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ボードレール「ロマン主義の落日」― Le Coucher du soliel romantique(試訳)

生まれたての太陽が昇ってくるときの美しさよ!
炸裂するようなおはようを私たちに投げかける。
愛をこめて別れのあいさつができる人は幸せ者だ、
夢よりももっと栄光に輝くその太陽が沈むときに。
 
覚えているとも!私は見た。花、泉、畝、すべてが、
太陽が見ている下で、心臓の鼓動のように、うっとりとしていたのを。
地平線へ向かって走ろう、もう遅い、早く走ろう、
傾いた光線を一筋だけでもつかみとれるように!
 
しかし去り行く神を追っても無駄だ。
抗い難い「夜」がその帝国を築く。
真っ暗で、じめじめとして、葬儀のようで、ぶるぶると震える夜の。
 
墓のにおいが闇のなかを漂い、
私の臆病な足が沼のきわで踏み潰すのは、
不遇な蛙たちや冷たい蝸牛たち。

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