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建物さんぽ#6「国際子ども図書館」古さと新しさの融合が心地いい

趣味:建物探訪&散歩、「古い建物を見ながらコーヒーを飲みたい」が口癖の私が各地の建物を巡った記録をまとめていきます。

今回は、東京上野の「国際子ども図書館」です。

「帝国図書館」だった「国際子ども図書館」

数年前、子どもたちを連れて、「国際子ども図書館」を訪れた。

出産後、家族で古い建物めぐりをしたくても、まだ分別もわからない乳児・幼児たちを連れていくのは無理だと感じることが多く、出産後はかなり諦めて過ごしていた。

そんな中、ふと行きたいと思い出したのがこの「国際子ども図書館」だった。

「"子ども"図書館」。子育て世代になんと心強い3文字か…。ただし、図書館であることには変わりないので、彼らが騒ぎ出したら即撤退しようと心に近い、いざ。

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国際子ども図書館は、明治39年に「帝国図書館」として建設、昭和4年に増築される。東洋一の図書館を目指していただけあり、その荘厳さたるや…。

このくすんだ色合いも、なんともいえない味がある。

大階段という名にふさわしい…

中に入るとすぐ、はい階段!
3階まで吹き抜けになっている「大階段」だ。

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…見上げると吸い込まれそう。

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3階までとは言え、1階ずつが高いのでまとめて登るとちょっと息が切れた。

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頑張って登ったごほうびは、階段頭上の照明。この繊細さ…ピアスみたいですごく好き。

古さも新しさも互いが互いを引き立てあう場所

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昔は閲覧室だったという、3階のホール。

大きな窓から光が入り、とても明るい。

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ホールのバルコニーからは、レリーフも間近で眺められる。

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国際子ども図書館は、平成になってからも改修が行われている。

建物の原型保存のために一部がガラスの壁に覆われており、さらにガラス張りのアーチ棟という建物もあり、古さと新しさが心地よく共存していると感じた。

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原型保存のやり方がわかりやすいのがこちら。

これは3階の写真だが、右手は古い建物、左側は古い建物を守るためのガラスウォール。こうやって保存するやり方があるのかと感心する。

それと同時に、このやり方がなければ3階の外壁をこんな間近で見られる機会はなかったのだと思うと不思議な気持ちに。

すっきりとした新しさがデコラティブな古さを引き立て、互いにいい効果をもたらしている。すごく居心地のいい建物だなと感じた。

もちろん図書室も…

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子どもが一緒だったので全ての図書室を見られた訳ではないのだが、図書室も床が寄木細工だったり、なにかとすごい。本もひとつのお話の外国語バージョンが集められている部屋があったりと、かなり興味深かった。

1階の小窓にも絵本がそっと飾ってあってときめいた。


ちなみに子どもたちは、子ども用の図書室に大興奮。次々に本を持ってきては読めとせがまれ続け…。子どもは満足、大人は疲労困憊で家路についたのだった。


子どもが一緒でも、大人だけでも楽しめる素敵な施設だと思う。また折を見てゆっくり訪れてみたい。


前回の記事はこちらから。




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