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ムジカピッコリーノ

Eテレ最高です。

職業的趣向なのか、もともとデザインや建造物に纏わることは、実態にしてもメディアにしても出来うる限り見逃さないようにしている。「CASABELLA」や「カーサブルータス」、近代建築関係の蔵書が出れば基本は手に入れる。NHKなら「美の壺」や「日曜美術館」は欠かさない。けれど、時に自身が尖っているというか精神を著しく疲弊させていることがある。

そんな中、ふとEテレにチャンネルを合わせると何とも形容しがたいユルーい雰囲気が漂っている。「ノージーのひらめき工房」、「デザインあ」面白い。建設的思考ってこうゆう単純発想から生まれるんだよなーと初心にかえったりしつつ、子供向け番組を真っ正面に観る。「グレーテルのかまど」いいなー。ツボをついてくるなぁ。そして、とくに見逃せないのがムジカピッコリーノという音楽番組。ムジカムンドという世界でモンストロと呼ばれる記憶装置を助け、その楽器の音を蘇らせるという話軸なのだけども、そこまでのプロセスといい、ムジカを蘇らせたあとの楽曲チョイスやゲストミュージシャンとのセッションがまた素晴らしく、まいど魅入ってしまう。

と思えば音学のようなものも平たく説明していたり。近いところでいうとシタール奏者の吉田こうきさんの回なんてどこかのliveにでも行ったかのような高揚感に包まれてしまった。ジョン・ケージの「無音」の回もよかったな。こういう番組を発信するに至った製作者に頭を下げたいような気持ち。尊敬します。尖っているだけでは駄目なんだなぁ。楽しくないと。お笑い番組みたいにシンプルに笑えることって人間にとって何より大事なことだと思う。

ムジカピッコリーノにくるりが出てくれないかなーと願っている。例えば岸田さんはどんなモンストロを甦らせるのだろう。個人的興味がムクムクと沸き上がって、また新しく楽しい世界に連れていってもらった。

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