子として
暑さ寒さも彼岸まで。
少しずつ感傷的になってゆく季節。
自分の事より、いや命すら秤にかければそちらの方が大切だと感じる子供の事より、折にふれわたしは親の事に多く触れる。
親であっても、先に親の子だからだ。
親としての有り様を考えるならば、その前に子である事に思いを致す。
来年は還暦を迎えるこの身は、決して順番を間違えてはいけないと感じる事が増えた。
親より先に逝ってはいけない。
子としての有り様を振り返る。
それは夫の父母に対しても同じだ。「お父さんお母さん」と呼んだのだから。
異論もあるだろう。世の中には目を覆うような親もいる。
ただ、今命がある事をありがたいと思うなら、子としての有り様を考える。
いずれ見送る時にありがとうと言えるように。
人格は無関係。美化する必要もない。
わたし自身の生い立ちに殊更触れる必要もあるまい。過ぎた事だからだ。
年月は侮れない。力がある。
年寄りの戯言と笑われるかもしれないが、お天道様に顔向けできるか?と、自分に問うて日々を過ごしていこう。
今日は失敗したなと反省しながら、明日は堂々とお天道様を拝めるように。
恐らくそれは、親が子に望む姿でもあろう。親としての自分が我が子に望むように。
大切な事はいつも素朴だ。
10月の声が聞こえてくる。
秋は爽やかだ。
先日の短歌をポストカードにして、母に贈りました。
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