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知らない間に

積極的な営業訪問が出来なくなり、基本的に何かあった時の訪問となったのは今年に入ってからだった。電話とリモートでのサポートが中心となっているが久しぶりのお客様先に行くと、知らない間にどんどん時間貸しのパーキングがなくなっていることに気づく。

「あれ?パーキングがなくなっている」

「あれ?ここもだ・・・」

パーキングが更地となり、暫くすると工事中の看板が出る。賃貸住宅、戸建て、老人ホーム、シングル用の賃貸等、ほとんどがパーキングから住宅に生まれ変わる。

ある雑誌に書いてあった記事を思い出した。リモートワークが中心になると地価や家賃が高い東京には人が住まなくなるだろうって書いてあったが、目に入ってくる光景は真逆だった。

通勤途中でも見かけるのだが、今まで見ていた一軒家がある日更地となり、気がつくと全く新しい建物になっている。しかも短い期間にあっという間に。そして、今まで住んでいた住民の入れ替わりにすぐに違う住人が住み始める。街は変わらないが、そこにある建物が変わり、住民が新しくなる。まるで住民という血液が入れ替わるように、今までの人達がいなくなり、新しい人達が次から次へとやってくる。

今まで住んでいたので人達はどこへ行ったのだろうか?

もし都内に不動産や持ち家があったとしたら、最後の売り時なのかな?と思ってしまう位にどんどん古くからの建物がなくなっていく。

一箇所集中が良いのかどうかわからないけれど、今は空き家になるよりも、個人的にはいく先々であった建物がなくなり、新しい建物が出来ているのが現実だ。この建設ラッシュに自分の感覚がついていけてないことをとても実感すると共に、時間貸しのパーキングが減っていることは、非常に個人的に困る。

駐車禁止の取り締まりに怯え、近くにパーキングがないと重たい荷物を運ぶのにも大変になる。でも、こんな個人的な小さい事は、街の事を考えるとどうでも良いこと。

ただ東京一極集中はどうなんだろうか?と思うが、かくいう私も、東京以外に住んだことがなく、仕事も東京だから動きようもない。雑誌に書いてあるような完全なリモートワークの世界というものは、今のところ、私にとってまだ先の世界の話なのだろう。

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