくいので、スミやシアン、マゼンダ1色で作ります。通販印刷グラフィックに入稿する時(透明PETシール発注時)は、白版=スミ100%で作成する決まりになってます。印刷会社さんによっても違うので、事前に聞いておいても良いですね。
![スクリーンショット 2020-06-28 22.39.40](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/29290386/picture_pc_4de1a7cb55ae9b4dc33cd5292c36a896.png?width=1200)
アルミ蒸着フィルムでも白版を作りますが、部分的に白版を抜いてシルバー地を生かすのもよく使う手です。シルバーの上に白を引かず、黄色を印刷すると金色になりますし、青や赤でもメタリックカラーになります。
ちょうどよい例がありました。
![蒸着個包装](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/29289808/picture_pc_85f0c6186f5c0252996846e5cfcbea1a.jpg?width=1200)
ベースや上下の帯はメタリック感を残して華やかに。ロゴやタイトルまわり、シズル写真は白を引いてはっきり見せてます。こんな風に白版のあるところ、ないところをデザインによって使い分けます。(私のデザインではないのであくまで予想ですが)
パッケージの多くは、紙と、こういった軟包装との組み合わせが驚くほど多いです。単一素材で出来上がってるパッケージの方が珍しい。それぞれの素材で印刷方法、色数、加工などが変わってくるので、ややこしい事この上ないのですが、それがパッケージの奥深いところでもあります。
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