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奇妙な現実の向こう側 「シュルレアリスムと絵画」 by ポーラ美術館

先日の土曜日一泊二日の箱根旅行にて、仙石原近くにある秘境ともいえる場所に行ってきました。

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名前はポーラ美術館。箱根に行く用事がありなおかつ美術に興味がある人ならばぜひおすすめしたいスポットです。

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ちなみに行ったときはこのように雪景色がきれいでした。

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さて今回行った企画展は「シュルレアリスムと絵画 -ダリ、エリンストと日本の『シュール』」です。

シュルレアリスムとは日本では超現実主義と略されるもので無意識を描くという系譜だったり、現実から画家自身による何かしらの要素を加えて新たな表現をだそうとした試みです。

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どういうことかというと例えばこのサルバトール・ダリの作品では現実というものがあり、そこに自身の妄想や思考が入ります。そしてそれを合わせた結果を作品として表現しています。

そのためダリに限らず現実的なものがあちらこちらに見え隠れします。ただそれが実際目に見える形どおりというわけではありません。

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もうひとつ例をあげるとポール・デルヴォーの「トンゲレンの娘たち」もそうで作品の中に同時に多角的な視点となる要素がいくつもはいっているように見られます。

このように「シュルレアリスム」はとても奇妙でありながらも現実的なところがいくらか散見される作品です。この混ざり具合がとても美術作品としては興味深かったです。自身の妄想の組み込み方というかいろいろな考えを垣間見ることができました。

一方で日本のシュルレアリスムは海外とは少し異なります。というのも作品の特徴としては確かに現実から作者の思考がいろいろはいってくるものの、その結果できたものはどこかファンタジーあるいは幻想的な要素が多くなる印象でした。

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この作品は日本の「超現実主義」の一例として興味深かったので買った古賀春江の「白い貝殻」です。やはり「シュールレアリスム」とはどこか違いますね。

また海外に比べると現実性がやや高く感じる作品が多かったです。自分の中では現実と思考が混ざるというよりも現実の上に思考が乗っかっている感じ。

ちなみにこれが後に「シュール」の語源となっていくわけですが、意味合いとしては「不条理」だったり「非現実的」とあるように海外の「シュールレアリスム」とは違い日本の「超現実主義」ともまた違う印象です。

そして最後には映像のインスタレーション作品としていくつか現代の作品がありました。2つほどあったのですが、非常に面白かったです。そのうちの一つは作者とおぼしき人物がミニチュアを組み立てていくものですがいろいろなものが混ざっていくといいますかとても奇妙で入り組んでいく変遷が見て取れて面白かったです。個人的におすすめ。

と言った感じでじっくり楽しんできたポーラ美術館です。またこれ以外にも印象派の作品たちや陶器、そしてポーラということで香水瓶など他ジャンルの作品も多く展示されていました。

立地の都合行くのはなかなか難しいですが、行って良かったです。わかりやすい印象派も良いですが、たまには奇妙な混ざり具合を楽しむというのも悪くはありません。

ただ人を選ぶ作品たちであることは間違いないかもしれません。この奇妙な混ざり具合が面白いと感じたり印象派以外の作品に触れたい人におすすめです。

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ちなみに一部展示(今回だと印象派の作品たちや陶器、香水瓶の展示)では個人利用に限り写真撮影がOKでした。モネの睡蓮やゴッホ、ルノワールの作品もあります。

企画名:シュルレアリスムと絵画 -ダリ、エリンストと日本の「シュール」
会期:2019年12月15日(日)~2020年4月5日(日)
休館日:会期中無休
場所:ポーラ美術館
時間:9時~17時 (最終入館 16:30)
展覧会公式HP:https://www.polamuseum.or.jp/sp/surrealism/
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