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詩 浮き雲よ遠く遠くへ



いつのまにか
薄く伸びた雲は
まるで綿菓子の最後のひと巻き
たおやかな風は
熱と匂いのある景色を忘れ去る

わたしの歩く道が途切れるように
なにかと空を見上げる癖は
いつついたのだろうか

色付く前の落葉樹は
移ろいゆくものの躊躇いを
見逃す懐
ならば教えて欲しい
後ろに置いた荷物を
再び背負うか
置き去りにするか
この身はどちらを許すのか

今も耳に残る季節の残響
浮き雲の遠く遠くへ
ひぐらしよ

#詩 #創作

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