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GW690メンテ後の試写と使用感

先日購入して、ファインダーユニットをメンテナンスしたGW690、フィルムが現像から戻りましたのでスキャンしてみました。

まずは作例をいくつか。

ピントをしめ縄の房に合わせてみました F値8だったと思います
これはしっかり絞ってF値16のシャッタースピード1/60 ILFORD FP4使用
F値11、シャッタースピード1/60 上海GP3 ISO100

まず現像後のネガを見た時点で
「あぁコレは大勝利確定」
と感じました。

とにかく精緻な描写で、600dpiでスキャンしたデータだと、2枚目の写真はしめ縄のスジ1本1本をくっきりと見分ける事ができます。

2枚目の写真、しめ縄部分を拡大

3枚目の奥、観覧車部分を拡大すると、観覧車のスポーク状の箇所やゴンドラの一つ一つもしっかり描写されてます。

3枚目、観覧車部分を拡大

とにかく「拡大しても拡大しても破綻しない」と言えるくらい、凄まじい高解像度の写真を撮れます。

近所の和菓子屋さんを移した写真では

長崎市の和菓子の老舗、寿福

この写真から、和菓子屋さんの小さい掲示板部分を拡大しても

営業時間やカード決済対応のシールも見えます

営業時間もくっきり読み取れます。

noteに掲載している写真は、noteの仕様に合わせて解像度を落としていますが、スキャンした原本は大体横20000x縦13600ピクセル、単純計算で2億7千万ピクセルの画像になります。

画質に関しては、
・集合写真などで使われるプロの機材、という看板に偽りなし
・1mまでしか寄れないが、風景や遠景を撮るなら中判最強では
・ぜひ低ISO感度のフィルムで、緻密な写真を取るのに使いたい
といったところです。

もちろん寄って品質が下がるということもなく、

上海GP3 ISO100 220フィルム使用
ILFORD FP4 ISO125使用

こんな具合で、しっかり写してくれます。

じゃあ実際使ってみての感想はというと

まず結論から書くと、
・とにかく軽い(※従来使っているカメラとくらべて)
・コンパクト(※従来使っているカメラと(略))
・扱いが簡単(※従来使ってい(略))
・ピント合わせもし易い(※従来使っ(略))
という具合で、迷いなく「コレは超絶良物」と言い切れます。

これまで6x9のフィルムカメラで使っていたのは、
・Beier Beirax(蛇腹カメラ 目測フォーカス)
・NORCA3 Super(蛇腹カメラ 目測フォーカス)
・Mamiya Universal Press(レンジファインダー)
という3台で、Mamiya Universal Pressはすでに手放しています。

蛇腹カメラ&目測フォーカスだと、やはり精密なピント合わせが難しいという難点があります。
ある程度ピント合わせを容易にするためには、どうしてもF8~F22くらいに絞って撮る事が多かったんですが、それでもやはり寄って撮ることは難しいなと感じるケースが多々有りました。

Mamiya Universal Pressはレンジファインダー、二重像を使ってピント合わせが出来ますが、如何せんとにかく重くてデカくてかさばるのが難点でした。
250mm砲を着けたら余裕で3kg超え。100mmレンズでも2kgを超える重量で、しかも「食べ盛りの男子高校生(ラグビー部)が持っていく弁当箱」くらいのサイズになります。

なので、これまで6x9フォーマットで撮るときには、
「機動性を取るか、精密なピント合わせを取るか」
の二者択一でした。この両者はトレードオフの関係だったワケです。

それが、GW690では
「機動性が高く、かつ精密なピント合わせができるカメラ」
という、僕にとっては非常に都合の良い特性を兼ね備えてくれてます。もうこれは使うしかありません。

また、非常にありがたいことに120フィルムだけでなく220フィルムにも対応しています。
つまり、何も買い足したりしなくても上海GP3、ISO100の220フィルムを使えます。

6x9フォーマットで、なんと16枚撮ることができるという、夢のような機動性を手に入れる事ができます。

実際、上海GP3を使って撮影してみましたが、何の問題もなく16枚撮影出来ています。

モノクロのフィルムでは素晴らしい写りが確認できましたので、これから先はEktarであったり、在庫で残っているPRO160NSなどを使って撮ってみたいところです。

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