初のFUJIFILMカメラ
考えてみたら、今までペンタックスやニコン、キヤノン、オリンパスのカメラは使ってきたものの、富士フイルムのカメラは触ったことがありませんでした。
そこで
「よりによってそれかw」
と言われそうなカメラを手に入れました。
GW690、中判6x9フォーマットのフィルムカメラで
・レンジファインダーの6x9カメラ
・圧板を裏返すことで220フィルムにも対応
・精密なピント合わせができる6x9で、携帯性も高い
・FUJINONの高解像度レンズを使える
・カメラ前面にもシャッターボタンがある
といった特徴があるカメラです。
中古で「動作に問題ない」という状態のものを手に入れて、早速モルトを張替え、フィルムを入れて1本撮って見ました。
シャッターも問題なく、レンズの状態もかなり良いようです。
が、1本撮る内にちょっと気になったポイントが。
ピント合わせの際、二重像一致式のファインダーの動きが
・無限遠~3mくらいなら特に問題なし
・でも最短1m~2.5mくらいに合わせようとすると、二重像が動かない
・そこからの無限遠に合わせようとすると、再び問題なく動く
といったもの。
おぉこれはひょっとして修理案件か? とちょっとテンションが上って早速軍艦部を分解してみました。
軍艦部のカバーを外して、ファインダーユニットの動きを観察します。
このユニットは3本のネジで固定されていて、ネジを外せばカパっと取れそうだなーと思ったのですが、実はシャッターチャージをしないと外せないという罠が待ち受けていました。
ファインダーユニットを外すとシャフトが一本、レンズ側からフィルム室側へ伸びており、レンズのヘリコイドを動かすとこのシャフトが押されて、二重像のユニットの一部を動かす、という仕組みです。
実にシンプルで、合理的かつメンテナンスし易いなと思います。
そしてファインダーユニットの裏側ですが、
こんな具合になっています。
上の写真の右側に有る鈎状のレバーが、先程のシャフトに押されて二重像の調整機構を動かします。
我が家に来た固体は、このレバー達の動きが鈍くなっていたために、ピント合わせの際の二重像の動きがおかしくなっていたようです。
本来なら、シャフトによって押されたレバーがスムーズに戻ることで、ヘリコイドの動きと二重像の動きが連動します。
二重像を調整するための凹レンズのようなパーツをスライドさせる箇所で、一部グリスのようなものが劣化してネバネバになってしまっていましたので、エタノールで洗浄したところ、サクッとスムーズな動きを取り戻してくれました。
ファインダーユニット内のプリズムや、カメラ前面の凹レンズなどは接着されています。
そのため、今回は接着パーツは取り外さずに、外側から拭けるところだけ綿棒でクリーニングしています。
クリーニングと、ファインダーユニットの動きが軽くなったことを確認してから再度ユニットの組立+軍艦部の取り付けを済ませて修理完了。
ちなみに、念のために擦りガラスを使って
・ファインダー内+レンズの表示上での無限遠
・フィルム面に取り付けた擦りガラス+ルーペで見た無限遠
を確認して、無限遠はちゃんと出てる事を確認しました。
ただこのカメラ、万一ピント(二重像)がズレた場合にどうやって調整するのか、今回の分解では掴めませんでした。
「ひょっとしたらこのネジ?」
というのはありましたが、
これも確証は持てませんでしたので、今回は触らないでおくことに。
組み立て後のピント合わせの動作、シャッター動作も問題なし。
今回入れたフィルムの分はピンボケ量産だったかもしれませんが、次はイケそうな気がしますw
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