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4thオリジナル曲『ベリファイエラー』について

2024/3/10 身代亜土夢四曲目のオリジナル楽曲『ベリファイエラー』をYouTubeにて公開いたしました。




制作経緯

前作『クワイエットエコーズ』から結果的に丸一年、3/9のVTuber活動四周年の翌日・五年目に入ってから最初の活動報告となりました。

楽曲制作自体は昨年(2023年)8月末から着手しており、その時点で作曲者様の選定・依頼を行っております。そこからの流れはかなりスムーズで、9月頭には楽曲(Vo.以外の音作り)完成→10月中旬までには作詞・歌録り作業も完了しておりました。え、じゃあなんでそこからこんなに延びたん?って不思議がられるかと思いますが、これは理由がはっきりしていて。

以前の記事でも書きましたが、楽曲制作依頼直後にバンド結成のお話を持ち掛けられてそこから一気に怒涛の曲作り・リハ・ライブ活動が始まりそっちに完全に流れてしまったからです。
弊バンドInferno LibertaはVR界隈で活動するバンドとして見てもかなり異様なバンドで、モダンなメタルコアやオルタナロックはたまた電子音楽といったジャンルが割と多い中でがっつりニュースクールハードコア(なかでも90年代~2000年代初頭のNYHC風味を勝手に感じております)的路線を標榜しております。緻密に練り上げ作り上げていくような音楽というよりもいかにその時の熱量と攻撃性・瞬発力を音に充填できるかという方向性のバンドなのだと思っています。
それに加えて俺以外の楽器隊御三方全員がバリバリのプレイヤーでありながらソングライターでもあり、とにかく楽曲デモ(といいつつほぼ完成形と言って差し支えない音源)の上がるスピードが異常に速いです。ギターの柚華さんとベースのこなーさんがディスコードとかVRC一緒に入ってるな~と思っていた次の日には「新曲できたよー」とか言って来ます。VRバンド全体で曲作りRTAやらせたらたぶんぶっちぎりで勝ちます。
そうやって次から次へと投げられるデモを打ち返すように作詞・仮歌入れを行いながら、ライブ出演とそれに向けてのリハに終始している時期が特に9月から11月頃までノンストップで続いていて、それと並行して今回のオリジナル曲も作っていたので、その時期の記憶が今思い起こすと凄く曖昧でひたすらハイになっていたことだけ覚えています。思い返すも「俺ってこんなに物を書けるんだなあ」自分にびっくりしています。

またこれも既に発表していることですが4月に開催されるM3という同人音楽即売会に向けて我らInferno Liberta現在1stフルアルバム制作真っ最中ということで、まあ平たく言えば「バンドが楽しすぎて忙しすぎて自分のソロ曲にまで手が回りませんでした」これに尽きます。
曲の話する記事なのにバンドの話しかしてねえなこいつ



楽曲解説

上記にて制作時期の記憶が曖昧と申し上げましたが、こうして動画として形になったものを改めて第三者に近い視点で見てみていろいろ思うことはあって、ああ俺は自分の曲で人に対して何かを伝えたいとか感動させたいとかそういう分かりやすい『欲』がほぼ無いんだろうなということです。これは一曲目からずっとそうで、とにかく自分の考えたことを激しい音に乗せてぶちまけて形にしたい、自分の表現とかっこよさの最大公約数を実像として表してみたい、只々そのための壮大な実験を何年もやり続けているようなそんな気がします。

昨今、こんな時代だからこそ誰かとの相互理解、共有できることこそが素晴らしい。VTuberは配信者とリスナーの双方向コミュニケーションができるから新しい。そんな言質がまるで印籠のように飛び交っていますが、正直そこに俺は得も言われぬ恐怖感と気色悪さを感じていて。「人の気持ちなんか100%他人に伝わる訳がない」「伝わらない事=悪い事、と断じられる価値観自体が気持ち悪い」という漠然とした自意識を日々抱えながら生きていて、非常に難儀しているんです実は。
加えてやれ多様性だ表現の自由だと声高に言っておきながら、実際は「これをやっとけば/言っとけば間が埋まる・基準点が獲れる」みたいな表現ばかりで溢れている現状。尚且つそれらが御本尊様のようにありがたがられているのを見てしまうともう、「ああ俺の知らないルールばかり運用されている。応募した覚えのないオーディションに勝手に参加させられて勝手に審査対象から外されている」という強烈な疎外感を抱えて死んでしまいたくなります。

そんな勝手に悩んで勝手に死にたくなってるような奴の自意識の足掻きこそ俺は表現として見ていたいという想いがあって。俺のこの絶望とすら言えないくだらない勝手な諦めと自問自答を大好きなハードコアという音楽にくっつけて出すことで、他でもない俺自身という最低最悪に我が儘で口うるさいリスナーを満足させられるような作品が出来るんじゃないかと期待してしまうわけです。
そんな動機で作っているので毎回曲を出した直後は凄くすっきりするんですが、そう時間を要さずに同じ思いがまたムクムクと首をもたげてくるのも分かり切っているので、そう遠くも無いうちに5曲目が作られるんじゃないかなと俺は睨んでいます。

これ曲の解説か?まあいいや、あとは歌詞読んで想像してください。



『ベリファイエラー』


本当の事など知りたくもない

意識を手放す四秒前の微睡みにも似た映画みたいだ
または夏休みの留守番中にぼんやり観ていたアニメのような

冷たく優しく浮かんでは
儚く消えていく 薄れていく映像

ささくれ立った声が刺さった

消えない薄染みのように媚びり着き落とせなくなった
浸け置きや手揉みをいくらしてみても今さら遅いか

捨てるには惜しくてだけどもう着られない
古着と呼ぶにはあまりに不格好な嘘を

「忘れろよ」なんてあり合わせた気休め言わないで
いつかは埋め合わせるよ

深夜のブラウン管が流す三分間の天気予報を
消さずに眺め続けているような空虚な時間がまだ入用だ

まだ許されているといいな

思い出す事も忘れていく事も忘れないで
いつかは答え合わせるよ

通りゃんせ 通らば通りゃんせ
見たくもない夢の中で
通りゃんせ 通らば通りゃんせ
見たくもなかったのに

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