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最低な配達の記憶

皆さんどうも。
「また新聞ネタか」と思われるかもしれないですが、今回は真面目な記事では書けなかった最低の経験を綴っていきたいと思います。

新聞配達員の天敵について

新聞配達員のみならず、配達系のお仕事をされてる方全員に言えることかもしれませんが、私達の一番の敵は雨です。
もうマジで困ります。
雨が強いだけで配達自体1時間ぐらい普通に延びますし、モチベーションはダダ下がり、ストレスは爆上がりです。

「え?そんなのカッパ着れば良いんじゃないの?」とか思ったそこのあなた。
一度でいいので雨の中5時間ぶっ続けで動いてみてください。普通に死にたくなります。
道は滑りやすくなって危ないですし、カッパのせいで視界も狭くなります。
私は雨の配達時、4度くらいゴミ収集車(もしくはノールックでぶっ飛ばしてくるタクシー)に轢かれかけたことがあります。
当時の私はただでさえ疲労と寝不足でフラフラなのに、雨風なんてもう完全にキャパオーバーです。

また、通常新聞というのは、雨天の配達時は薄いビニールに包まれた状態で配られます。そのため、各店舗には大量の新聞をビニールに包む専用のマシンが設置されています。雨天時はこのマシンに新聞をガション!ガション!と通す作業が加わるというわけなんですが…

ウチの販売店には何故かこのマシンはありませんでした。
理由を聞いても「前あってんけどな、壊れてん」と、なぜ新しいやつを買ってないまま放置しているのかについては教えてくれませんでした。

というわけで私達は、バイクのカゴと後ろに積んだ新聞に厚手のビニールのカバー?のようなものをかけて配っていました。
当然そんなものでは全然防げません。引くほど濡れます。
濡れるので、表面の新聞は捨てて奥のものだけ配る、というような方法をとっていました。

このように雨が降るというだけで、配達はいつもより格段に重労働になってしまいます。当時の私はお天気キャスターの「夜から朝にかけて…」というフレーズだけでめちゃくちゃ萎えていました。

最悪な日

その日も酷い雨で、台風が接近していたので風も強く、配達する上ではこれ以上無いというくらいバッドコンディションでした。

私は「こういう時に無理に飛ばして転倒してしまうのは一番ダメだ」と思い、かなり慎重に配達していました。
最初に配る団地の前にバイクを停め、丁寧に配ってからバイクに戻ってきた時、最初の悲劇が私を襲いました。
バイクが倒れていました。
風で煽られたようです。当然積んであった新聞はほぼ全てオジャン。
もう一度販売店へ引き返し、新聞を全て積み直すという序盤からなかなかな大惨事です。(濡れた新聞をポストに突っ込んだら山のようなクレームが来ます)

私は(気持ち)半泣きで戻り、一から全て作業をやり直しました。
慎重に積んで再び出発。しかしこの時点で雨と風は今日イチの勢いで、積み直した新聞もみるみる濡れていきます。
多少は予備があるのでなんとかなると自分に言い聞かし、すでに40分近く遅れている配達を強引に進めました。

ようやく配達の山場を越え、終わりも見えてきたところで二度目の悲劇が私を襲います。
焦っていたため、近道のために狭い路地裏をバイクで突っ切った時、

ザクッッ!!!!

と音がして、同時に右足に違和感を感じました。
驚いてみてみると、なんと右大腿部に傘の骨が折れて突き刺さっていたのです。

上の図で言うと、傘自体バキバキだったので推測ですが受骨の部分だったと思います。それが折れて私の脚に突き刺さりました。

何故こんなことになったかですが、おそらく元々壊れた傘が路地裏に捨てられており、骨が突き出た状態で何かにひっかかっていたと考えられます。
そこに私がバイクに乗った状態で突っ込み、傘の骨が刺さったというわけです。

傘は割と奥の方まで突き刺さっていて、傷口からは血がどくどくと出ていました。
その惨劇を見た私は驚きやケガへの心配より先に、どういうわけか怒りが込み上げてきました。
「なんで俺がこんな目に…」とイライラが最高潮に達し、

「チッッ!!」

と私はデカい舌打ちをして、あろうことか刺さっていた傘を無理やり引き抜きました。傷口が深かったせいか、痛みはありません。
本来ならすぐに配達を止め、病院へ駆け込むべき案件ですが、いろいろなことで憔悴しきってそのへんの感覚が麻痺していた私は、傘を抜いた後、出血を無視してそのまま配達を続行しました。

ヘロヘロの状態で帰ってきて履いていたズボンをそのままゴミ箱に投げ捨て、(やっと)傷口を洗って絆創膏を貼った私は、疲れと眠気で死んだように眠りました。今考えると出血のせいで意識も朦朧としていたのかもしれません。本当に失血死するようなケガじゃなくて良かったと思います。

そして私は起きた後ベッドが血まみれになっていることに気づき、もうなんか全てがどうでも良くなってそのまま大した処置もせずに練習に向かったのです。


いかがでしたでしょうか。文にすると、改めて我ながら壮絶だなと感じます。
ちなみにこの後の練習では案の定血が止まらなくなり、周りの人にご迷惑をかけてしまいました。その節はどうもすみません、、

この事故でできた傷は今でも残っています。というか本来縫う必要があるレベルなので、一生残ると思います。

いやー病院行っとくべきだったなあー

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