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COMIC CITYが女性向け即売会だと知らずに参加して超絶アウェーの中同人誌を頒布するまで

※この記事は前後編になっており、前編は同人誌制作の模様を、後編(当記事)は即売会で実際に頒布する模様を書いています。気になる方だけでも読んでいただけると嬉しいです。

前編→https://note.com/mieson/n/ncb90bd817e28

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5月25日。それはサークルの情報・配置が一般公開される日。

その日は当日の4日前であり、多くの人間は作業が完了しているか佳境真っただ中の期間である。

お品書き

僕が今回頒布するのは『俺の妄想』というツイートまとめ本。
「〇〇な子に〇〇と言われて〇〇したい」といったようなフォーマットで、ただ自分が女の子と繰り広げたいシチュエーションを書き連ねている現代が生んだ社会問題みたいな本です。

──サークル情報が公開された翌日のことです。
僕は今回が人生初同人誌且つ初サークル参加だったこともあり、ミスが起きても大丈夫なように余裕を持って入稿。後は本番に備えるのみといった具合でした。

「もう自分のことはとりあえずひと段落ついたし、昨日公開されたらしい『COMIC CITY大阪122』のサークル情報を見よう」
僕はそう思い、友人たちとの通話中に参加サークル一覧のページを見ました。





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僕は全く知りませんでした。

そうです。『COMIC CITY』は女性向けイベントらしいのです。

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海の男みぃそん

僕は「同人誌を作りたい」という思いのままに行動し、数多のミスを重ねながら泥まみれで同人誌を完成させ、やっとの思いで頒布するぞというところまで辿り着きました。

そして、ここに来てデカすぎる最大級のミス。参加イベント選びををミスる。

https://www.clipstudio.net/oekaki/archives/151115

この記事にもある通り、『COMIC CITY』はバチバチに女性向けサークルが多いみたいです。
実際、上記画像に書かれている「99%が女性向け」という文言は嘘ではなく、僕調べによると今回『ウマ娘』を扱っているサークルは1つ。『アイドルマスター』や『艦これ』に関してはなんとゼロでした。どうすりゃいいんだよ。

冷静に考えて『呪術』『刀剣乱舞』『ヒプマイ』なんかの同人誌を買いに来た層に、22歳男性が「女の子とあんなコトしたいなぁ」って言ってる同人誌刺さりますか? 刺されるのは俺の方かもしれない。

同人誌を作るよりも前に僕は“イベントに申し込む”という作業をしたわけで、その中で絶対に何度もその事実に気付くタイミングはあったはずです。
それなのにず~っと気付かないまま、ついには直前まで来てしまった。

もうこうなってしまえばそれはお笑いです。エンタメ。馬鹿すぎるエンタメ。
自分で言うのも変な話ですがここまでずっと真面目に作ってきたので、イベントが始まる前に「参加者からあまり興味を持ってもらえない」ということが半ば確定したことで、逆に肩の荷が降りて楽に臨めるメンタルになった気がします。

告知の画像内にこんなしょうもない仕掛けを組み込むほどには
余裕が出ています。



そして当日。

寝坊することなく無事起床。

まともに使えるキャリーバッグが我が家に無かったので、手提げ袋×2とリュックを持って参戦です。
大手同人サークルならこうはいきませんが、僕は激ショボサークル且つサイズの小さい同人誌1種のみ。手提げで十分です。

会場であるインテックス大阪に向かうコスモスクエア行きの地下鉄に乗ると、一気に車内の女性率が上がります。それもみんなキャリーバッグ持ち。あとで詳しく説明しますが、僕は手提げ袋の中に家庭菜園用の棒を刺しています。こんな奇妙な輩は車内に僕しかいません。

売り子(兼初参加で不安な気持ちを埋めてくれる話し相手)のネットの友人とも合流し無事最寄り駅に到着。辺りを見渡しても本当に女性ばかり。
たま~に男性もいましたが、それでも僕と同世代の人はゼロです。全員僕よりも疲れた顔をしていました。

テーマパークに来たみたいだぜ。テンション上がるなぁ。

サークル参加なので悠々自適にサークル入り口に向かいます。
この日は5月のくせに最高気温30℃超えの夏日。灼熱の中待たされている一般参加組を横目に日陰の中を闊歩します。戦いなさい、暑さと。
僕は僕で売り子のネッ友にサークルパスを渡す中で「裏に書いてあるガチ本名を見られないか」でヒヤヒヤしていました。こっちは暑いどころか肝を冷やしてます。

さて、中に入って早速設営なわけですが、その前に今回僕が持ってきた設営セットを事前に撮影しておいた写真と共に紹介します。
そういうのに興味が無い人はデッカく「ボスゴドラ」と書いてあるところまでスクロールしてください。

結構物が多いのでサクサクいきます。

敷き布

スペースの机の上に敷くやつです。
恐らく必須ではないものの、あるのと無いのとじゃ印象が全然違います。なんか“ちゃんとしてる感”が出ます。
そして何よりもあると机の下に物を隠せます。僕みたいに物の整頓が苦手な人でも、長めの敷き布を買って適当に荷物類を机の下にぶち込めばなんとかなります。
僕は90cm×140cmのやつを買いました。柄に拘って良い物を買ったら2000円以上しました。安いやつでも全然いいです。

キャッシュトレイ

金銭の授受に使います。天使とかが見ている想定で説明しますが、人間界にはお金という概念があるんですよ。
僕ははりきって良いお店で良い物を買いましたが、普通に100均のでいいです。

コインケース

お釣りを入れるのに使います。
500円で頒布する場合は500円玉を、700円などで頒布する場合は100円玉を多めに用意しましょう。
僕は銀行の使い方が下手すぎてカスみたいな量の500円玉しか用意できませんでした。

ちっちゃいイーゼル

サンプルの本を置くのに使います。100均で買えます。あると映えます。

紙を挟んで立てるやつ

紙を挟んで立てるのに使います。これも100均。久々にアナログで字を書いたので手が震えていますね。

便利セット

便利な物だけを詰めたポーチです。
ボールペン、マッキー、養生テープ、セロハンテープ、メモ用紙、クリップが入っています。塩とマヨネーズとかもあっていいかも。便利だから。あとハサミ。
設営中はテープがあると何かと使えるので2種。ペンと紙は席を外す際などの置手紙にも使えるのでこれもあると便利です。サインも書けます。たまに横に「夢ひとつ」と添えるとウケます。

iPad

試し読み用のQRコード表示に使います。
ご時世的に本物のサンプルを触る(触ってもらう)のに抵抗があるという方もいると思うので、そういう時用にこれです。
なんかデジタルツールを使いこなしてる感も出るのでオススメです。

ホワイトボード

大喜利ができます。前のスペースの人をウケさせたい時に使えます。
あと、状況に応じて内容を変えられるので販促文句を変えたり「あと〇部です!」などのお知らせができたりもします。

名札

名乗れます。
売り子さんがいるとどっちが作者かわからなくなるので、俺が俺にオンデマンドしているということをしっかり説明しておきましょう。

ポスター立て

「ここが俺のスペースだよ」というのを目立たせるために使います。100均で全部そろいます。
これのどこがポスター立て? と思われるかもしれませんが、今から説明するので焦らせないでください。失禁してしまいます。

まず上記の物はポスター立ての土台です。分かりにくいですが、画面真ん右に固定部品の袋もあります。中身はどっかにいきました。

そしてこれがポスター立ての支柱になる部分、ポールです。
高さを出したかったので延長ポールも買いましたが、見てわかる通り規格が違っていたので接続できませんでした。何なんだ。なので今回は左だけ使いました。

そしてこれが洋蘭支柱です。お洒落な四字熟語みたい。
本当はさっきの延長ポールの上部に横向きに接着してポスターを横から支える柱にしたかったんですが、先述の通り延長ポールの規格が合わなかったので、こいつはポールの中に通したうえで横に曲げて、縦と横の支柱になってもうらうことにしました。

どういうことか分からないと思うので完成品出します。

こうなります。


前から見るとこんな感じ。上はテープで留めてあります。
少し不格好ではありますが、100均で揃えられる+お買い物ミスがあったにしては上出来ではないでしょうか。ダイーソいつもありがとう。

かかったお金は多分600円くらい。
もう少しお金を出せばしっかりした物が買えそうですが、高さが足りなかったり、それに付随して大きなポスターが掲示できなかったりするので色々思案してお好みの方法でポスターを立てましょう。自作すると倒れて他の人に迷惑がかかる可能性もあるので色々注意。僕も気を付けます。

参考は下記のサイトです。

僕もこれみたいにスタイリッシュにいくはずだったんですが、気付いたら小学生の自由研究になっていました。人生上手くいかないですね。

長くなりましたが、設営の話に戻ります。

完成図はこんな感じ。真ん中に座っているのは友人です。

気軽に試し読みできるように「実際の本」「QRコード」「印刷貼り付け」の三段構え。内容を一言で伝えきれない本なので、とりあえず試し読みしてもらって良さをわかってもらおうという算段です。
敷き布のおかげで全体的に落ち着いた印象になって、イメージ通りのスペースを作ることができました。

そして値段。
当初僕は1冊700円で頒布しようとしていたのですが、会場やTwitterの様子を見た感じ、このページ数及び内容で700円をいただくのは少し申し訳ないような気がして、その場で値段を会場限定価格500円に変更しました。今思うと英断です。700円ってハードル高いですもんね。

余談ですが、僕が価格を700円に設定したのは印刷代(30部14,000円)イベント参加費(7,000円)電車賃の総計を考えた結果、「700円だったらトントンになるだろう」という考えのもとだったりします。
赤字はできるだけ出したくないし、同人活動はあんまり黒字にしてはいけないと聞いたことがあるのでこの設定です。

ちなみに元のまま700円で売っていたとしても、表紙の依頼代ボイスの依頼代があるので結局バカみたいな赤字は出ています。


話は戻りまして、設営がひと段落した頃にはイベントがスタート。コミケに行った際もあった会場全体の拍手でスタートする感じのやつが当イベントにもありました。

各会場ではオンリーが開催されていたり人気ジャンルがぎゅっと詰められて配置されていますが、我が5号館はいわばその他に属するようなサークルが多い場所。女性向けコンテンツが多い『COMIC CITY』ですが、僕の周りでは一般参加者・サークル参加者共に男性の比率が多いように感じました。


開場して30分。
その他ジャンルがまとめられている場所ということもあり、客足は控えめ。一般参加者さんがお目当てのスペースを回った後の「ついでにこっちも見るか」の時間に賭けます。

机の下は荒れててもいい

近くのスペースの方が結構呼び込みをされる方だったのもあり、僕らもそれに絆され「試し読みだけでもどうぞ~」とか細い声で呼び込みを始めます。

僕は客としていく立場だったとしてあまり声を掛けられるのは得意じゃないのですが、とはいえ声を掛けられることでその方へ意識・視線が向くのも事実。どちらにも振り切れないまま微妙なテンションで呼び込みをしたりしなかったりを繰り返します。


開場して40分。
周りのスペースで少なくとも最初の1部が売れ始めていきます(聞き耳立てまくってるおかげで売れ行きが分かる)。
もちろん僕のスペースは売り上げゼロ。「野球場みたいに立って売りに行きたい」などと話をしていました。

諸事情で売り子の友人が席を立った直後のこと、見知らぬ男性が僕のスペースに立ち止まって頒布物を凝視します。
一般参加者なので“見知らぬ男性”なのは当たり前なんですが、知人じゃない人間が目の前で僕の創作物を読んでいるという光景が新鮮すぎて、そう表現せざるをえません。

(俺のアレ読んでるぞ~~~………)

めちゃくちゃ緊張しますねこの瞬間ってね。全く知りませんが、風俗初出勤の女の子もこんな感じだと思います。もしかしたら例え悪いかも。

そんなことを考えていると、その男性が口を開きます。






「うーん、買ってみようかな」






や………







初購入者現る!!!!!!!!!

嬉しいね……。


開始40分、颯爽と現れた男性が颯爽と購入してくれました。
突然の出来事すぎて「ありがとうございます」を言えたかさえ不確かです。言ってなかったらごめんなさい。ここで言っときます。ありがとうございます。

普段より数段ピカピカに見える500円玉を受け取り「丁度いただきました」とそれっぽい返事。両手でしっかりと頒布物を渡すと男性は去っていきました。

男性が購入してくれる直前に身内グルで弱音を吐いていたので、直後急に謝る奇怪な輩になってしまいました。

実際、購入イベントが起こる前も後も通りがかる人が立ち止まる気配が全くありません。
チラッとポスターの方を見てくれはするのですが、そこから試し読み及び購入にはなかなか繋がりません。

ポランカ先生が描いてくださった絵自体は間違いなく良いので、作品のコンセプトの伝わりづらさと、+α 何か人を立ち止まらせる力が足りていないのでしょう。ポランカ先生ごめんなさい~~~~!!!

ということで堂々と童貞の告白を掲示しました


「何か立ち止まらせるもの……」と思考を巡らせた結果、「22歳にして未だ童貞である」ということを告白することしか思い浮かびませんでした。

イメージとしてはヴィレヴァンのポップなんですが、もしかしてヴィレヴァンって童貞とか言いませんか?

ですが、先述した通り『COMIC CITY』は女性参加者が多いイベントなので、胸元をゴッソリと開けた泣きボクロお姉さんが「ねぇキミ……“まだ”なんだ?」とえっちな雰囲気で立ち寄ってくれるかもしれないので、変わらず掲示を続けることにしました。


しばらくすると、高校時代の友人が立ち寄ってくれました。
どうやら僕のサークルに来るためだけに『COMIC CITY』に来たらしく、本当に頭が上がりません。大感謝。

ひとしきり雑談を済ませた後、1部ご購入いただきまして、そのうえで何やら元気が出そうな差し入れまで貰いました。差し入れ! こういうの即売会っぽい!!

「暑いから、これ」と凍ったアクエリアスを貰いましたが、何故か会場は異様なまでに空調が効いており、むしろ涼しいくらいでした。多分どこかでアイスクライマーがスマッシュボールを割って切り札を使っていたと思います。

そんなこんなで合計2部売れました。やったね。



昼ご飯をぱくぱく食べながらお客さんが来るのを待ちます。
売り子の友人から焼きそばをいただき、「即売会会場の飯を食べる」というトロフィーもゲット。貧乏性なので友人から焼きそばを貰わなければ会場飯を食べずじまいでした。

飯を食べ終えてからもひたすら待ち続けますが、購入者は現れず……。
この時点で立ち止まってくれた人は購入者を除くと、恐らく1人しかいなかったと思います。

「同人誌は売るのが難しい」というイメージはありましたが、真に難しいのは立ち止まってもらうことだと思います。だからみんな設営を凝ったりするわけですね。

そして新たな購入者が現れないまま、なんと約2時間が経過……。
やることが無さすぎて一人大喜利を始める始末です。

嫌すぎるスペース番号

せっかく来てどこも見て回らないのは嫌なので、売り子の友人と交代しながら他のスペースも見て回りました。

女性向けのサークルはもちろん多いですが、男性の自分でも楽しめるようなスペースも多く、なんだかんだで適当にブラつくのも楽しかったです。

自スペースに戻ってきた後、売り子の友人と二人でずっと気になっていた向かいのサークルさんの頒布物を購入。
僕でラスト1部だったようで、「危ね~」と思うと同時に「めちゃくちゃ売れてんだな……」と嫉妬しました。俺も「ラストっス」って言いたい。


そして、なんとここで売り子の友人が「僕も買うわ」と拙作を真横から購入してもらいました。やった~! これで合計売上は3部です。

もちろん僕には中学生の時くらいに作ったサインがあるので、冗談半分で「サイン付けるね」と言うと「マジ? やった」としっかり喜んでもらえました。僕は良い友人を持ちました。
しかし、サインを書くのに慣れてなさすぎて「20022 5.29」という人類が存在するかどうかも微妙な西暦を書いてしまいました。

そして気付けばラスト1時間……。ホワイトボードの文言もかなり必死です。

開始した10時半から数えてこの時点で3時間半が経過しているわけですが、そんな時間あっという間です。マジで早い。銀魂のギャグ回だったら10話とかしか読めないかもしれません。

気付けば周りのサークル達は続々と撤収していっています。みんな最後までいてほしい。全体的に寂れて見えるから。

周りが撤収し始めている現状と売れなさすぎる自身の頒布物を見て、「もう自分達も撤収するか……?」という考えが一瞬よぎりますが、初参加で売れないから途中で帰るってそんなダサいことありますか?

僕はなるべくダサくなりたくないので、鋼の意思で最後まで居座り続けることを選択します。7000円払ってるのでちょっとでも損したくないというのが本当の理由です。

汚いメモ帳に適当に書いたミニ掲示物をスペースに置き、付近の士気を上げようと試みます。

しかし、段々と付近のスペースの撤収が進行しているだけでなく、そもそもお客さんの入りが悪くなってきます。何故だか分かりますか? スペースの撤収が進行しているからです。


「もうダメかもしれない……」


そう思った時のことです。






普通に売れなかった~~~~!!!!!!!


最後ギリギリまで粘りましたが、結局人は来ず。
多分5号館で一番最後に撤収作業を始めたのがうちのサークルだと思います。

というわけで、合計売上部数は3部という結果になりました。ポランカ先生の絵の横にこんなダサい文字添えたくなかった。
しかも、その内2部は友人が買ってくれたものなので、実質的には1部です。同人誌売るのムズすぎる……。

周りはほぼ撤収作業を完了させていたので、僕らも急いで荷物を片付けます。ゴチャゴチャした物が多いので大変です。

全部片付け終わってカバンを持つと、皮肉なことに来た時と全く重さが変わっていなかったことが悔しかったです。お財布もちょっとリッチな状態で帰りたかった。

そんなこんなで僕の初サークル参加は終了しました。

以下、雑多な感想などを書き殴ります。


これが真っ先に思い浮かんだ反省点です。

タブレットに表示されているQRコードから気軽に試し読みができるというのは色々な面で時代に即していて、我ながら良いアイデア(既にめっちゃくちゃやられてたらごめんなさい)だと思ったんですが、あれだけ無数にスペースがある中で立ち止まってスマホを取り出し、更にカメラを起動して試し読みしてくれる人間はなかなかいません。
もう少し気軽に試し読みできるアイデアがあれば良いかもしれないです。

これ書いてて思ったんですが、というかそもそもリアルの本を試し読みしてくれている人さえも一人もいませんでした。ど、どうすれば……。

やっぱり『「女の子とあんな展開になったらいいな」というシチュエーション・妄想を詰め込んだポエム集』というコンセプトは一言で説明しづらい分とっつきづらく、そうなると中身を読んで知ってもらうしかない! と考えていたんですが、その段階まで至れませんでしたね……。この辺は特に反省です。

同人即売会にサークル参加するのをためらっている人の中には「設営の時どうすれば……」「両隣の人に挨拶とかムズそう……」といった、古来より培われてきた“即売会のしきたり”のようなものに怯えているという人もいるかと思いますが、案外無いです。そういうの。

たまたま僕の周りがそうだっただけかもしれませんが、周りのサークルさんとの交流といえば来た時と帰る時に挨拶をし、暇なときに二言三言雑談をするくらいで、自分の頒布物を交換しあうみたいな流れも無かったです。

仮にそういう流れがある現場だったとしても、自らアクションを起こさず相手に先攻を譲って相手が動いたら後攻でアクションを起こせばいいと思います。ヌメロン・ネットワークを張りましょう。

僕はコミュニケーションが下手すぎて学校に馴染めず中退というのを過去2度していますが、そんな僕でもなんとかなったので大丈夫です。
ただ、売れない時は恐ろしく暇なので、話し相手に売り子さんがいると楽です。あまり喋りすぎていると売れづらくなるかもしれませんが……。

何度も言うように僕の頒布物は少しややこしいので、説明を読んでもらえるとかなり助かるのですが、それを読んだうえで買ってもらえないと本当に心にキます。
もうそこまでやって買ってもらえないということは完全に敗者です。上告しまくって結局敗訴してるんです。

というか、スペースの前でお客さんが説明やサンプルを読んでいる時の立ち回りムズすぎます。
「話しかけると向こうが気圧されてしまいそうだし、かといって無言も愛想が無いし、でも無言で見るのも怖いからスマホ見てるか……いやその方が冷たい感じするよな」と思考のウロボロスになってしまいます。

これみんなどうしてるんですか? 教えてください。肉とか振る舞えばいいですか?




……という感じで僕が「同人誌を作ろう!」と思い立ってから実際に頒布するまでの2か月間をお届けしました。異様に長くなってしまって申し訳ないです。

恐らく、僕のように同人誌を作るか作るまいか悩んでいる人も大勢いると思うので、そういう人の手助けになればいいなと思っております。……どうでしょう、信じられないくらい月並みな言葉でしょう。

僕と同じスタイルでやると金銭面はかなりの赤字が出てしまいますが、自分で絵を描ける人であったりイチから最後まで全部自分で作れる人は、関わる人間の数も減らせるのでおのずと赤字も減るかと思います。
でも、ひたすらに拘ってちゃんとプロに頼れるところは頼って作ると、売れなかった時に「これだけやって売れないなら仕方ない」と割り切れるので、精神衛生上はおすすめです。

今回は明らかにイベント選びを間違ってしまいましたが、次回はしっかり選ぼうということで次は9月にある『こみっくトレジャー』に参加予定です。

頒布物などはまだ決めていませんが、今回も勢いでどうにかなったので、次回もそうなると信じています。どうにかならなかったらガーシーch.の音MADを作って9万円で売ります。

長々と読んでいただきありがとうございました。また会場で会いましょう。





気になった人は買ってくれ~!

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