詩 押し花 52 吉田 翠*詩文* 2022年9月14日 18:19 古くなった名作文学全集の黄ばみの入った頁をめくるそこにはさんだ一輪の押し花が結局季節を見送った夏に始まり夏に終わらせたひとりの少女の純欲は年月を閉じ込めた古本の匂いのようにか細い糸に絡みつく遠い出来事花の汁跡が残る紙を外せば挿絵から立ち上るアルト・ハイデルベルクの青臭い約束が胸に沁みるできあがった押し花をどうしようと考えていたのか窓の外まだ強い影を作る欅が葉を揺らす我に帰る前少し涼しい風がかき鳴らす夏の残響 #詩 #創作 ダウンロード copy #詩 #創作 52 スキもコメントもサポートも、いただけたら素直に嬉しいです♡ 記事をサポート