マガジンのカバー画像

絵本はもっと遊びになる

53
絵本の魅力に、もっともっと出会いたい! 絵本を選ぶことを楽しんだり、読んだ絵本を生活につなげたり、絵本からおしゃべりが広がったり・・・。絵本を使って、「読む」以外にも、こんなに楽…
運営しているクリエイター

#親子遊び

【季節のおすすめ絵本】3月:おてがみ

3月。出会いと別れの季節。 人とのつながりを愛おしく感じたり、一緒に過ごした時間を振り返ったり、大切な人への想いを言葉にしたりすることの多い時期。 そんな季節の想いをしっくり表すテーマは何だろうかと考えて、「おてがみ」だな、と思い至りました。 想いを言葉にして相手に届ける。そういう、心のこもったお手紙の絵本をご紹介します。 まずは、大切な相手を思いやる気持ちのこもった「おてがみ」。 「お手紙がほしい」と思うのは、がまくんだけじゃないんです。そう言えば、子どもたちもみんな

【季節のおすすめ絵本】10月:どんぐり

どんぐりが好きです。 道端でどんぐりを見つけると、宝物を見つけたような気持ちになり、拾いたくなります。拾わなくっても、わくわくします。 どんぐり遊びの記事を書いた時には、沢山の人に読んで頂けて、きっと、みんなも、どんぐりが好きなんですね。 という訳で、今月は「どんぐり」の絵本を紹介します。 さぁ、ここから、どんどん集めますよ。 集めたどんぐりを、何に使いましょうか。 どんぐりをテーマにしたこんな物語も紹介します。 そして、最後に。ぜひぜひ手にとってページを開いても

【季節のおすすめ絵本】8月:なかまは何人?

今月は、8月だから・・・って訳でもありませんが、親子で楽しむクイズみたいな形式でご紹介します。 夏休みだからって、特に親子でどこかに遊びに行かなくちゃいけない、ってこともないと思うんですよ。家でのんびり過ごしたっていいし、何か楽しいことを見つけたっていい。そんな〈プチ楽しいこと〉の1つとして、こんなクイズっぽいものでもいかがでしょうか。 「○人(ひき)の仲間」と言われると、必ず思い出す絵本って、ありませんか? たとえば、〈7匹〉だったら、『おおかみと7匹のこやぎ』・・・とい

【季節のおすすめ絵本】1月:うさぎのおはなし

年末年始になると、にわかに登場する干支の動物たち。 今年1年間の主役のはずですが、1月も半ばを過ぎると話題にのぼらなくなってしまう気もします。(12月の末にバトンタッチ係としてちょっぴり登場しますけどね。) 今年の干支は、絵本にも沢山登場する「うさぎ」。ブルーナのうさこちゃんや、ピーターラビットなど、世界中で愛されるうさぎたちの姿も、すぐに思い浮かびますよね。 沢山ある「うさぎ」絵本の中から、民話や昔話に登場する「うさぎ」の絵本を紹介します。 まずは、日本のお話から。 昔

【季節のおすすめ絵本】7月:冒険に出かけよう

夏は冒険の季節、という感じがしませんか? 夏休みがあるから、という理由もあると思いますが、暑くて暑くてエネルギーに満ちた「夏」という季節は、なんとなく未知の世界への興味を掻き立ててくれるような気もします。 夏休みにちょっとした冒険(はじめて1人で泊まる、とか、キャンプに行く、とか、はじめて1人で電車に乗る、とか)を控えているならば、その前に冒険の絵本を読んで、勇気をもらうのもいいかもしれませんね。 と言う訳で、7月は〈冒険に出かけよう〉というテーマでご紹介します。 冒険

【季節のおすすめ絵本】10月:感謝して「いただきます」

秋は実りの季節です。食欲の秋でもあります。そんな訳で、秋には、食べ物の絵本、とりわけ、秋に収穫される果物やおいも、寒い時に嬉しいほかほかのスープやパン・・・などの絵本を紹介してきました。 今回は「食べ物」の絵本でもちょっと趣を変え、「誰かが手間暇かけて用意してくれたこと」へと思いを馳せるような絵本を選びました。 「いただきます」という言葉は、食べ物の命を頂くことへの感謝の言葉ですが、同時に、その1つ1つの命を、育てて届けてくださっている方たちに対しての感謝の想いもこもってい

【絵本から広がるあそび】10さつ目『もりのピザやさん』

絵本を入り口にして、そこから広がるあそびのアイディアをご紹介します。 今回の絵本は『もりのピザやさん』(舟崎靖子:作 奈良坂智子:絵 偕成社) どんな絵本?『もりのピザやさん』という題名は聞き覚えがなくても、「もりはおもしろランド」というシリーズの絵本のどれかは、目にしたことがあるかもしれません。(リンク:偕成社のウェブマガジンで紹介されていました。) 自分の姿そっくりの「あなたの形のケーキ」を作ってくれる いたちのおかしやさん。もりの仲間たちの体に合わせて自転車をカスタ

【季節のおすすめ絵本】4月:あの子も この子も みんなともだち

新しい生活が始まる4月。入園や入学、進級やクラス替えと、新しい友達との出会いに、ドキドキする時期でもあります。 そこで、4月は〈あの子も この子も みんな ともだち〉というテーマで絵本をご紹介します。と言っても、今回ご紹介する〈あの子〉や〈この子〉は、かなり多彩な顔触れですよっ! まず、4月のテーマを〈あの子も この子も みんな ともだち〉にしようと思った1冊から。 誰かのことを、つい先入観で見てしまうことがあります。「きつねだから」「たぬきだから」「どこの出身だから」「

【絵本レビュー】にんじんようちえん

自分の心の向きが変わるだけで、世界は全く違って見える。 それは子どもも、大人も同じだけれど、子どもの場合は「心の向きが変わるきっかけ」が、とても繊細で、そよ風みたいなので、大人の目からは気づかない場合も多い。 でも、この絵本に出てくる大人は、その繊細な子どもの心の動きを見逃さない。見逃さないけれど、大げさに指摘したりもしない。そっと、気づいて、そして、気づかないふりをしながら見守っている。 そういう安心感に満ちた絵本だな、と思った。 『にんじんようちえん』(3月10日発

【季節のおすすめ絵本】1月:昔ながらのあそび

この季節だからこそ、味わいたい絵本、というものがあります。 もちろん、子どもたちが、真冬に水遊びの絵本が読みたくなったり、雪だるまの絵本が好きすぎて1年中楽しんだりする姿も、それはそれで微笑ましいので、あんまり厳密に「絵本を使って季節を教えよう!」とは思わないのですが。 もっと緩やかな感覚で、〈今年も、この季節だなぁ〉とか思いながら、手に取りたい絵本があってもいいよね、という想いで、月ごとの絵本をご紹介していこうと思います。 あけましておめでとうございます。 何が変わるわけ

【季節のおすすめ絵本】12月:心を届けるおくりもの

この季節だからこそ、味わいたい絵本、というものがあります。 もちろん、子どもたちが、真冬に水遊びの絵本が読みたくなったり、雪だるまの絵本が好きすぎて1年中楽しんだりする姿も、それはそれで微笑ましいので、あんまり厳密に「絵本を使って季節を教えよう!」とは思わないのですが。 もっと緩やかな感覚で、〈今年も、この季節だなぁ〉とか思いながら、手に取りたい絵本があってもいいよね、という想いで、月ごとの絵本をご紹介していこうと思います。 まずは、12月。 12月は、「おくりものの絵本」

【おすすめ絵本】自分は自分だからいい、と思える強さを受け取って欲しい

3歳を過ぎると、「○歳だから、この本」というよりも、こども1人1人の好きなこと・興味のあることで、絵本を選べるようになりますよね。「○歳におススメ」というよりも「乗り物好きにおススメ」「こわいもの好きにおススメ」「疑問を持つことが好きな人におススメ」・・・など、ジャンルに分けた方が、楽しめる絵本と出会えそうです。 それでも、3歳から小学校に入るまでの間くらいに、ぜひ出会っておくといいよ、とおすすめしたい本もあります。定番絵本の中から、「ぜひ出会ってみてね」と思う絵本を厳選し

【おすすめ絵本】2歳、世界が広がるからこそ愛されている実感がうれしい

2歳くらいになると、こども自身の「今こうしたい」「そっちじゃない、これがいいんだ」「自分でやりたい」という気持ちが、どんどん膨らんできますよね。こどもたちの、「自分はこれがしたいんだー!」という想いは、時に大人の都合とは折り合いがつかなくて、困ることもあるけれど、でも、どんどん成長している証でもあります。 知っている言葉も概念も増え、理解できる絵本もぐっと広がる時期です。また「絵を読む」チカラにも長けているので、絵もじっくり味わえる本を読むと、大人が気づかなかった楽しみ方を

【おすすめ絵本】1歳の子どもにとって 「身近なもの」は 楽しい

おすすめ絵本を紹介する時に年齢で分けるのは、意味があるようでもあり、ないようでもあります。子どもに絵本を選ぶ時の1つの目安として、助けになりますが、同時に、あまり対象年齢に縛られなくてもいいよ、とも思います。 いい絵本は、何度も何度も味わいつくすことのできる深さを持っているので、年齢を追うごとに違う楽しみ方ができます。だから、今回紹介する絵本は、1歳くらいの人が楽しんでくれるかな、と思って選んでいますが、もちろん、もっと年齢が上がれば違う魅力を感じると思います。 なので、4