6-22 線の美しさ

久々にデッサンをした。

デッサンにおいて僕が好きでやまないポイントは、境界線である。空間と物体の境界線を黒ではっきりと濃く描かないようにするのだ。薄く、まるで境界線がないかのように。実際、物体をよく観察しているとわかるのだが、空間と物体の間には、黒い境界線などどこにもない。

我々を我々以外と区別しているのは、一体何なのだろう。あるはずの境界線はまるで幻想のようで、ないようであり、あるようでない。

僕はいつだってその美しさに魅了されてしまうのだ。

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