4-26 アースチャイルド
お前は性行為自体が好きなわけではないな?とずっと言われ続けていたので、しばらく考えていた。
逆に君にはエロティシズムが似合うと言われたこともある。どちらも俺のことをよくわかっている人間で、俺が好きな人間たちだ。
確かに昔の俺は性行為をめちゃくちゃしていたし、だけれども、今は昔の俺と比べてSEX自体が好きではなくなったと思う。
ひとつは、高校時代に毎日SEXをしていたことが起因すると思う。毎日会い、毎日一緒に帰る人間だったため、放課後に毎日していた。休日もよく会っていた。正直、性行為がなくては破綻してしまうような関係だったと思う。
ほかにも、生理だと少し残念がられるだとか、性行為なしでは成り立たない関係性が築かれていたことから、自分が性行為できない人間だと思われると失望されてしまうんじゃないか、そんなことをしばしば考えるようになってしまった。好きな人間には好かれていたい。いや、好かれなくてもいい、好きな人間に関われなくなってしまうことが恐怖でたまらない。
加えて、「好き」を性愛としかみなさない人間がはちゃめちゃに多いと思う。好きな人間がそのような人種である場合、こちらが性行為を拒否することによって不安にさせてしまうことが考えられる。実際俺もそうだったので、それは避けたい。
このことを話したら「お前、慈善活動でSEXしてんの?!きもいな〜」と言われたが、俺もそう思う。
だからといって俺だって性的な目で人を見ないわけではないし、SEXで気持ちよくなることはもちろん好きだ。性愛の意味での「好き」だって確かにある。だけど、それは相性の問題と、まず友愛を育んでからじゃないのか?と思う。はじめから性愛の意味での目線を向けられてしまうと、俺はその時点でシャットアウト、キャットアート。
まずは友愛ハードルを乗り越えてから性愛ハードルを乗り越えてください。俺は幅跳びのが好きでしたけど。
SEXが好きでなくなった原因のもうひとつは、性欲処理的な部分で行けば自慰行為の方が圧倒的に楽だし早いという部分にあると思う。SEXだと相性を考えなくてはいけないし、好きなときにできるわけではない。そういう意味では自慰行為自体は結構好きだった。
しかし、いつからか義務になってしまったのだ。性欲が収まらないパターンと、不眠すぎるがあまりに自慰行為なしでは眠れないパターンの2種類によって、ほぼ毎日自慰行為に励んでいた。義務化されちゃったらなんだって好きじゃなくなっちゃうよなあ。義務と選択なんて間違うなよってセカオワにも言われた。
だからさ、俺は、俺と性行為をしない人間と仲良くなりたいんだ。俺がずっと「誰も俺に好意を持たないでくれ」と言っているのはそういうわけなんだ。
とはいえ、好きになられてしまえば性的な目で見られてしまうことって基本的に避けては通れないと思う。俺の中での友愛ハードルをゆうに超えてきたような人間からならある程度は嬉しいことなのだが、好きな人間以外からだとそれまた結構キツい。なんか勝手に期待されて失望されんのってめちゃくちゃ苦しいんだよな。ということで、俺は基本的に個人に対して連絡を取らないし、「好き」という言葉を使わないようにしている。肉体関係だけの人間は切ってしまった。今残っているのは、肉体関係はあるにせよないにせよ、精神面やそれ以外の関係性が好きな人間だけである。
もし個人的に連絡が来ているなら、好きな人間ですし、好きになられてもいいと思っている人間ですよ。もしくは好きになられる可能性がないという多大な信頼を寄せているかの二本立てでお送りしま〜す。また来週も見てくださいね。ジャンケンポン。ウフフフフフ。
今日の言葉… 実績「緑ヶ丘の好きな人間」トロフィーを獲得しました!
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