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男性着物の着付け

先週は小学校や中学校で入学式がありました。

私自身も息子の中学入学式に参列しました。いつも通りの和装でしたが、色留袖が朱い色をしていて目立ちすぎではないかとヒヤヒヤしながら毎回着ています。

卒業式は黒、入学式はグレーといった具合に、ママ友たちと話し合って決めた、という親御さんもいるようで、色留袖だから良いってわけでもなさそうなんです。

けれどやはり、礼装の場にふさわしいものと思うと私の手持ちの着物のなかでは色留袖になってしまいます。

さて、市内の小学校PTA会長を務めるお父さんが、和服着付けにいらっしゃいました。
入学式で祝辞を読むという大役。

男性着物は丈が命。ちょうどぴったりサイズのものが手に入ったんだよ~!と、着物と羽織りを着せ付けさせていただきました。
学年でいうと1つ違いのお父さん、上の子が同級生で行事でいつも顔を合わせていても、それぞれのクラスの様子は今回初めて知ることもあり、大人の目って子ども育ちに必要なのだと改めて感じました。

お父さんの着物姿というのはかなり珍しく、和服を見た子どもたちの様子はどんなだったろうかと思うととても光栄です。

山梨は甲斐絹(かいき)といって、羽織の裏地に使われる高級絹織物の産地でした。1940年代に最後の甲斐絹が織られたといわれ、今では幻の裏地です。

江戸時代、庶民の着物は色や柄が制限され、パッと見ではわからない裏地でおしゃれを楽しんだのでした。

今回着付けさせていただいた大島紬の男性着物の裏地にも勇ましい虎が描かれていました。

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