夫と一緒に仕事をしないことにした

いつだったか正確な日付は忘れたが、1~2か月ほど前、夫・アディと仕事のことで喧嘩をした。いや、私が一方的に怒った。

我が家は夫が観光業に携わっていて、私がいくつかのサポートをしている。

しかし、報・連・相のなさ、お金や時間のいい加減さなど、夫と仕事をしているとイライラすることが多々あった。

反省してほしかったにもかかわらず、アディはそこでこう言った。

「みどり、怒ってばかり」

はぁぁぁ???

私は一瞬頭が沸騰した。
だが、すぐに力が抜けた。

なんだ、どんなに言っても響いてないのか。
のれんに腕押し、ぬかに釘。

ここで休戦して翌日、冷静さを取り戻した頭で私は考えた。

たしかによく怒ってるよなぁ…。
でもさぁ、仕事への姿勢がめっちゃいい加減なんやもん。

「そんな仕事してたら、お客様からの信用失うよ。」と思ってる。

思い出すだけでまたイライラするw

むむ…。

言いたくないが…。
私、怒りすぎ。

そして…もっと言いたくないが…。
私はアディに対して、信用して任せていない。

「お客様からの信用失うよ」と勝手に失敗を予測して、そうならないように私の言うことを聞け~って態度でいた。

これは、私の母が私に対してやっていたことだ。
そして、私はこれが大大大嫌いだった。

私は思っていたんだ。
「なんで失敗させてくれへんねん! 私を信じてくれへんねん! 私は失敗しても立ち上がれるのに!」

つまり、アディの「みどり、怒ってばかり」は「みどり、僕を信用して」という叫びだ。

ああ、私が間違ってた。


結局、私は私は干渉しすぎを避けるため、夫の仕事には一切ノータッチでいくことにした。

経理もしないし、ウェブサイトも作らないし、日本のお客様の紹介もやめる(責任もてない)。

業務面でのサポートはしないかわりに、私はアディにおいしいごはんを作って、笑顔で送り迎えをして、(できるだけ)掃除をして、家に帰ればいつでもくつろげるようにする。

私は1か月ほど様子をみた。
見事に怒らずにすんだ。
アディの仕事の進捗は遅くてたまらないが、なんとかなっている。
平和だ。

ここ最近、クリスマス休暇にお客様が増えて、少し手伝った。
案の定私はイライラ。

…やっぱり私はノータッチにすべきだなと確信した。

私にはまだ、夫に干渉しすぎず一緒に仕事をする器がない。

今朝、夫に相談した。

「この前は仕事のことで口うるさく言ってごめんね」
「うん。」
「考えたんだけど、仕事のことになるとよく怒ってる気がするんだ。」
「…。」

「それでね、相談なんだけどね。私はアディの仕事にノータッチでいきたいんだけど、どう?」

アディは親指を立てた。オッケー!
しかも、うれしそうだ(笑)。

「もう私からはお客様も紹介しないし、サイトも作らないけど、いい?」
「いいよ。」

「そのかわり、おいしいごはん作ってるよ」
「うん」

「これで怒られるのが減るね!」
「イェーイ」

イェーイって…w
やっぱり、そんなに怒られて窮屈だったんだなぁ。

ここからはお願いなんだけど、と私は続けた。

「アディさぁ、前に『みどりは怒ってばっかり』って言ったの、覚えてる?」
「うん。」

「これからも、そんなふうにあなたの思ってることを言ってほしいんだ。」
「?」

「アディが何も言わないでストレスを感じていても私はわからないでしょ。でも、言ってくれればわかるし、今回のように気を付けたり、解決策を考えたりもできる」
「そうだね」

「だけど、アディが私に伝えたからといって、私がアディの要望になんでも応えられるとは限らないよ」
「うん」

「でもそのときは…」
「二人で考えればいいんだね」

「そう、そのとおり。どうすれば二人とも幸せかなーって」
「うん。オッケー、ボス」

「私はあなたのボスじゃないよ。あなたのボスは神様」
「そう!」

私たちは、晴れて、仕事は一緒にしないことになった。

夫が「怒ってばっかり」と言ってくれて、よかった。

おかげで、夫婦としてまた一段階絆を強められたものね。


サポートはとってもありがたいです(ㅅ⁎ᵕᴗᵕ⁎) 2023年年末に家族で一時帰国をしようと考えています。2018年のロンボク地震以来、実に5年ぶり。日本の家族と再会するための旅の費用に充てさせていただきます。