甥の誕生日会で見知らぬ人にあって感動したこと

今日は、夫の異母兄弟であるジョー姉さんの子ども・Gの4歳の誕生日。
娘とともに、夕方から開催された誕生日会へ行ってきた。

「わ、遅れちゃった!」と慌て気味に行くと、何人かが準備をしていた。
そうだ、この島はこのペースでいいんだった。
もう何年もこの島に住んでいるのに、いまだ時間厳守で行動してしまう。
のんびりゆったりでOKなのだ。

せっかくなので、準備を手伝うことにした。
ほかの姉さんたちがこの日の出席者(子どもたち)に配るお返しを用意している。

お返しの中身は、手作りお弁当とゼリーとドーナツとお水だ。一つずつとって、袋にいれて口を縛る。

「手伝うよ」

ジョー姉さんの一つ下の弟のお嫁さんともう一人見知らぬ女性が袋詰めをしていたので、声をかけた。

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途中で次兄のお嫁さんも来たので、私を含めて4人になった。
みなで談笑しながら、せっせと袋詰めをする。

見知らぬ女性は、膝と腕に大きなケガをしていた。
膝は3日前にバイクで転倒したもので、腕は地震のときに倒れてきた建築資材で切ったものらしい。

これだけ聞くと深刻になってしまうけど、この女性は「ガッハッハ!」と大きな声でよく笑いながら話した。
なので、私たちも「キャー」とか「も~ぅ」とか言いながら肩を手ではたくなどのスキンシップをとって楽しく会話をした。

この見知らぬ女性が中座した隙に、一緒に袋づめをしていた姉さんたちに「あの人、どなた?」と聞いた。

「え、みどりも知らないの?」
「…ってことは姉さんも?」
「えー、私も知らない」

3人とも知らなかった。
ということは、親戚ではなくて近所の方だろうか? この村で冠婚葬祭や何かのイベントがあるときに手伝うのは、親戚かご近所さんと相場が決まっている。

そのとき、ジョー姉さんの妹が通りかかった。

「ねぇねぇ」私たちは声を落として、見知らぬ女性のことを尋ねた。

「ああ、あの人はジョー姉さんの幼馴染よ。学校で同じクラスだったの」
「ご近所さんなの?」
「もとはね。でも今は違う村に嫁いだからここには住んでないよ」

だからかぁ!
道理で!

私たち「お嫁三姉妹」は小さく歓声をあげた。
知らなくて当たり前だと少しホッとする。

それにしても、みんな知らないくせに知ってるように振舞っていたなんて、可笑しいの!

私たちも私たちだけど、その女性からみると私たちも(ジョー姉さんから噂には聞いていたかもしれないけど)初対面だ。
彼女もよくガハハと大笑いしたものだなぁ。

お嫁三姉妹は多いに笑った。

日々市場へと向かう路地で、遊んでいた近所の子どもたちがやってきて抱き着いてくることがある。

なんのためらいもなく私の腰や太ももに回される小さな手に、「ああこの子たちは毎日いろんな大人からたくさんの愛情を注がれてきているんだなぁ。大人が怖くないんだなぁ」と思う。

私がロンボク島での生活でいちいち感動してしまうことの一つだ。

今日、私は実感した。そんな子どもたちが大人になったら、今日の私たちのように見知らぬ人とでもリラックスして話すんだなぁと。
自分のケガも大笑いして打ち解けられるのだ。

ああ、いいなあ!

私はまたまた一人で感動した。


追伸;G(黒い服をきている男の子)、誕生日おめでとう。

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↑写ってないけど、まだまだ四方に瓦礫の残るなかでの誕生日会。環境はこうだけど、大人も子どももたくさんの人に囲まれてのびのび大きくなるね。

サポートはとってもありがたいです(ㅅ⁎ᵕᴗᵕ⁎) 2023年年末に家族で一時帰国をしようと考えています。2018年のロンボク地震以来、実に5年ぶり。日本の家族と再会するための旅の費用に充てさせていただきます。