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【懐古回廊】<劇場>ベニサン・ピット(お絵描き日誌)


ベニサン・ピット
1985-2009

2023年現在、跡地はマンションになっています


ベニサン・ピットはかつて江東区にあった劇場です。


▶ベニサン・ピットとは

🔶地図と概要

ベニサン・ピット (地図&概要)


🎓想い出語りコーナー

🔶出逢い


以前は観劇が趣味で、月に5本以上見ていた時代もあります。
いわゆる「小劇場」「小劇団」と言われるお芝居がメインでした。

ベニサン・ピットは演劇界・・・現代劇? において老舗で、蜷川幸雄がスタジオを置いていたこともあります。
私のイメージは、「観劇の通」たちが好んで通っていた劇場といったところでしょうか🤭

初めてここでお芝居を見たのは、惑星ピスタチオ(※1)創設メンバーの保村大和さんが出演されていた舞台です。
私、保村さんを相当追っかけていましたので😚

※1 惑星ピスタチオ (1989-2000)
関西の小劇場を中心に活躍した劇団。パントマイムや一人多人数役をこなすスイッチプレイなどの演出が特徴。佐々木蔵之介を輩出。大泉洋が大ファンだったと公言。

保村さんの台詞は哲学的な一つのフレーズのみで、それをお芝居の間中、様々な抑揚をつけて叫び、ときに呟き、芝居に不穏とも思える背景を作っていました。

ステージ奥ほぼ一面に大きな本棚が並べられていて、その部屋での会話で進行していく構成。
とても観念的で、「なるほど深い」と思えば自分が賢くなったように思えるけれど、一番素直な自分の声を聞くと「うん、分からん」と言っている、そんなお芝居でした。

ラストシーンで奥の本棚がすべて倒れてくる演出で、最前列で見ていた私は度肝抜かれた・・・というか、けっこうビビりました。
人が乗れるしっかりした造りの本棚だったんですよ。倒れてくる時、顔に風圧がきて、ヒエッってなりました笑

一緒に行った友達が初保村さんで、観劇後、このお芝居で保村さんの良さを分かってくれるだろうか? とドキドキしたのを覚えています。
幸いその後、その友達とはたくさん保村さんのお芝居を観に行きました。


👁‍🗨劇場の謎

このお芝居の時かどうか定かではないのですが、私の中でベニサン・ピットの謎がありまして。

ステージ奥にスライド式の開閉部があり、その向こうに外の景色が見えていて、通行人とかも普通にいて、自転車の前かごに買い物袋をいれたおばちゃんが通って行ったりするのが見えた・・・記憶があるのですが、今思うと、そんな劇場ある?? ってなっていまして。

しかし今回絵を描くにあたり検索していたら、やはりそういう造りだったようです。
恐らくステージ奥のスライドを引くと劇場のバックヤード的なところが見えて、さらにその奥に搬入用の大きな門扉があり、そこを開けると外に繋がっている構造だったのではないでしょうか。

🔶イメージ図

ベニサン・ピット (構造想像図)


🚩現在


ベニサン・ピットは2009年、建物の老朽化のため閉鎖、取り壊し。
現在は大きなマンションになっています。

昨年、跡地を見に行ってみました。

そば処 三国屋 

劇場のほぼ向かいにあったお蕎麦屋さんが現役でした。
かつては役者さんや観劇後のお客さんが集っていたのではないでしょうか。
アツい演劇論が交わされていたのかもしれません。

~fin~

※こんな長い文章、最後まで読んで下さってありがとうございます😊


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