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CDショップ(で働いてた)大賞 2023

全国のCDショップ店員が今年の1枚を選ぶCDショップ大賞


CDが売れていない、CDショップがどんどん減っている…
そんなことは色々あれど、毎日毎日、音楽に愛情を持って、CDを通して世界に音楽を広めているショップ店員がおススメするこの賞は、
毎年、愛情に溢れた賞の一つになっています。
ノミネートした作品には、実際におすすめした店員のコメントも
載っていたり、毎年あたたかい気持ちになります。


さてさて、そんなCDショップ大賞。
先日、1/6(金)に2022年リリースのノミネート作品が発表になりました。


そこで今回は

東京で暮らしている
26歳男性(元CDショップ店員)が
2022年の音楽作品をオススメするなら…

というテーマで書いていきます。

ちょっと前までCDショップ店員だったので、この時期になると書きたくなってしまうんです、許してください。。。

レビューや批評ではないので、本家のCDショップ大賞に準じて簡単な紹介コメントとともに。

ただ、"アルバム"に限らず、"シングル"もいれていきます。







■緑のパンダ的、CDショップ大賞2023



Spotifyのプレイリストにもまとめてみたので、よければぜひ。
ここでは紹介していない音楽も載せています。





※参考に※

≪ 第15回 CDショップ大賞2023 入賞作品 ≫


入賞作品<赤>(アーティスト名五十音順)
あいみょん『瞳に落ちるよレコード』
Ado『ウタの歌 ONE PIECE FILM RED』
Ado『狂言』
宇多田ヒカル『BADモード』
ELLEGARDEN『The End of Yesterday』
小田和正『early summer 2022』
Original Love『MUSIC, DANCE & LOVE』
Creepy Nuts『アンサンブル・プレイ』
坂本慎太郎『物語のように』
SUPER BEAVER『東京』
にしな『1999』
藤井 風『LOVE ALL SERVE ALL』
Mrs. GREEN APPLE『Unity』
山下達郎『SOFTLY』
優里『壱』

※何回でも聴きたい素晴らしい作品=♯神アルバム(と呼べるような作品)<赤>

入賞作品<青>(アーティスト名五十音順)
ego apartment『EGO APARTMENT』
Kroi『telegraph』
黒子首『ペンシルロケット』
Saucy Dog『サニーボトル』
Chilli Beans.『Chilli Beans.』
Deep Sea Diving Club『Let's Go! DSDC!』
羊文学『our hope』
BE:FIRST『BE:1』
マルシィ『Memory』
和ぬか『青二才』

※新人の素晴らしいアルバム。店頭から全国に向けて発信出来るような賞をきっかけにブレイクが期待される“本当にお客様にお勧めしたい”作品<青>







緑のパンダ的、CDショップ大賞2023①

Organic Call「Night Forever」

2022年11月16日配信リリース

東京の渋谷/下北沢をホームに活動をしている男性2人組のロックバンド Organic Callがリリースした配信シングル。
シンガーソングライターのナナジュウハチをゲストボーカルに迎えたこの作品では、きのこ帝国の「クロノスタシス」をリスペクトしているかのように、歌詞に"350mlの缶ビール"という言葉が出てくる。

350mlの缶ビール飲み干した
シラフでは言えないことなんて
持ち合わせちゃない
常に本音 MIC 本命

#1 「Night Forever」



東京で活動をしているだけあって、夜中の寝静まった街をひとりで歩いているなか、幹線道路に出てきた時の眩しさのような、突然広がる光の世界感を思い出させるような音と歌詞に溢れた作品になっている。

"世界が終わるらしい"、"朝焼けを待っていた"の言葉が、夜を過ごしているとフッと湧き立つ孤独感を表現しているように聞こえてきて、どこか投げやりになりつつ朝を迎えようとしている自分に寄り添おうとしてくれる気がしてくる。

きのこ帝国の「クロノスタシス」が~…
と言ったものの、Cody・Lee(李)の「dreizzle」の世界観にも似ている。
この3つの作品の共通点を探ってみると、「下北沢」という街が出てくる。
きのこ帝国「クロノスタシス」は下北沢でMVを撮影していて、Cody・Lee(李)も、Organic Callも下北沢をホームとしているバンドだ。

いずれも歌詞の中には東京の文字も下北沢の文字も出てこない。
だけれど不思議と纏う空気が、東京の夜に漂う「猥雑で不快で季節を問わずに孤独で、死にたくなるのに片手はまだ夢を掴んでいる儚さ」みたいなものを表してくれているように聴こえてくる。







緑のパンダ的、CDショップ大賞2023②

くじら「生活を愛せるようになるまで」

2022年8月17日リリース

ボカロPであり作曲家のくじらによる2枚目のアルバム、「生活を愛せるようになるまで」は初めて全曲を自分自身で歌唱している作品。

yama「春を告げる」、SixTONES「フィギュア」などを作詞・作曲・編曲したこともあって、どんどん注目を浴びているクリエイターであるわけですが(個人的にも好きな曲が多い)
今回の「生活を愛せるようになるまで」に収められている13曲は、とにかく抱きしめたくなるような作品の詰め合わせになっている。
というより、この1枚を愛することと、自分自身を愛することがほぼほぼ同じ意味なんじゃないかと思えてくる。

音楽の中に出てくる言葉からは、2022年の、光が射さない鬱屈した暗闇の中を生き抜いていく苦しさみたいな感情を得ることができる。

私が死ぬわけではない、がしかし、何かが死んでいくような感覚はあって。
何が沈んでいくのかを悟ることもできないまま、ただ生きているという現実だけが今日も明日も続いていく。
この状況や社会をもどかしいと呼んでいいものかどうか。
もどかしさを感じるほど、他者に対して興味も関心も持ち合わせていない。
生きることだけに精一杯だ。
きっと、恐らく、確かなことは、いま生きているということだけ。

そんなことを考えている私の生活に対して、多角的に顔を出してくれるのがこの「生活を愛せるようになるまで」の1枚だ。

どうしようもなく死にたくなる夜を
わがままなままに甘えたい夜を
隠せない酔いに身が滅ぶ夜を超えて

#3 「水星」

好きな映画を見よう
新しい服を着よう
それで薄まるような傷口を持たない者同士で
触れ合えば 僕らは動物
わんとかにゃあとか言わないだけで

#5 「呼吸」

数字や看板ばかり
そんな奴のエンドロールは早く終わる
それでも生きてく泥沼の中で
貴方にとって価値はなんだ?

#6 「エンドロール」

私はここから抜け出したい
抜け出したいのかな、
混ざり合って
泥の中でもがく僕らの歌を
もがくのをやめて
眠り込んだ同志に献花を

#11 「ジオラマの中で」


ただ生きながらえているだけの日々を抜け出すことは簡単ではない。
新しいiPhoneも買うし、スタバの新作も飲むし、推しだっているけど、
夢も希望も未来も見えない。

そんな生活を続けている私たちに「それでもあなたは生きているよ」と、強い優しさで抱き締めてくれるのがこの作品なのだと私は感じている。

きっと、今のままでいい。
声の大きい何かに従い、何かを変えようとしなくていい。
"自分"が、目の前の生活を続けることだけでも、大きな価値がある。
主語はとにかく"自分"のまま進めばいい。

2022年に出会えてよかった。







緑のパンダ的、CDショップ大賞2023③

生活は忘れて「Gradation」

2022年11月30日配信リリース

生活は忘れて、は、2020年から活動を開始したトラックメイカーでSNSを中心として少しずつリスナーを増やしているアーティスト。
一人で楽曲制作を続けている、生活は忘れてによる2枚目のアルバムがこの「Gradation」だ。

1曲目に収録されている「ニュートラル feat.小林私」は、生活は忘れてと同じく、シンガーソングライターの小林私と歌い上げる力強い楽曲。
なんて激しいアルバムなんだろうと思い込んでこの1枚を聴き続けると、音楽の幅広さに驚かされる。

個人的にはアルバムのラスト、12曲目の「あけたら」に2022年の空気を強く感じることのできる大切な楽曲だ。

優雅に見えてた
世界と目が合えば
ひどく無力で
参っちゃうなもう
愛とか全てを分かっちゃいないけど
色鮮やかなあなたの隣で
僕でいさせて

#12 「あけたら」

2020年から始まった変容する社会の中で佇む自分を遠くから見つめ直すと、案外、脆いものってたくさんあるんだなということに気がつく。

いや、2020年からじゃないな。

これまで"普通"と思われていたものが、面白いくらいにどんどんメッキが剝がされていく。
あんなにも輝いていた人たちの足元は、欺瞞に溢れていて、
ご自慢のお城は笑っちゃうくらいに張りぼてのお城で。
きっと、世界と対峙することで感じていた"無力"さは、それすら感じる必要のない感情だったのかもしれないと思い返すことが増えた。

だけど、それでも世界から目を背けずに見つめ続けると、やっぱり、やっぱり、自分の"無力"さに気がつかされる。
それは他者と自分との立場の違いや、能力・知識の違い、自信の無さ、という意味での"無力"さではない。
東日本大震災の後に、東北の沿岸部を訪れた時の"無力"さ、とも違う。
ああ、私が信じているものはこんなにあっさりと踏みつぶされていくのか、という"無力"さ。

きっとこれまでの自分であれば"色鮮やかなあなたの隣"にいることで、
自分と比較をしてしまい"無力"さを感じていたのだろうけれど、
今の自分は、”参っちゃう"ほどに、もう、やられている。
やられ済みであることを、十分に自覚できるほど、やられ続ける日々。
もうダメージは受けない。既に瀕死。
それくらい、面白いくらいに、信じたものが次から次に崩れていく。
何かへの憧れは崩れ落ちた。

"優雅に見えてた世界"と目が合うことで参っちゃうくらいなら、
きっと”色鮮やかなあなた”にだって、嫉妬心を抱く自分のはずだろう。
今の自分は”色鮮やかなあなたの隣"にいることで、自分を保てている。

何かに嫉妬ができる幸せを噛みしめる。
いつか崩れ落ちるものを敬愛する心地よさをもう一度抱く。
世界が崩れ落ちるのならば、信じるべきものは"あなた"でしかない。
どうやら、"愛とか全てを"分かってはいないようではありますが。
それでも、あなたといることで感じる心地よい劣等感が、私でいるためには必要な要素(青臭さ)なのかもしれない。

そんな、小さな諦めとそこそこな決意を勝手に感じ取った作品だった。

ちなみに、7曲目に収録のインスト楽曲「3 p.m.」が一番好き。
微かに感じ始める疲労感と、少しずつ漂い始める街中の夕飯の香りに進んでいくような感覚になる。







緑のパンダ的、CDショップ大賞2023④

リーガルリリー「恋と戦争」

2022年8月10日配信リリース

リーガルリリーが2022年に発表したEP「恋と戦争」。
この作品を2022年に聴かずして、どうする。

今回のnoteでは、同年1月19日にリリースされた「Cとし生けるもの」を取り上げようか迷いに迷った。
もし、CDショップ大賞への投票権がまだあれば、きっと投票日のギリギリまで頭を悩ませていただろう。

なんでどっちも本家のCDショップ大賞にノミネートされてすらいないんだよ、おい、という心からのツッコミは今はグッと堪えておく。
恐らく、この作品は配信リリースだからCDショップ大賞の対象外ではあるんだろうけど、投票するのは店員の自由で。
過去に対象外なことを知っていて投票したこともありました。
だって、いいものはいいんだもん。


正直、リーガルリリーの作品に対するコメントは、私より他のライターさんが書いた記事の方が的を得ている。
きっと私はまだリーガルリリーの魅力を十分に知ることができていない。
その自覚はある。すごいある。めっちゃ、ある。
だから、知りたい。
2023年、知りたいアーティスト1位です。

この記事とか、すごくいいです。

20代前半の若者であれば、『恋と青春』を歌ってもいいし、バンドマンなら『恋と音楽』でもいい。しかし、リーガルリリーは全4曲入りのデジタルEPに『恋と戦争』という冠をつけた。"2022年春、わたしの目の前にあったのは恋と戦争。今もわたしのこころをとらえたままだ。"というキャッチコピーもついている。想念から現実へ。"戦争"が脳内でなく、目の前に立ち現れてしまったのだ。僕たちは20代女子が「ノーワー」を歌う世界で生きているのだ。

THE FIRST TIMES
リーガルリリー、新作EP『恋と戦争』。たかはしほのかの中で起こった、想念から現実への変化(2022.08.14配信)



私の最近の大切にしているキーワード、同時代性。

それを真正面から受け止めることができる作品。

明日戦争がおきるなら、
こんなことで別れたりしなかった。
とてもくだらないことだって、
笑いあえていたことだった。

#2 「明日戦争がおきるなら」


20代を生きている私にとって、「私の世界」である"恋"と
「知らない世界」である"戦争"が交わることなんてないはずだったし、
交わることがある可能性すら想像をしていなかった。

きっと数年前の私ならば、この歌詞を受け止めたところで
「明日地球が爆発するとしたら今日は何をする?」くらいの質問と
同じ様に捉えて、何一つ実感を抱くことはできていなかったのだろう。
(戦争は他の地域で何年も前から起きていたというのに、ね)

それがたったこの2文だけで、数年前の自分が立っていた場所や時代からの変化をまざまざと感じるようになるとは。

反戦の音楽や平和を唱える音楽は山ほどある。
日本語でも英語でも知らない言語でも、言葉がなくとも。
けれども、実感を抱きながら身体に入り込んできた音楽が今までいくつあっただろうか。

2023年を迎えることができた今だからこそ、この作品と共に過ごした時間を残しておきたいと強く思う。
音楽とリスナー、そして社会との関係を考えた時に、この作品がもたらす意味をもっともっと掬い上げていかなければいけないように感じる。
演劇の世界でよく口にされる「いま、この作品を、ここで上演する意味は何だ」という問いに対して、きちんと1つの答えになっているこの作品を私は心から支持したい。

めっちゃよき。


「いつか、War Is Overを歌える世界になったらいいね」とか口にする日が来るんだろうか。







緑のパンダ的、CDショップ大賞2023⑤

tiny yawn「find the light」

2022年12月23日配信リリース

東京で活動をしている4ピースバンドのtiny yawn(タイニー ヤーン)の3作目のミニアルバムが今作の「find the light」。

tiny yawnの音楽からはいつも微かな希望の光のようなものを感じ取ることができる。
ただ、前向きな言葉が羅列されているのではなく、どこかに弱い自分が見え隠れしているところに大きな魅力がある。
そんなしなやかさを兼ね備えた弱さと、大きく背伸びをすることなく微かに歩みを進めていくような愚直さが滲み出てくる言葉が、透き通ったメロディに載せて流れてくる。
他のどのアーティストにもない、tiny yawnだけの魅力だ。

今回のアルバムタイトルは「find the light」。
直訳すれば、「光を見つける」。
これがもし「see the light」であれば、何かを理解したり、ようやく物事が分かるようになったりという前進を意味するが、今作は「find the light」だ。
言ってしまえば光をただただ見つけただけである。

だが、2022年の年の瀬にリリースされたこのアルバムが意味する光は、あまりにも大きい発見のように感じる。

このままずっと笑っていて
どこか遠く光の中
ずっと笑っていて
寂しいも 恋しいも
可哀想も連れて行く

#1 「time」

ほんの少し強がりを歌にして
きっと僕らはそんなふうに笑うように
悲しむように
身を焦がすほどの熱に憧れて
ほんの少し光る方へ向かっていく
きっとそれでいいんだ

#3 「Light」


歩いていくにも、生きていくにも道しるべとなる光は欠かせない訳だが
ここ数年の私たちはあまりにも迷子になりすぎた気がしている。
少しばかり、いや、かなり、道に迷いすぎたのではないだろうか。

右に進むべきだったか、左を目指すべきだったか…
果たして私が位置していたポジションはどこだったか…

そんな迷子な私たちに#1「time」では、道しるべを示してくれる。
けど、決してその道しるべは新たな道の開拓ではなくて、
これまで確かに私が歩いてきた道を再び教えてくれたうえで、
「あなたは、こっちを向いて歩いてきてたんですよ」と身体の向きを整えてくれているように感じる。

そして#3「Light」で、「そうそう!そっちに進んでいきましょうね!」ってほんのちょっと背中を押して最初の一歩を踏み出す手助けをしてくれているような。

まだまだ、先が長いのかどうかすら分からないような、大きな靄がかかった道のりになりそうだが、tiny yawnの音楽はきっとこれからも情けない私を否定することなく、そっとそばに居てくれるような気がした。
それを感じたまま2023年を始めることができた私は、幸せだ。





以上、5作品が特にオススメしたかった2022年リリースの音楽作品でした。





■CDショップ大賞2023(本家)と被ったオススメ

本家のCDショップ大賞と被ってしまった作品も2つありまして。



Chilli Beans.「Chilli Beans.」

2022年7月13日リリース

Chilli Beans.は2023年に大きく飛躍するアーティストの1組だと思います。
だって音楽めちゃよいんだもの……。
3月にはPEOPLE 1、WurtS、Vaundyとも対バン。
特にVaundyとは出身の音楽塾が一緒だったりと、関係性が面白いし。
音楽めちゃよい。
#14「call my name」がすごく、すごく私は大切です。

追いかけるのはやめるよ
代わりに歌を送るよ
苦しみ抱いて遠く
飛んだんだね
君しか知らない痛みを (call my name)
全部知ろうとはしないよ (call my name)
あの時間だけは (call my name)
忘れないよ

#14 「call my name」




羊文学「our hope」

2022年4月20日リリース

羊文学はライブに行ってみたい。とにかく行ってみたい。
アルバムもLPも全部持っているんですが、まだ生で観たことが無く…。
重厚感のすごい音と神秘的な世界観に溺れたい。
#7「くだらない」の冒頭の歌詞"なんでもあるようで なんにもないの"に全てを持っていかれました。

なんでもあるようで
なんにもないの
本当に欲しいもんはないの
心にぽっかり
なんで? もうわかってる

#7 「くだらない」




この2枚も2022年を振り返るのに欠かせない2枚でした。




■プラスα 楽曲別のオススメを簡単に


去年、出会ってよかった音楽を楽曲別に個別に、簡単に、サッと。



なきごと「自転車」

2022年7月22日配信リリース「自転車」内に収録

流れて行く 街も景色も
知らない同士の愛想笑い
頬を撫でる 風と涙で見失った
僕の自転車はどこだ?

「自転車」

自転車を漕ぎ、真正面から風を受けているような爽快感が強い素敵な作品。

根拠のない自信なんだけど、その自信さえあれば僕は空だって飛べるんだ。
そんな風に思わせるような作品がなきごとの魅力。
すごく、すごく好きな作品で何回も繰り返し聴いたのでした。




秋山黄色「うつつ」

2022年3月9日リリース「ONE MORE SHABON」内に収録

真夏に食べたフルーチェのように
白く美しいままでは居られなかった

「うつつ」

この歌詞、どうやったら浮かぶんだよっていう衝撃。
イントロのメロディの美しさも一気に心を持っていかれてしまった。




Lucky Kilimanjaro「越冬」

2022年11月30日配信リリース「一筋差す」内に収録

あがくのは
冬を越えたいと願うから
踊るのは
続く日々を祈るから
越冬
君と

「越冬」

ここ数年、色々なシーンでラッキリの音楽がそばで流れていて、
この冬もラッキリと過ごせるんだなって勝手に思って勝手にジーンときた。
ラッキリにとって"踊る"という言葉は、"踊る"という意味だけでなく、
ラッキリが音楽を奏でる意味でもあるように思えるから、
彼らにとっての祈りでもあって、冬を越える上で欠かせない1曲だと感じたのでした。




DUSTCELL「Void」

2022年8月31日リリース「Hypnotize」内に収録

生きる勇気もないくせに
鼓動はまだ続いている
偽りでもいい もう一度だけ
澄んだ声が聞きたい
あざみ雨上がり 色づく花
散るな 空虚が肺満たすとも
願わくばどうか 生涯の全てを
あなたと笑いたくて

「Void」

音と言葉の組み合わせが物凄く気持ちよくて、耳に残った1曲。
"あざみ雨上がり 色づく花"という表現が凄く素敵で、情景が頭に浮かんだ。



以上、ちょっと前までCDショップで働いていた未練たらたらの
26歳男の緑のパンダによる、個人的なCDショップ大賞2023でした。

私がおススメしたところで…?っていうのは大いにあるんですが
良いんです。自己満なんです。


アーティストさんに対して、勝手に「ありがとう」を伝えたいだけなので。


何百万再生している音楽ももちろん素晴らしいですが、
一番大切なのは自分自身にとって心に刺さった音楽に出会えたかどうかですね。
最近、「好きな音楽」と「大切な音楽」を分けて考えるようにしています。

いつか、このリスナーの立場から、アーティストの人たちに
この1回再生の裏側にこんな背景があって、こんな温度で、こんなことを思いながら聴いていたんですよ、作品をつくってくれてありがとうございました。
って伝えられるような仕組みができたら良いなって思っています。

私にプログラミングの技術とお金と時間があればこの仕組みを作りたい。
何よりも率先して。


2023年も素敵な音楽との出会いがたくさんありますように。

ありがとうございました。



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