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ワンピース


何でもない平日のある日。少し小雨が降る秋の朝。

アイロンをかけるのも億劫で、ぱっと羽織れるワンピースを着て、そそくさと仕事に出かけました。


ミーティングの前に寄ったキャンパスの化粧室で、隣に居合わせた女性。おそらく2年生か3年生の学生でしょう。少し私の方を見て、また目の前の鏡を見直し、そうしてまたこちらをちらり。


‘なんて素敵なワンピース。’


素敵なワンピース。

彼女は、誇張するわけでもなく、ただまっすぐにそんな一言を私にかけてくれました。

思わず、’どうもありがとう。あなたのおかげで、良い1日になりそう。’と、こちらの嬉しい気持ちを伝えて、その場を去りました。

なんてことない、平凡な日に、ちょっと大げさかな、と躊躇したけれど、思い切って、このワンピースを選んで良かった。

そんなことを思いながら、そして、あの彼女の清々しい心持ちに感嘆しながら、この日がどんな日になろうとも、私にとっては最高の一日、と思いながら、最初のミーティングに向かったのでした。

皆さんはどんな日を過ごされましたか?




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