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#5 旅立ちの時

助産師のHiroです。今日は県外の大学に進学する娘の引越しでした。荷物を積み込んだ我が家の前にも、引越し先のアパートの近くでも桜が咲き誇り、娘の旅立ちを一緒に祝ってくれているように感じました。

田舎暮らしの我が家。子どもたちと暮らせるのは高校までと思いながら育ててきた。お友だちの中には高校から地元を離れる子も多く、都会の方よりも「子どもたちとの時間には限りがある」ということを意識してきたのではないかと思う。
この日に後悔しないようにと親としてできる限りのことはやってきたと思うけど、よくわからない寂しさがこみあげてくる。

医療系の大学に進学するので、予防接種の記録など必要になるため大切にしてきた母子手帳を渡した。母子手帳は私と娘の絆を記した宝物。
発育が驚くほど早すぎて逆に心配した娘。
「生後1ヶ月で初めての寝返り」「お兄ちゃんの水ぼうそうがうつった。早く良くなりますように」「あーちゃん(お母さん)て話してくれた。女の子はおしゃべりが早くてびっくり!」
何月何日にどんなことがあったのか、毎月少しずつ書いていた文章を読み直すと、娘と過ごした日々が鮮やかに浮かんでくる。

助産師になるために大学に通っていた時は、私の代わりに末っ子の息子に読み聞かせをしてくれた。
助産師になってからは仕事が遅くなりなかなか帰れない日は、兄弟と協力しあって晩ごはんを作ってくれていた。いつも私を助けようとしてくれる頑張り屋の娘。短気な夫にみんなが怒られないようにと家族の中でバランスをとっている娘が、無理しすぎているようで心配だった。

思春期になってからは、夫にもやりたいことを伝えたり、嫌なことは嫌と自己主張できるようになってきた。この1年は私にも進路や友人との悩みを相談してくれて自分の本音が出せるようになったと感じている。

きっと大丈夫。

暮らす場所は離れても心は常に傍にいて見守っている。子どもたちがうれしい時もつらい時にも、自分と向き合い、人生を自分の力でどんどん切り開くことができると信じている。私自身も子どもたちに背中で生き方を伝えられるよう自分の人生をワクワク進んでいこう。 


919字 35分

娘のお気に入りだった絵本
読むたびに何度もしあわせな気持ちになる

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