芋出し画像

キッチン🍎䞉重の恵み🌿『田䞭䜑暹』リレヌコラム⑚ 蚪問報告、商品開発案発衚を終えお

䞉重県四日垂出身、西麻垃、割烹「䌊勢すえよし」店䞻の田䞭ず申したす。
『矎味しい恵みを未来に残す』をコンセプトに、埪環型瀟䌚を地元䞉重に生み出す「䞉重の恵み」の代衚も努めおおりたす。
珟圚「䞉重の恵み」は、䞉重県倚気町にある盞可高校ず共同で「キッチン䞉重の恵み」プロゞェクトを実斜しおおりたす。

お題は「氎産珟堎の課題を矎味しく解決せよ」。

ずいう事で、プロゞェクトがスタヌトしたした


珟圚、盞可高校の調理郚の有志8名そしお顧問の西岡先生ず商品開発䞭です。

緊急事態宣蚀を受けリモヌトでプログラムを進めおいたす。

生埒たちのコラムで「進行状況ず䜓隓を䌝える」
田䞭のコラムで「その裏にある手間の芋える化」

を蚘録しおいきたいず思いたす。

■プログラムの進行具合


①「盞可高校」ず「䌊勢すえよし」の授業
②「友栄氎産」オンラむン蚪問
③「盞可高校」ず「䌊勢すえよし」の授業
④「倖湟持協」オンラむン蚪問
⑀「䌊勢志摩冷凍」オンラむン蚪問
⑥「蚪問報告ず商品開発案発衚」  ←むマココ
⑊「ぎゅヌずら」オンラむン蚪問
⑧⑭商品開発䌚議
⑮商品販売スタヌト

④「倖湟持協」オンラむン蚪問
⑀「䌊勢志摩冷凍」オンラむン蚪問
を経お、「未利甚魚を掻甚魚に」にすべき魚、できる加工が芋えおきたした。
そしお今回は、④⑀の蚪問報告ず商品開発案発衚ずいう回でした。

ここたでのオンラむン蚪問で圌らが䜕を受け取っおいるのか。
そしおプロゞェクトの肝心の郚分”商品開発”がいよいよスタヌトずなりたした


■蚪問報告

「倖湟持協」「䌊勢志摩冷凍」のオンラむン蚪問の際の孊んだこず・感じたこずを䞀人䞀人に発衚しおもらいたした

・「倖湟持協」オンラむン蚪問報告

蚪問の際の詳现の蚘録は幎生の枡邉さんがたずめおくれた、こちら、を是非ご芧ください。

発衚の䞭で生埒の口から倚く出おきた内容がありたした。それは、
「魚がこうやっお獲れるのを知った」「持垫さんの倧倉さを知った」「新鮮な状態で魚が私たちに届く理由が知れた」「生産者の方々の想いを橋枡しできる商品にしたい」ずいうものでした。

最埌に発衚しおくれた二幎生の濱口くんは
『定眮網ではすごい沢山の魚が撮れおいる事を知れたのず同時に、未利甚魚も倚いずいう事実を知れた』ず発衚しおくれたした。

圌らからこういった蚀葉を聞いお私はずおも嬉しかったです。
なぜなら、私がこのキッチン䞉重の恵みの掻動を通じお、生埒の皆さんに䌝えたい事の䞀぀が、「食材が届くたで」のストヌリヌの倧切さだったから。
生埒の皆さんは、この倧切さに気付いおくれおいたのです。

私がその倧切さに初めお気付いたのは25歳の時でした。
初めお生産珟堎のお手䌝いずしお癜菜の収穫を二日間お手䌝いさせおもらった時です。
その時に感じた事が、いたなお私の料理人ずしおの基盀ずなっおいたす。

私たち料理人は、ずおも慌ただしく日々仕事をこなす必芁がある、そういった珟堎が倚い職皮です。忙しいず぀い぀い"䜜業”になっおしたい、ストヌリヌに想いを銳せる事を忘れおしたいがちです。私も料理を孊び始めたずきはそういった状態になっおいたした。
このプロゞェクトを通じお、生埒の皆さんに、「食材が届くたで」のストヌリヌの倧切さを知っおもらう。
それが、「食材ぞの感謝」ぞず繋がっおいきたす。

これから瀟䌚に出お荒波を乗り越えおいく圌らに、「食材が届くたで」を理解しお「食材ぞの感謝」を持っおもらいたい。その想いを持っお成長しおいけば、感謝を還元できる料理人ずなるはずです

・「䌊勢志摩冷凍」オンラむン蚪問報告

蚪問の蚘録は幎生の宿谷さんがたずめおくれた、こちら、を是非ご芧ください。

「衛生管理の培底がすごいず思った」「冷凍加工技術に驚いた」「匁圓䜜りの時に掻かせないか詊したい」ずいう蚀葉が沢山の生埒たちの報告の䞭から出おきたした。

䌊勢志摩冷凍さんのプロフェッショナルな加工の話・冷凍技術の話にずおも興味深かった様子でした。
私も䌊勢志摩冷凍さんに初めお蚪問させおもらった際に同じ感想を抱きたした。
宿谷さんの蚘事をご芧いただければその理由がお分かりになるかず思いたす。

私たち料理人は、倧きいくくりでは加工の方々ず同じ「厚房」の枠の䞭に入る職皮です。
だからこそ生埒たちも私も、䌊勢志摩冷凍さんのプロフェッショナルな加工の話がずおも興味深かった。
さらに生埒たちは、そんな䌊勢志摩冷凍さんのやり方を孊んで、取り入れたいずも考えおくれおいたした。
孊ぶ姿勢がずおも玠晎らしい

今回のプロゞェクトは「未利甚魚を掻甚魚に」するために、沢山の未利甚魚の行き堎を芋぀けるための、沢山の商品の補造が必芁ずなりたす。
それを可胜にする、加工に぀いおの理解をきちんずしお、商品開発を進めおいく。

普段生埒たちは生埒自身の手で料理を䜜っおいたすが、
今回は生埒たちで料理を䜜らない提案をしおもらいたす。
だからこそ、より沢山の事を考える必芁がありたす。

さあ、「未利甚魚を掻甚魚に」するための準備が敎っおきたした

生産者さん、流通の方々、加工の方々、生埒の皆さん、
それぞれの想いを乗せた商品開発が始たりたす


■商品開発における料理人の圹割「矎味しい」の創出

生埒たちの商品案の話の前に、今回の「キッチン䞉重の恵み」における料理人の圹割に぀いおお話させおください。

生産者さんず加工の人たちに「未利甚魚・䜎利甚魚」の課題を教えおもらっおこのプロゞェクトは始たりたした。
実態を知り、共に解決策を芋぀けるため、生埒たちずオンラむン蚪問をこれたで行っおきた䞭で、掻甚されおいる魚・掻甚されにくい魚の『特城』が芋぀かりたした。

掻甚されおいる魚
・手間がかからない
・商売をする䞊での効率が良い
・矎味しい魚ずしお認知されおいる
・倀が付きやすい

掻甚されにくい魚未利甚魚・䜎利甚魚
・手間がかかる
・商売をする䞊で効率が悪い
・矎味しい魚ずしお認知されおいない
・倀が぀きにくい

掻甚されにくい魚の特城は、未利甚魚・䜎利甚魚の課題であるこずがわかり、これたでの取り組みを通しお課題の解決策も少しず぀芋぀かり぀぀ありたす。

今回のお題は『氎産珟堎の課題を矎味しく解決せよ』
ここからの商品開発での、生埒たちず私ず西岡先生の『料理人』ずしおの圹割は、『矎味しい』の創出です。

これにより、「矎味しい魚ずしお認知されおいない」ずいう課題が解決されお、今たで未利甚魚・䜎利甚魚だったお魚に䟡倀が぀きたす。

そしお、沢山の流通がでれば、未利甚魚が掻甚魚に倉わりたす


これたでの取り組みで
䌊勢志摩冷凍の加工の協力、持垫さんの協力により「手間がかかる」「商売をする䞊で効率が悪い」ずいう課題解決の糞口も芋えおきたした

今回のプロゞェクトは、「盞可高校」ず「䞉重の恵み」だけで行っおいるわけではありたせん。
地域のみんなで協力しお「矎味しい恵みを未来に残そう」ずしおくれおいたす
それぞれが䞀人で動いおも解決しおいかない課題を、地域のみんなで協力しお解決しおいく。
地域で䞀䞞ずなっお取り組む、このやり方こそが「キッチン䞉重の恵み」で倧切にしおきた所であり、埪環型瀟䌚を創出しおいく䞀぀の圚り方だず考えおいたす。

矎味しい商品開発をしお、䞉重県の皆さんず䞀緒に、未利甚魚の課題を解決しおいきたす


■商品開発案発衚

今回の発衚に向けお「文字ずスケッチを䜿っお商品案を発衚」ずいう宿題を生埒たちに出したした。
これたでオンラむンで蚪問した方々から「聞いた事」「芋た事」「孊んだ事」を存分に生かし、枠にずらわれずに自由な発想で、考えおもらいたした。


各商品開発案に関する蚘事は、盞可高校調理郚幎生の濱口君がずおもよくたずめおくれた蚘事がありたすので、こちらも是非ご芧ください。
ちなみに、こちらの濱口君の蚘事の䞭で、『商品開発の際にこだわった぀のポむント』ずしお、今回の商品開発の倧事なポむントを曞いおくれおいるのですが、
このたずめが玠晎らしい
今たでで孊んだ事が、きちんず敎理されおいお、他の人にも分かりやすくたずめおくれたした。
将来、調理の先生になりたいずいう濱口君ですが、ずおも説明䞊手な、良い先生になっおくれるでしょう
是非ご芧ください。

①「干物図鑑in䞉重」
②「䞉重のうたみ䜃煮」
③「䞉重のサチヌゞョ」
④「魚(ぎょ)っずするほど梅(うめ)ぇ時雚煮」
⑀「銀銬マリネ」
⑥「䞉重のおかきあげ」

6぀の商品開発案が生埒たちから発衚されたした。

これらの商品案の詳现に぀いおも濱口くんの蚘事に蚘茉がございたす。

・手曞きの絵

干物図鑑


たず第䞀に私が思ったこずは、スケッチの『絵』がずおも䞊手ずいうこずそれぞれの魚の特城を捉え぀぀愛嬌たっぷりに描かれおいたす
恥ずかしながら、私は絵を曞くこずが、ずおもずおも苊手で、料理人ずしお䜕床も、「こうゆうずきに絵が描けたら、、、」ず苊しんだこずがありたした。
料理人が絵がうたいず、「料理アむデアを他の仲間に共有するずき」「新しい料理アむデアを緎っおいるずき」「料理コンテストに出堎するずき」などで、ずおも圹に立ちたす。


・生埒たちのアむデアの源

おかき揚げ

䟋えば、濱口くんが考えおくれたおかき揚げ。

こちらは、䞉重県産のおかき・あられを衣にしお揚げるずいう商品案。

組み合わせずしお、䞉重の名産のお茶で茶塩ず合わせる提案がでたした。
この商品案以倖も、圌らの商品案の䞭に出おきた組み合わせ食材は、䞉重県の名産品ばかり
党おの料理に䞉重県の名産品が入ったものを提案しおくれたした。
その䞭には䞉重県人にずっおもあたり知られおいない隠れた名産品を組み合わせた案も出おきお感激いたしたした。
ただただ未利甚魚を販売できるように商品化するだけでなく、䞉重県の名産品を䜿甚しおいき、地域ずしおのオリゞナリティを出しながら、
地域の矎味しい恵みを積極的に䜿っおいく。
その事により、地域での埪環が産たれ、矎味しい恵みが未来ぞ残っおいきたす。
圌らは沢山の事を吞収力しおくれおいたす。そう実感できる発衚でした。

玠晎らしい商品案぀すべおに拍手

・びっくり商品案


䟋えば、干物図鑑。これは、青魚の小魚が色々な皮類の魚が混ざっおいる事を逆手にずったアむデア。
商品を図鑑ずするなんお、ずおも私には思い぀きたせんでした。小魚は鮮床劣化が早く、魚の皮類ごずに振り分けるこずができたせん。
混ざっおいる状態での商品化が必芁になるのですが、この混ざっおいる状態を魅力に倉える事のできる玠晎らしいアむデアです。
他にも、「䞉重のサチヌゞョ」や「銀銬マリネ」ずいった食材数が倚く、加工が難しそうな内容は、私の商品案の遞択肢の䞭に入れおいたせんでした。

「難しそう」「できないだろう」ず考えお、商品化のアむデアに入れおすらいたせんでした。できるかどうかは、加工堎が決める事であっお、商品案を考えおいく䞭で”できない”ず決め぀ける必芁はありたせん。
こういった私には思い぀かないような提案をしおくれたした

■玠晎らしい生埒のアむデアを聞いお


生埒の発衚は私に沢山の刺激を䞎えおくれ、柔軟に物事を捉える事ができるようになりたした。
商品開発は行き堎を芋぀けるための䞀぀の手段であり、その他の手段もあった方が良い。
生埒たちから出た商品案は、どれも䞉重県の名産品を䜿った玠晎らしい提案でした。開発する商品を䞀぀に絞るのではなく、それぞれのアむデアに合った色々な圢で発信しおいければ良いのではないかず思いたした。
商品販売以倖にも、盞可高校が運営しおいる、たごの店でのテむクアりトの商品ずしたり、未利甚魚の矎味しい掻甚方法ずしおレシピを提䟛するこずもできるのではないか今回、商品開発案からもれおしたった案も掻かす方法はあるはず

もちろん商品開発を行う事も倧切な手段の䞀぀ですので、商品開発は商品開発で培底的に矎味しい商品を䜜り䞊げおいきたす。
たずは党郚䜜っお食べおみお、そしお料理人チヌムで䞀緒に改良をしおいこうず圌らに䌝えたした。
圌らのアむデアは、ずおも玠晎らしいものばかりで、専門分野の倧人が関わるこずで、さらに魅力的な商品になっおいくでしょう。ここからの私の圹割は、アむデアをもっず良くする方法を圌ら自身に芋぀けおもらうガむドであり、誰もが矎味しいず思える商品に道案内をする事です。


生埒ず共に、私もこの「キッチン䞉重の恵み」のプロゞェクトを通じお沢山の事を孊ばせお頂いおおりたす。

共に孊んで、取り組んで、持続可胜な瀟䌚を䞀緒に䜜っおいきたしょう


■次回予告

第䞀回詊食䌚
そしお、地元スヌパヌ「ぎゅヌずら」さんにオンラむン蚪問

この蚘事が気に入ったらサポヌトをしおみたせんか