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軽い春

桜が満開になっているのをちゃんと眺めて綺麗だねと思ったり、桜が散って緑がだんだん増えていく風景を見て薫風に心地良さを感じたり、その心地良さの理由を自分の心理的なコンディションと合わせて分析してみたり、そういう機微な心の動きをきちんと捉えられるだけの余裕がある春を迎えられたのはいつぶりだろう?

何かが終わったり始まったり別れたり出会ったり、終わらせなければならないのにすでに始まっちゃったりまだ心残りがあるのに次の季節に移ろっていっちゃったり、いつもはっきりしなくてもどかしい春だった。もどかしいから余裕がなくて、いつのまにか桜が散っている春だった。
そういえばコロナ禍以前の春の感じを覚えていない。覚えていないくらいには忙しない春を過ごしていたからだ。


春、そんなに好きじゃなかったけど、良いな春。これから生きていられれば何十年も毎年続く季節を好きになれるのは素敵なことだな。世間の大方の気持ちの高揚と同じ感じを楽しめているのでは?と錯覚するくらいには、楽しくて心が軽い春を謳歌しています。

素敵な軽い春、来年も来るといいのになぁ


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