20200609過去の痛い日記その1

昨日の日記は俺の内面の事を書いた。
今日は外面の事を書こうかと思う。

今から16~7年程前、俺は骨折をした。
とある雨の降る日、左足が滑って転びそうになった。
一瞬よりも短い刹那の瞬間(日本語間違ってないか?w)、
脳裏に「人前で転ぶのは恥ずかしい!」と浮かび、
右足に全体重を預けバランスをとった瞬間、
耳の奥に鈍く鳴り響く音。
「グシャ」と「グチャ」と「パキンッ」が混ざったような、
声に出してみろと言われても表現できない音。
次の瞬間、全体重を預けてバランスをとった右足の根元から崩れ、そして倒れた。
「痛くはない。大丈夫だ。転んでしまったが立ち上がろう。」
そう思い、恥ずかしさを隠すように尻もちをついた体勢から、
左足で立膝になり、ケツを払いながら立ち上がって右足を地面に下そうとしたとき、
「え?俺っすか?あー、ダメっすねー。無理っすわ。さーせん」
と、俺の右足首から下がダラリと垂れ下がり、動かすことが出来なかった。
それを見た瞬間、今まで味わったことの無い激痛が脳天を直撃し、
その痛みの元が右足であることを悟った。
左足だけで立ち上がったは良いものの、右足も着地するつもりでいたのだから、
それが出来ないと分かったとたんに、右足を後ろへ動かし、
バランスを保てなくなった俺は、今度は右へと倒れこんだ。

近くにいた人に助けてもらい、とりあえず腰掛けれるところまで連れて行ってもらった。
「大丈夫ですか?」
そう尋ねられ、「大丈夫です、ありがとうございます。」などと会話をする余裕など、
微塵も有りはしない。とにかく痛い。痛い以上の言葉を知らないから痛いとしか言えないが、
脂汗を垂らしながら、「すみません。折れてるみたいで痛すぎるので、救急車を呼んでもらってもいいですか?」
と発するのが精一杯だった。

程なくして救急車が到着。
どうしたのか聞かれ、ついさっき起こったことを話し、右足を指差す。
スニーカーと靴下を脱がされたのだが、激痛の上に激痛が走る。
そしてそのまま病院に直行。

診断の結果、腓骨単純骨折および右足首粉砕骨折と診断された。

腓骨は真ん中付近で綺麗にポッキリ折れていた。
内果・外果・距骨・踵骨・舟状骨・立方骨が、見るも無残に粉々に砕かれていた。
先生に「どう転んだらココまで粉々になるの?車に足だけ轢かれたみたいだよ?」と言われたが、
転んだのだから転んだとしか言い様がない。
一応、痛みに耐えながら、滑り始めたところからの詳細を話したが、「うーん」としか答えてくれない。
とにかく手術しないとだめって事で、即入院。
ただ、即刻手術ってわけじゃないらしく、手術は一週間後と決まった。
この一週間が地獄だった。右足は踝があったはずの場所に穴をあけられ、
ワイヤーを通して吊り下げられている。
ベッドから全く動けない。そう、トイレもベッドの上でしなくてはならないのだ。
個室ならまだしも、俺みたいな下級層の人間が個室などという贅沢が出来る訳も無く、
6人部屋の一角が俺の居場所になったのだ。
手は使えるし動かせるので、小の場合は看護師さんを呼んで、尿瓶を受け取り、
排尿後、看護師さんに尿瓶を渡すだけでいい。
確かに最初は恥ずかしかったが、3回ほどで慣れてしまい何とも思わなくなった。

しかし、とにかく痛いのだ。激痛が痛いのだ。
痛み止めは出されているだけど、服用しても痛みは全く変わらない。
日中は誰かが見舞いに来たり、テレビを見たりして紛らわす事も出来るのだけど、
消灯後からが地獄の本番が始まる。
まず、痛くて眠れない。睡魔に5回コールドゲームで勝つくらいの激痛なのだ。
なので、ナースコールで看護師さんを呼ぶ。
痛すぎて眠れないと告げると、昼に飲むのとは違った痛み止めを出されてそれを服用する。
1時間くらいすると超激痛が普通激痛くらいには和らぐ。が、眠れるわけがない。
再度ナースコールをして「効かない」と告げても「もう少し様子を見てください」としか言われない。
更に2時間ほど経ってナースコール。
「一向に効かない」と告げると「それじゃあちょっと待っててください」と言われた。
10分後くらいに別の薬を持ってきてくれた。
服用後、30分程度で激痛が痛いくらいまで和らぎ、漸く眠ることが出来た。

突然の猛烈な激痛で目が覚める。
眠ってからまだ2時間ほどしか経っていない。
あの超激痛がまたもや襲ってきたので、躊躇することなくナースコール。
「また痛み出したのでさっきのお薬下さい」ってお願いしたら、
「あの薬は服用間隔12時間以上あけないとダメなんです。頑張って我慢してください。」
と、言われた。頑張ってどうにかなる痛みじゃねーんだよ!!と思いながらも、
ウトウトしては痛みで覚醒し、ウトウトして痛みで覚醒し・・・を延々と繰り返す。
入院初日・2日目とこんな状態で、手術の日まで耐えれるのか?と思っていたけど、
人間って不思議だね。ウトウト覚醒ウトウト覚醒を繰り返していたら、
それでも眠れた気になってくる。痛みに慣れることはないが、
そういう状態でしか眠れないことに身体が順応してくるのだ。

さて・・・
長くなるので今日はココまでにします。
続きは気が向いた時に書きます。
明日かもしれないし、1年後かもしれません。
ま、多分明日の日記になるんだろうけどねw

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