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クセが強い、大好きな先生

息子たちが通った千葉のフリースクールで教鞭を取っていた先生が先日亡くなった。

急なお知らせで、その時に初めて病気だったことを知った。その先生はクセの強い方なんだが、憎めない性格の持ち主で長男が小学一年生の時に開校した時から唯一残っていた先生でもあった。シュタイナー教育を日本に紹介したと言われている子安美智子さんを慕って、千葉の房総半島に開校した学校を支え、子安さんが亡くなった後もずっと子供達にドイツ語やオイリュトミー(シュタイナー教育ならではの学科で運動芸術といわれている)を教え続けてくれた。さらにシュタイナー哲学の勉強会なども放課後に受け持ってくれたりもしてくれていたそうだ。私は千葉の学校の活動には関わっていなかったが、遠くから通ってくださっていたことは知っている。

亡くなる前夜に、偶然にも、子供達と千葉の学校の話をしていた。二人ともオイリュトミーが好きで、(あくまで自己判断だが)他の子供たちと比べて上手に動けるのはその千葉の先生のおかげだという(もちろん他のシュタイナー学校と比べて圧倒的に生徒の人数が少ないからという理由もあると思うが)。そして長男はその先生のことが好きだと言っていた。小学生の頃から知っていたが、人として好きと思ったのは高校になってからだとも。時間をかけて人を好きになる貴重な体験をしているわけだが、クセの強い人柄を好きになれるのはかなりの教育成果ではないかと思った。

短気なところがあるが、論理的に話しができ、感情に任せて当たることは子供はもちろん大人に対してもなかった。子供相手でも自分が間違っていたら素直に認めることができる素晴らしい性格の持ち主だった。

千葉の学校は担任の先生が一斉に辞めたりと、何度も潰れかけ、閉校の危機に遭い続けてきたが、その先生は一度も見捨てることなくいつも支えてくれた。そんな彼女にさよならをいうチャンスもなく、コロナだからお葬式などお別れをする機会もない。18年以上の付き合いがあった方とのお別れには寂しい限りのカタチとなってしまった。あのクセの強い彼女にもう会えないなんて。。。残念で仕方がない。

「私たちを見守っていてください」なんていわない。どうぞ、地上での苦労も全て忘れてのびのびと過ごしてほしい。


今まで本当に本当にありがとうございました。

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