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#4 大阪ステーションシティシネマ

大都会の映画館

 いつになったらミニシアターの話を始めるんだ?と思いつつ、またもや大阪の大きな映画館の話で、今回は大阪ステーションシティシネマです。私にとっては、いつも混んでいてボヤきつつ、ここだけで上映してくれる良作がたくさんあるから、しょうがないなあもう、といいながら見に行くという愛すべき大都会の映画館です。

大阪ステーションシティシネマ
https://www.osakastationcitycinema.com/site/oscc/

大阪ステーションシティシネマの場所

 大阪ステーションシティシネマは、JR大阪駅直結のノースゲートビルの11階にあります。ルクアの入っているビルです。大阪の中心のさらにど真ん中にある、圧倒的に駅近の映画館。それにもかかわらず、映画館にたどり着くまでにちょっと時間がかかります。まず、エレベーターがなかなか来ない。大阪駅中央口にあるエレベーター3基が11階まで行くエレベーターですが、3基とも各階停まりのため、本当に来ない。「このエレベーターはなかなか来ないから、エスカレーターを使ってね」みたいな貼り紙もされているほど。エレベーターに向かって一番左手の1基は、ベビーカー優先となっているものの、いつも満員でベビーカー利用の家族がかわいそうになります。

 一方、JR大阪駅の御堂筋口のほうにあるエレベーターは、意外と空いています。御堂筋口側にはたしか3基か4基のエレベーターがあり、各階停まりでないものもあります。ただし、こちらのエレベーターは11階まで行きません。10階のレストラン街でエレベーターを降り、大阪駅中央口側までレストラン街を横断して、11階へと続くエスカレーターを利用します。

 または、エレベーターを使うのは諦めて、ルクアの中のエスカレーターをひたすら昇っていくか、です。いずれにしても、大阪駅直結のビルを昇るだけなのに10分くらいはかかるものと思っておいたほうがいいという、近いような遠いような映画館です。

大混雑

 ようやく11階の映画館にたどり着いても、さすがJR大阪駅直結の映画館だけあって、たいていは大混雑しています。特にファーストデイなどのサービスデイは、チケットカウンターに長蛇の列ができているのはもちろんのこと、1日2回くらいしか上映のない作品だと、その日の上映のチケットが早々に完売していることもあります。サービスデイは特に、予約必須と思っておくほうが無難です。

スペシャル料金(サービスデイ)

 大阪ステーションシティシネマのサービスデイは、他のサービス料金とともに公式サイトの「スペシャル料金」の中に出ていて、割引料金には次のようなものがあります。

・ファーストデイ 毎月1日/1,200円
         (12月1日のみ映画の日で1,000円)
・レディースデイ 毎週水曜/女性1,200円
・シニア割引   60歳以上1,200円
・夫婦50割引     夫婦どちらかが50歳以上2,800円(2人分)

 他劇場でよくあるレイトショー料金は、大阪ステーションシティシネマでは後述のメンバー会員のみに設定されています。

 なお、通常料金は一般1,900円、大学生1,500円、3歳から高校生まで1,000円、障がい者手帳を持っている場合は同伴者2名まで各1,000円となっています。

会員制度

 大阪ステーションシティシネマには、メンバーカードがあります。入会時に、カード発行手数料として200円かかるだけで、年会費や更新料はかかりません。メンバー料金は、次のようになっています。

・一般メンバー  1,700円
・大学生メンバー 1,300円
・レイトショー  1,400円(毎晩20時以降の上映回)
・夫婦50割引      2,400円(夫婦どちらかが50歳以上・2人分)

 一般も大学生も、メンバー料金が通常より200円割引となるため、200円のメンバーカードを作って1回見るだけでも損はなし、2回見るなら入会したほうがお得、レイトショーで見るなら1回だけでも入会したほうがお得、となります。

 メンバーカードには、1回の有料鑑賞で鑑賞ポイントが1ポイントたまります。大阪ステーションシティシネマでは、他劇場と違って6ポイントで無料鑑賞といったサービスはありませんが、たまったポイントはドリンクやポップコーンと交換できます。具体的には、次のような特典内容になっています。

・8ポイント → ドリンクRサイズ
・10ポイント → ポップコーン(塩)R
・12ポイント → ポップコーン(キャラメル)R
・15ポイント → ポップコーン(ハーフ&ハーフ)L

 なお、ポイントの有効期限は、最終利用日から6ヶ月。この最終利用には、ポイント使用でもカウントしてくれるのが嬉しいところ。半年に1回以上のペースで利用するなら、ポイントを有効に利用し続けられるありがたい仕組みになっています。

ここにしかない上映作品

 大阪ステーションシティシネマの特色は、なんといっても、ここでしか上映がない作品が多いということ。東京や大阪の都心部1館だけで上映されるような作品が、大阪ステーションシティシネマのみで上映されていることがよくあります。これを私は勝手に都会案件と呼んでいるのですが、日本公開されないかも…と気になっていたような映画も、大阪ステーションシティシネマだけは上映してくれるから、南大阪の僻地からでも都会に見に行く!と重い腰を上げることになります。

 また、他の映画館が軒並み上映終了した作品も、ここだけは夜1回でも細々と上映してくれている、ということがよくあります。昨年の『スペシャルアクターズ』など、大阪ステーションシティシネマだけが大阪で最後まで長らく上映してくれていました。

映画の半券サービス

 大阪ステーションシティシネマで映画を見たら、チケットの半券提示により大丸梅田店やルクアの店舗、近隣のレストラン街などで割引サービスが受けられる、という「シネマdeオトク」のサービスがあります。いつも半年間くらいのキャンペーンとなっていますが、キャンペーン期間が終わってもまた新たな期間と内容に更新され、キャンペーンはずっと続いています。

 私がよく使うのは、11階の映画館のすぐ下、10階レストラン街にあるラーメン店の神座で、煮卵などのトッピングがひとつ無料になるサービス。あとは、JR大阪駅桜橋口の地下にあるマクドナルドで、商品購入につきポテトSがひとつ無料になるサービス。食べ物ばっかり…と思ったそこのあなた、違うんですよ、大阪ステーションシティシネマの半券サービスはレストラン街が中心なんですよ。

都会案件の担い手

 そんなわけで、大阪駅前の大都会の映画館だけど人混みのせいでちょっと行きにくくて、でもここでしかない上映作品が多いから、その映画を見るためだけでもはるばる都会を訪れる映画館、というのが私にとっての大阪ステーションシティシネマです。

 ここで出会った素敵な映画、ここがなければ出会えなかった映画は数知れず。ちょっと思い返しただけでも、スティーヴン・チョボスキー監督の『ウォールフラワー』とか、ジェイソン・ライトマン監督の『タリーと私の秘密の時間』とか、コリー・フィンリー監督の『サラブレッド』とか、これを映画館で見ることができてよかった、見逃さなくて本当によかったと思う作品がいっぱいあります。いつも、「また都会案件か…ここでしか上映がないのか…」とボヤきつつ、大阪ステーションシティシネマがなければ、公開規模が小さいながらも素晴らしい映画の数々にめぐりあうことができなかったかもしれない、という思いも同時にあります。私にとって、都会案件の担い手として、なくてはならない映画館、それが大阪ステーションシティシネマです。

※料金や会員制度は、2020年4月現在の情報です。


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