シャニマスを始めて一週間経ったので感想を書きました。
『アイドルマスター シャイニーカラーズ(通称:シャニマス)』を始めて約一週間が経ったので、プレイしながらメモってあった感想や雑記を適当に貼っておこうかと思います。未プレイの方はネタバレ等あるのでご注意を。
・プレイ前から「結局、黛冬優子なのかな~」と思っていたけど、なんとピッタリ正解だった。ヤバすぎる。結局そうだった。
・二面性キャラはズルいなと思う。表ではキャピキャピ、裏ではドスドスみたいなギャップだけでも普通に魅力的で好きになってしまうんだけど、W.I.N.G.決勝前とかに舞台袖でPに向かって突然表のキャピモードで「いってきます」をしてくるのとか、マジで読もうと思えば読める展開なのにヤバすぎて普通に笑ってしまった。
・冬優子の最新カード『【アンシーン・ダブルキャスト】』のアイドルイベントも良かったな。Pに対してとりあえず当たりが強いから、弱い部分を見せてしまった時の怯み方というか誤魔化し方も魅力的ですごく良い。自分の利益や立場維持のために高圧的で居るわけじゃなくて、Pを信頼しているからこその態度という感じが滲み出ている。もっと細かく綺麗に言語化したいな~。
・というかゲームがムズい。W.I.N.G.優勝まで8回もかかってしまった。『【ザ・冬優子イズム】』で5回チャレンジするもダメ。『【アンシーン・ダブルキャスト】』で3回チャレンジして、優勝&True Endも達成といった感じ。
・True End、普通にやってたら不可能だろ。最初からTrue End研修みたいなので学んで始めたから助かったけど、普通はあんなストイックにゲームをプレイできない。
・凛世も、やりました。
・サポートアイドルのイベントでユニット単位のストーリーがやたら供給されるから、他のアイマス作品に比べてキャラ同士がより仲良く見えるな。二次創作でやってたような日常を公式が描いてくれることの安心感がある。
・アンティーカが怖い。 摩美々・恋鐘みたいな“我”の強めのキャラと三峰みたいな場の平和を保とうとする人間が存在するから、いつか歯車の食い違いが起きて爆発しそう。三峰みたいなキャラ、アイマスにいちゃダメだろ。そういう意味では咲耶さん、かなり良いポジションにいてくれてる気がする。精神面で三峰サイドについてくれている感じ。霧子は本当に良い子だね。おじさん泣いちゃった。
・かといってアンティーカが仲が悪いかと言われるとそうじゃないし、三峰はそういう空気感も含めて楽しんでいる気がする。三峰のプロデュースをしていないから分からないけど、結構自分を責めちゃう子だったりしそうだな。ご自愛ください。
・三峰は普段眼鏡を整えるモーションがあるけど、水着三峰はそれが頭のゴーグルに代わってるのが細かいな~と思った。一時期「斬新な構図!」と話題になった、三峰・摩美々・霧子でプールに行ってるヤツです。
・放課後クライマックスガールズ、めちゃくちゃ良い。あそこに凛世みたいなキャラが違和感なく馴染めてるだけのアットホーム感が凄い。凛世と果穂のテンション差だけで本当に面白い。シュールギャグとハイテンションギャグを同時に食べているみたいなお得感がある。
・ちょこ先輩の距離感も丁度良い。メンバーへの接し方が本当に等身大だし、気を遣いすぎる感じもないから見ていて安心する。低身長で食べ過ぎキャラというのもその一因な気がする。親しみやすい。
・アルストロメリア内で起こる話って、天界の出来事なんじゃないか。何か現実で起こっている気がしないし、成長の描写はあっても彼女たちが歳をとるイメージが全く湧かない。死んだ後に俺を迎える三人って、多分その内一人は『天使なのにダラけている』みたいなポジションの子がいるし、それが大崎甜花なんじゃないか。
・もうシャニマスのライブに行きたい。
・アイマス15周年生放送でシャニマスのライブ映像を観たけど、放課後クライマックスガールズがゲーム通りの制服でビックリしてしまった。変な話、制服フェチだからアンティーカの服とかよりも数倍性的に感じた。アイマスのライブで感じたことの無い気持ちをこの日手に入れた。
・色々楽曲を聴きたいのに音ゲーやサブスクが無いせいで気軽にシャニマスミュージックに触れられないのが歯がゆい。アイマス限定サブスク、月1000円とかでも払っちゃうな。
・ライブを観た感じ、放課後クライマックスガールズとアルストロメリアの曲が割と自分にハマった。ユニットとしてもここ二つが割と好きかもしれない。
・甘奈が隣の席じゃなくてよかった。狂恋(きょうれん)してしまうので。
・ちょこ先輩にも狂恋してしまうかもな。 アイドルデビューする前は普通に話しかけたりできたのに、アイドルとして活躍し始めてから一方的に話しかけづらさを感じてしまいそう。逆に向こうは全く対応を変えないだろうな。園田はそういうヤツなんだ。
・「チョコアイドルとしての広報活動です!」とバレンタインデーの日にチョコを配ってほしいな。
そうは言ってもあの『アイドル:園田智代子』からのチョコだから、男子は一日中浮き足立っているだろうな。
家に帰って一人自室で大袈裟な一口を楽しみたいな。儀式みたいに、神様に備えた神聖なモノを口に運ぶみたいに。ドキドキしながら“そのチョコ”を食べたいな。
「美味っ」
ただのチョコなのにどうしてこんなに特別なんだろうな。
チョコレートの感想を言いたいのになかなか園田に話しかけられないまま時が過ぎる。
彼女はアイドル、俺は一般男子学生。昔は普通に話しかけられたのに。肩書きとしての壁が二人を阻む。
今度近くのショッピンクモールでライブをやるらしい。屋外のステージらしい。園田はどんどん凄くなっていく。
ライブ、ライブか。
当日ナイショで園田のライブを観に行くことにした。クラスメイトや園田に見つかるのが何となく恥ずかしくて、アイドルでもないのに変装して観に行った。
周りを見渡すとクラスの女子がパラパラといる。男子は見当たらない。
ライブまで15分、10分。そして5分。何故か自分まで緊張して自然と水を飲む回数が多くなる。そして。
「みなさーーーーん!!」
明るい女の子の声が耳を貫いた。大きくて、よく通る元気な声、小宮果穂ちゃん。ショッピンクモールの奥まで届きそうな迫力に、周りの視線が一気にステージへと向く。放課後クライマックスガールズだ。
「あ、園田」
そんな元気な女の子の横に園田がいた。いつもと変わらない笑顔で、だけどいつもより魅力的な雰囲気で。確かにアイドルをやっている園田がいた。クラスの、学園のアイドルじゃない“みんなのアイドル”として。
「あなたの隣にあまーい───」
ライブが終わった後はCDの販売、そして握手会が行われた。ライブに来ていることを隠している身としては当然握手会に参加することなんてできない。それなのに俺はライブが終わった後もその場から離れることができなかった。
握手会に参加する人、しない人。人で溢れていたライブ会場も段々と人が少なくなっていった。マズい、このままだと園田にバレてしまう。
「アタシと同じ髪型…? うおっ! マジじゃねーか! 嬉しいけど、なんつーか…恥ずかしいな」
「トレーニングに近道は無いわ。大変かもしれないけれど、私と一緒にコツコツ続けましょう!」
握手会は滞りなく進んでいるようだった。横一列に並んだアイドルたちは真っ直ぐ目の前のファンの方を見て、俺の方を見ることはない。
「ファンレター、プレゼントはこちらにお入れくださーい」
スタッフさんの声が聞こえる。今なら、今ならいけるか。
俺はカバンから雑貨屋で買った不格好な封筒を手に声の方へと向かった。手紙。アイドルへの手紙だ。
「すみません。これお願いしま──」
すると、
「ありがとうございましたー次の方ー」
「…っ?」
丁度ファンとファンが途切れた瞬間、アイドルと外野の間に“壁”がなくなった瞬間だった。
「園田っ…」
園田と目が合った。プレゼントボックスに手紙を入れる瞬間、その一瞬を見られてしまった。変装でかけていたサングラスを貫いて、確かに彼女と目が合った。
「…っ…あ! こんにちは! あれ、前も来てくれましたよね?」
次のファンが園田の前に来て、再びアイドルと外野の間に壁ができてさた。俺は手に持ったままになっていた封筒を勢いよくプレゼントボックスへ入れ、
「す、スタッフさん、ありがとうございます!」
そう言ってライブ会場を後にした。
走った。夕の空が髪を赤く照らした。走った。斜めがけのカバンが痛く俺の体を打った。走った。走った。
何やってんだ俺。クラスメイトと目が合っただけじゃねえのか。それにサングラスもマスクもしてたし、俺だってわかるわけがない。そもそも目が合うくらい学校で何度も、何度もあっただろうが。
「学校で──」
違う。
園田がいたのは、園田と目が合ったのは学校じゃない。
ライブ会場で、それも“アイドル”と目が合ったんだ。
「園田……」
『アイドル:園田智代子』は
「手紙、読んでくれんのかな」
2月も末、テストも終わって段々と気の抜けた時間を過ごすことが増えてきた。バレンタインデーのことなんて皆忘れて、来たるホワイトデーのこともまるで考えないまま日々を過ごしていた。
あれから俺は園田と喋っていない。何度かすれ違うことはあっても、わざわざ話すことなんて無い。一件があったからというわけでなく、これは昔からそうだ。
(手紙、読んでくれたのかな)
返事を催促するのが嫌で、そもそも自分が手紙を書いた事実を知られるのが嫌で、たまたまクラスメイトになっただけなのに、特権かのように行使するのが嫌で。俺は自分の名前を書かなかった。ただ伝えたいことだけを書いて、ボックスに入れた。
クラスの誰かだと分かってもらえればそれで良かった。
でも、あの日を境に俺の中の“アイドル”が変わった。
身近だったクラスメイトを遠くへ連れ去った身勝手な“アイドル”から、身近なクラスメイトを輝かせてくれる素敵な“アイドル”へ。
「手紙を読んでほしい」。
それはクラスメイトとしての思い半分。もう半分は。
(“アイドルのファン”として、半分だ)
「ねぇ」
声の方を向くと、そこには。
「ねぇ、ちょっといいかな?」
園田がいた。
「えっ…どうか、どうかした? ましたか?」
「あはは、何で変な口調なの? 前はそんなじゃなかったじゃん」
「えへへ…」
アイドルのファンになった俺は、今『アイドル:園田智代子』と喋っている。
前よりも数倍可愛く、そして魅力的に見える。アイドル、間違いなくアイドルだ。でも、彼女はあくまで俺を同級生と扱っていて。その温度差に脳が混乱する。
「あの、あのね」
混乱する俺をよそに、彼女は口を開き。
「この前のライブでさ、手紙くれたじゃん?」
「え?」
バレていた。当たり前のように。
「え? な、何で」
「前にさノート貸してくれたことあったじゃん? その時に『変わった字だなー』って思ってて。で、手紙の内容が内容だったから、もしかしてそうなんじゃないかなーって声をかけたんだよ」
そう、確かに俺は前に園田にノートを貸したことがある。
同じ数学係を担当していた頃、二人で先生のところへクラスメイトのノートを集めて持っていた時に園田が、
「待って! 今持って行ってるこの課題、私やるの忘れてる!」
と、数学係が数学の課題を忘れるヘマをしたことがあった。
「あのっ、お願いなんたけどさ…今ノートを見せてもらうことってできるかな?」
「えぇ…」
「すぐ返すから! お願い!」
「まぁ…いいけど」
「助かるよー!」
そう言って園田は俺のノートをクラスメイトノート群から探し当てると、階段の手すりに置いて必死な顔で課題を写していた。
そんな、そんな小さな出来事。それを彼女は覚えていて。
「手紙、ありがとうね。えへへ」
俺に手紙の返事を“直接”くれたのだ。
「いや、その…」
「あっ、やっぱりバレたくなかったみたいな感じかな? 名前書いてなかったもんね」
「その、ごめん。ファンがいっぱいいる中で個人的な手紙出して」
「いやいや、そんなことないよ! どんなものでも手紙は貰ったら嬉しいもん! それに…」
そう、園田は言うと。
「あたし宛にプレゼントボックスで手紙をくれたら、キミもその瞬間からファンだよ!…なんて…ね?」
「ありがとうね! 『チョコ美味しかったです』ってお手紙!」
俺は返事を催促するのが嫌で、そもそも自分が手紙を書いた事実を知られるのが嫌で、たまたまクラスメイトになっただけなのに、特権かのように行使するのが嫌で。俺は自分の名前を書かなかった。
でも、変な話だけど。俺は。
園田とクラスメイトで、園田智代子のファンで良かった!
・何なんだこれは。
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