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子どものメイクどう思う?

最近は、小学生にもお化粧がはやっているんだって? そう言えば、中学校の入学前説明会で「スクールメイクはしてこないでください」って注意事項があったよ、へー、「スクールメイク」って言葉があるんだね、

なんて話を聞く。

話を聞きながらふと思う。はて、そう言えば、なんで小中学生は一般的にメイクNGなのかな、聞かれたらうまく答えられないなぁ。

昔は、「お化粧なんてしなくても、そのままで充分可愛いんだから」なんて言い方をしたよね。でも、「そのままで充分可愛い」は、メイクを〈しなくていい〉理由にはなるかもしれないけれど、メイクを〈してはいけない〉理由にはならない。そのままでも可愛いけれど、メイクしたら違う可愛さがあるかもしれないし。

「若くて肌がきれいなのに、それ以上なにか塗るなんてもったいない」とも言われていたけれど、小中学生は、ファンデーション塗ってるわけじゃないからね。ベースを作るのではなく、見た目の印象が変わるメイクを楽しんでいる。

そう言えば、もう20年も前だけれど、おもちゃメーカーで働いていた頃、「キッズコスメ」を担当していたことがあった。あの時は、「お化粧するという行為への憧れ」を満たす商品を作っていた。ファンデーション風のパウダーの成分は、ほぼベビーパウダーと同じ。ネイルも石鹸で落ちるので「学校に行く前にすぐに落とせる」というのがウリだった。
でも、小学校高学年から中学生くらいの子たちのメイクは、行為ではなく、実際に見た目が変わることの楽しさだと思う。服や髪型を変えるのと同じように。

そうそう、昔は「お化粧なんかに夢中になっていると、勉強に身が入らない」なんてことを言う人もいた。でも、勉強に身が入らない人は、メイクしていなかったとしても、身が入らないことに変わりがない。読みかけのマンガとか、好きなクラスメイトのこととか、お昼ごはんは何かなー、とか、メイク以外の何かに気を取られて、勉強に身が入らないと思う。メイクをワルモノにしても仕方ない。

そして、改めて、「あれ?どうしていけないんだっけ?」と思う。

私自身は、メイクにはさして興味のない子どもだったから、メイク禁止なんてけしからん、と主張したい訳ではない。ただ今までずっと、「子どもだから、まだ、だめだよ」と当たり前だと思ってきたことの中には、必ずしも当たり前じゃないことも含まれているかもしれない。もちろん、「だめなものは、だめ!」と、理屈はなくとも、やってはいけないってこともあると思う。家庭ごとに方針が違うこともあっていい。(ウチはウチ、ヨソはヨソ、って、やつですよね。)

一般的にはこう、と言われるものがどんどん変化している。その中で、何は良いのか、何はダメなのか、「今までこうだったから」ではなく、改めて理由を考え直してみると、自分の意外な思い込みに気づくかもしれない。

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