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自分の強みを最大限発揮できる環境を見つける、ということ。

先日、こちらの青田努さんのツイートを偶然見つけた。


最近漠然と考えていたことがとても言語化されてまとまっていたので、これを機に自分でも考えてたことを文章に落とし込んでみる。


「優秀」って何?

学生時代まで、「優秀であること」とは、「勉強が得意なこと」だと思っていた。
そういった意味だと、高校時代の自分は全く優秀ではなかったが、受験に失敗して浪人したとき、全力で勉強を頑張って、模試で全国1位をとり、無事に憧れてた大学に入ったときは、「自分、優秀なのでは?」と思った。
なぜなら、当時通っていた予備校では「テストで良い点数を取る」とか「偏差値の高い大学に合格する」といったことが、「優秀である」とされていたからだ。

が、仕事を始めてみると、日々自分の「使えなさ」に落ち込むことが多くなった。新卒の時は、地頭の悪さと根性の無さが露呈したし、その次の会社でも知識不足による立ち回りの下手さ、「木を見て森を見ず」精神がなかなか抜けず、日々悩んでいた。

この時点で、自分は「優秀=勉強が得意」という認識がまだ抜けていなかった。だからこそ、「勉強が得意(すなわち優秀なはず)の自分が、こんなにも仕事で使えない人間である」というギャップに苦しめられていたのである。

その後、様々な人と働く上で、「優秀さ」というものにはいろいろな切り口があることに気づいた。

勉強ができる優秀さだけでなく、物事の仕組みをすぐに理解して抽象化できる優秀さ、相手が求めていることを即座に理解して最善の対応ができる優秀さ、ビジネスセンス、...

仕事を始めてから、「優秀」の定義は、人や環境、フェーズによって全くもって異なるのだ、ということを実感するようになった。

「万能の優秀さは存在しない」

青田さんのツイートでも書かれているこの説に気づいたのは実は最近である。
最近、自分がやっていてやりがいを感じることが、そのままパフォーマンスや評価につながっている...という実感がある。

このことから、万能の「優秀さ」というのは実は存在せず、今自らが属している環境で求められていることと、自分の得意分野(もしくは能力)が合致した時、「優秀」とか「活躍してる」と判断されるのだと自分は感じている。


(ここでなんとなく、夏目漱石の『夢十夜』の第6夜で、運慶は仏像を彫ってるのではなく、木の中にある仏像を掘り出している、という話を思い出した。なんとなく。)


だからこそ、ある環境で「優秀じゃない」と言われたとしても、自分の価値が全否定された訳ではなく、あくまでその環境では自分の強みが発揮できないだけだった、ということは往々にしてある…ということを知っているということはとても大事なことである。(もちろん、何の努力もせずに環境のせいにだけする、というのは論外)


もちろん、自分が成し遂げたいことがあって、それを成し遂げるためには苦手な分野でなんとか成果を出さなければいけない。そのために血も滲むような努力をする。ということもあると思うし、それができる人は本当にすごい。

が、自分の能力が最大限発揮できる場所を見つけ出し、そこで全力で活躍する、ということも、一つの人生のあり方であり、両者に優劣などないはずだ。


このことに気付いてからは、

・どんな環境下(社風、求められているスキルやポジションなど)であれば自分の能力を最大限発揮できるのか
・どういう時に自分のパフォーマンスは落ちるのか

をきちんと把握しておくことを意識するようになった。
具体的には、前者については、会社やチームの規模、事業のフェーズ、社風、期待されている成果やキャリアと、自分が理想とする働き方や評価を期待しているポイント、将来像がマッチしているかの確認。

後者については、「何もできない、わからない...」で終わらないよう、なぜ今手が止まってるのか?落ち込んでいるのか?をまず言語化して、それを解消するためにまずすべきことを一つずつ解消するようにしてみている。


他者についても、「相手が一番パフォーマンスを発揮する点はどこか?」をベースに考える

上記の考えに至った結果、他者に対しても、例えば自分の思うような仕事をしてくれなかった人に対して、「この人は仕事ができない」で終わらせるのではなく、その人が最大限能力を発揮できることはどんな分野なのか?を考えることが(特にマネジメントの面では)重要なのではないかと思っている。

もしかしたら、魚に地上を走らせようとして、できなかった。というだけで、「こいつはできないやつだ」と言ってるかもしれない。
もしかしたら、川に放してみたら、誰よりも早く泳ぐかもしれない。

今後自分が部下を持つ立場になったら、こういった視点を忘れないようにしていきたい。


おまけ:最初に青田さんのツイートを見たときの感想メモ


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