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筋収縮と筋肥大 ガイトンアウトプット⑤

筋収縮の過程

  1. 神経からアセチルコリンが放出される

  2. アセチルコリンが筋線維上の特定の細胞膜につく。

  3. アセチルコリン作動性チャネルが開口。

  4. 陽イオンが細胞内に流れ込み、電位差が生じる。

  5. 電位依存性チャネルが開口し、活動電位が生じる。

  6. 活動電位が筋線維膜上を伝導する。

  7. 筋線維が脱分極し、筋線維内の小胞体から多量のCaイオンが放出される。

  8. Caイオンはアクチンフィラメントのトロポニンに作用する。

  9. トロポニンはトロポミオシンをアクチンの間隙内に引き込み、アクチンを露出する

  10. ミオシン頭部がアクチンにくっつく。
    この時ATPがミオシン頭部につき、この段階でADPとリン酸に分解されている。また、分解時のエネルギーはミオシン頭部を垂直に保つことで蓄えられている。

  11. ミオシン頭部が屈曲する。これをパワーストロークという。

  12. ミオシン頭部のADPとリン酸が離れ、ATPがくっつくと、アクチンから離れる

  13. これが繰り返される。まるで、ミオシンがアクチンの上を歩くように見えることから歩み説と呼ばれる

筋収縮のエネルギー

  • 筋内のATP

  • クレアチンリン酸

  • 解糖系

  • 酸化系代謝

で行われる。

筋内のATP

1〜2秒しか持続できない。

クレアチンリン酸

クレアチンリン酸はATPより自由度が高く、リン酸とリン酸を外した時のエネルギーを、ADPからATPにすることに使うことができる。5〜8秒しか持続できない。

解糖系

酸化系代謝より2.5倍早くATPを作成できる。また、酸素共有ができない状況でも1分以上筋収縮を維持できる。

筋肥大

 筋肥大はあまり解明されていない。
 しかし、筋肥大中には収縮タンパク質の合成速度が50%程度増加し、アクチンフィラメントとミオシンフィラメントの数が増加することが分かっている。
 筋原線維が分岐し、新たに筋原線維を形成することが報告されている。
 また、筋線維を自然長から大きく引き伸ばした状態で維持すると、筋線維の端と腱と付着している部分に新たにサルコメアが追加されるという別のタイプの筋肥大が起きる。このタイプの筋肥大は極めて速く進行する。

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