読了後の呟き〜この本のここが好き〜その3
こんにちは、流行りの情報発信の形式で文章を組み立てるより、こうしてこの本のここが好きだと叫んでいた方が性に合っていると分かってきたその3です。なので、今回からちょっとタイトルに付け加えてみました。
いいじゃないですか、この本のここが好きとか。ここに感動したとか。そういう感想でもいいじゃないですか。
さて、脱線する前に本の紹介をさせていただきます。
書評でもやったのにまた?って方もいるかもしれませんが、今回の趣旨はここが好きって方向性ですのでお付き合いください。好きなんです、この本。
科学とは否定だけなのだろうか?
漫画や映像作品と科学の関係は良好なのか?それは自分の中では、相性が悪いんじゃないか?って印象でした。
科学とは「それあり得ないから、正しくない」と、いう否定するための材料として使われる事が多い。なので、科学的に証明するとって書き出しになると少しだけ残念な気持ちにもなったのです。しかし、アリエナクナイ科学ノ教科書2ではフィクションを肯定していました。まずこれに高感度上がりまくりです。
毎日快適に暮らしていくには科学の進歩によって獲得したものが必要不可欠である。それは分かっているが、好きなものや興味ある事柄を否定するための材料にはマイナスの印象を持ってしまう。自分の中で、それが和らいだだけでもこの本はすごいのです。
え、思ったよりフィクションに近づいてる!?
意外とやろうと思えばフィクションに近い事が起きつつあるのだと驚きました。同時にワクワクもしました。自分が実際に手に取れて、利用できるまでになるのかはわからないが、思ったより進歩している科学の世界が煌めいて見えました。
何より作者のくられさんの文章がいい。根拠を提示しながら否定せず、こういう夢があるものが作れるかもしれない。そこまで到達したのだという事実。大好き、そういう夢を否定しない姿勢がすごく大好きです。
再読してぐっと来たのは、『科学は善悪ではなくただの方法であり、技術です。』という一文です。確かにそうなのです、ただの方法であり科学そのものが意思を持つことはない。ただ勝手に自分が感情移入していたと気付かされた文章でした。
誰もが「見る」事ができる世界が来た
知っている方もいらっしゃるでしょうが、男性は二十人に一人は色覚にハンディキャップがあるのだそうです。赤と緑の差が分からない、という方も中にはいらっしゃるのです。
色に限らず、自分たちは情報の多くを目で見ることで得ています。色彩に限らず、まず目が見えないという事は想像を絶する大変さです。
何より、美しいと思ったものを共有できないことは見える側にとっても、見えない側にとっても辛いなぁと思った。なんだか悲しかった。以前から、色彩に関して困っている人でも専用のメガネを使えば判別できるようになるとは知っていました。今はもう眼球を失っても網膜と神経をつなぐ事で、見えるようにできる世界なのだそうで。それを知れただけでも嬉しかった。
こういう使い方は平和でいいですね、嬉しくなります。
最後に
作者のくられさん、素敵な本と知識をありがとうございました。科学の食わず嫌いが緩和されました。ありがとうございます。
出版に関わってくださった方へ、おかげで読む事ができました。ありがとうございます。